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小川 雄史 院長の独自取材記事

鶴見メンタルクリニック

(横浜市鶴見区/鶴見駅)

最終更新日:2020/05/12

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JR鶴見駅から徒歩約10分、京急から徒歩約6分とアクセスしやすい場所にある「鶴見メンタルクリニック」。アイボリーホワイトでまとめられた真新しいクリニックは、開院から1ヵ月足らずであるにもかかわらず、多くの患者が訪れているのだとか。早稲田大学理工学研究科で工学を学び、一度は鉄道会社に技術系総合職として就職した小川雄史院長は、新幹線の運転免許も持つ異色の精神科の医師。さまざまな出来事をきっかけに医師の道を志し、精神科の医師になって14年目。汐田ヘルスクリニック(現・うしおだ診療所)で勤務する中で、この地域に精神疾患で困っている人々が多くいることを知り開院を決めたという。穏やかな口調で話しやすい雰囲気の小川院長に、患者の生活や就労サポートにも注力する同院の話を聞いた。
(取材日2020年4月21日)

社会人経験を生かした診療で重度の統合失調症にも対応

開院までの経緯を教えてください。

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早稲田大学理工学研究科で修士課程を修了した後、3年間鉄道会社で技術総合職として勤務していましたが、高校時代の友人の死や家族の交通事故をきっかけに医学に興味を持ち、富山大学の医学部に編入し医師の道を志しました。そして精神科の医師として13年間いくつかの病院に勤務し、14年目を迎えた2020年の4月に当院を開院。自分自身がサラリーマンだったので、会社勤務で感じるストレスや、いろいろな立場や状況にある方の気持ちが理解できると思います。サラリーマンにはしがらみや常に上から見られているといった緊張感などもありますし、経験したからこそわかることも多いと思います。

どのような患者さんが来られていますか?

以前から診させていただいている患者さんが当院にも来てくださり、開院初日に30人ほどが訪れてくださいました。今現在も、おかげさまで忙しい状況が続いていますね。開院するなら自宅近くでと考えていたのですが、患者さんから「先生、行かないで」と言われて、前職のうしおだ診療所が近いこの場所にしたんです。以前からの患者さんも変わりなく診療させていただけているので、結果的に鶴見で開院して良かったなと思います。うしおだ診療所に勤務していたとき、このエリアには精神疾患を患っている方が多いことに気づき、精神科クリニックの必要性を感じていました。また、重度の統合失調症の方も通院していらっしゃいます。

特に力を入れている診療は何でしょう?

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先ほどもお話しした重度の統合失調症をはじめ、うつ病、発達障害、認知症など幅広く対応しています。統合失調症の方が多い理由は、僕が病棟に勤務していた頃からの長いお付き合いの患者さんが、退院後も外来に来てくださっていたからです。長く勤務していたうしおだ診療所とは今も連携して、CTをはじめとするいくつかの検査をお願いしています。認知症の診断には頭部CTを撮る必要があるのですが、うしおだ診療所は当クリニックから近く、連携体制もすでにできあがっているので、電話1本でお願いすることができます。今も月に2回お手伝いに行っているんです。スムーズな体制により患者さんにとってもメリットは大きいと思いますね。

復職や生活支援など患者を支えるトータルサポート

こちらでは、患者さんの復職サポートに注力されているそうですね。

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ある程度回復しても、復職するタイミングによっては再び不調になってしまう場合もあります。そういったことを防ぐために、例えば、復職するときに僕が上司の方と面談するなど、復職後の環境を整えるためのサポートも行っています。また、精神障害者保健福祉手帳のご紹介などのアドバイスもしていますし、就労の段階ではない方には障害年金など、いくつか行政から受けられる制度やサービスがありますので、そういったものもご紹介しています。導入できる制度やサービスを提案するのも、大切な役割だと思っています。

病気だけでなく、患者さんの生活全般を支えられておられるのですね。

そうですね。例えば金銭面で余裕がなくなったために、精神状態が悪化してしまう方も少なくありません。その場合は、金銭面のお悩みについてもじっくりご相談を受けていきます。また、片づけられずに家がゴミだらけになってしまっている方の場合は、介護ヘルパーを導入してそのストレスを軽減させていくアプローチもあるでしょう。そういったように、患者さん一人ひとりに合わせて何が必要なのかを考えることが大切なんです。そういった考え方は、うしおだ診療所で学ばせていただきました。さまざまな支援を入れて、トータルサポートしていく必要がある方もいらっしゃいますから、生活全般の問題に関わります。将来的にはケースワーカーさんとも連携をしていきたいと考えています。

先生のところでは訪問診療もされているそうですね。

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前職のときから訪問診療を行っていましたので、当院の開院後も続けています。突然、通院できない状態になってしまった患者さんがいたため、通勤の途中でご自宅に立ち寄ることになったケースなど、往診せざるを得ない流れで始めたところはありますね。以前は認知症の方のグループホームにも往診に行っていましたので、今も認知症の患者さんは診ていますし、近場で依頼があれば往診も可能です。一方で、当院には北海道や沖縄など遠方から来られる患者さんもいらっしゃいます。もともと診ていた10年ぐらいの長いお付き合いの患者さんが、遠くに引っ越されてからも通ってきてくださっているのですが、遠くから来てくださるので、「30分は話さないとね」ということで、予約は空いている時間を案内するなどしていますね。

気になる症状があったら、迷わずに早めの受診を

精神科の診療で大事なことは何だとお考えですか?

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精神科は、さまざまな経験を患者さんにフィードバックできるというか、いろいろな引き出しを持っていることが大事だと思います。また、中長期的な意味で、患者さんに「ちゃんと病気と向き合いましょう」と言うことはありますが、話しやすい雰囲気をつくることも常に心がけています。当院の患者さんは既に長いお付き合いの方も多く、信頼関係ができた上での診療の重要性を実感しています。例えば薬などは体に吸収されるものですから、信頼関係がないと怖いと思うんですよ。この先生から処方された薬は飲みたくないと思いながら服用するのと、この先生の薬なら効果がありそうだと思って飲むのとでは、同じ薬でも結果が違ってくるのではないでしょうか。医師になったばかりの頃は、積極的に薬を処方していましたが、最近は薬を出し過ぎないようにしています。

患者目線を大切にされているのですね。

はい。私自身、常に謙虚でありたいと思っています。先ほどもお話ししましたが、精神科では患者さんが話しやすい雰囲気をつくり出すことが必要だと思うんです。僕は社会人経験を経てから医師になりましたが、遠回りをして年を重ねてから医師になったからこそ、人生経験に違いがあると思います。年齢を重ねて社会人経験を持っていることを生かして、患者さんの話をしっかり聞く、謙虚な態度の診療を心がけています。

地域にとってどのようなクリニックでありたいとお考えですか?

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なるべくアクセスしやすい、誰でも気軽に来られるような敷居の低いクリニックでありたいですね。精神科に行くことに対して周りの目を気にする方もいますが、重症になってから来るよりも、症状の軽い段階での受診をお勧めしています。ストレスを感じて眠れないなど具体的な症状が出てきたときには、すぐに来てほしいですね。「こんなので来てしまってごめんなさい」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますが、決して申し訳なく思う必要はありません。うつや適応障害などは精神の風邪ぐらいのイメージで気軽に受診していただくのがいいと思います。行こうかどうか迷っていらっしゃるのでしたら、まずはいらっしゃってください。

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