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小川 雄史 院長の独自取材記事

鶴見メンタルクリニック

(横浜市鶴見区/鶴見駅)

最終更新日:2021/02/25

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JR鶴見駅から徒歩約6分、京急鶴見駅から徒歩約5分と好アクセスな「鶴見メンタルクリニック」は、2020年4月の開院以来多くの患者が訪れるメンタルクリニック。早稲田大学理工学研究科で工学を学び、鉄道会社で技術系総合職として勤務した経験を持つ小川雄史院長は、新幹線の運転免許も持つ異色の精神科医だ。さまざまな出来事をきっかけに医師の道を志し、精神科の医師になって14年。自身のサラリーマン経験を生かして自立支援や就労サポートにも積極的に取り組み、認知行動療法、運動・食事指導、睡眠指導、漢方薬やビタミンに関するアドバイスを行うなど、多くの引き出しを持つのが同院の強みだ。冗談を交えたトークと明るい人柄が魅力的な小川院長に話を聞いた。
(取材日2020年4月21日/再取材日2020年12月25日)

サラリーマン経験を生かした診療で幅広い疾患に対応

開院までの経緯を教えてください。

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早稲田大学大学院理工学研究科で修士課程を修了した後、3年間鉄道会社で技術総合職として勤務していましたが、高校時代の友人の死や家族の交通事故をきっかけに医学に興味を持ち、富山大学の医学部に編入し医師の道を志しました。その後、精神科の医師として13年間いくつかの病院に勤務し、14年目を迎えた2020年の4月に開業しました。開院するなら自宅近くでと考えていたのですが、以前から診ていた患者さんから「先生、行かないで」と言われ、前職の診療所から近いこの場所で開院しました。前職で、このエリアには精神疾患を患っている方が多いことに気づき、精神科クリニックの必要性を感じていましたし、以前からの患者さんも変わりなく診療させていただけているので、結果的に鶴見にして良かったと思います。最近は、近隣の患者さんやご紹介で来院される方が増えており、おかげさまでとても忙しい状況が続いています。

どのような患者さんがいらっしゃるのですか?

うつ病、発達障害、不眠症、パニック障害、認知症など幅広く対応しています。また、重度の統合失調症の方が通院していらっしゃるのも当院の特徴です。統合失調症の方が多い理由は、僕が病棟に勤務していた頃からの長いお付き合いの患者さんが、退院後も外来に来てくださっていたからです。認知症の診断には頭部CTを撮る必要があるのですが、長く勤務していた診療所とは今も連携し、電話1本でCT検査をお願いできる体制を整えています。また、注射が必要な患者さんや血中濃度を調べる必要のある患者さんが何人もいらっしゃるため、院内に処置室を設けており、精神科のクリニックでは珍しく週に1度看護師が勤務し対応しています。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

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当院の特徴の一つは、薬はできるだけ少ない量から始めるということです。初めて薬を飲む患者さんは抵抗を感じるでしょうし、副作用が出たら驚いて治療を中断してしまうこともありますから慎重に処方し、まずは薬を体になじませていきます。いずれは薬をやめたいというのが患者さんの思いでしょうから、依存性の出にくい薬から処方していきます。最近は、漢方薬を処方することも多いですね。出身の富山大学では漢方に関する研究が盛んで、漢方の授業もありました。また、例えばうつ病の方に対しては適切な食事、ビタミンB摂取を奨励するなどの食事指導、運動指導、睡眠指導、認知行動療法などを取り入れています。

復職や生活支援など患者を支えるトータルサポート

こちらでは、患者さんの復職サポートに注力されているそうですね。

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ある程度回復しても、復職するタイミングによっては再び不調になってしまう場合もあります。そういったことを防ぐために、例えば、復職するときに僕が上司の方と面談するなど、復職後の環境を整えるためのサポートも行っています。また、精神障害者保健福祉手帳のご紹介などのアドバイスもしていますし、就労の段階ではない方には障害年金など、いくつか行政から受けられる制度やサービスがありますので、そういったものもご紹介しています。導入できる制度やサービスを提案するのも、大切な役割だと思いますね。復職のタイミングでは、より良い人間関係を構築するためのコミュニケーションスキルの一つである「アサーション」の本を勧めるなどもしています。

病気だけでなく、患者さんの生活全般を支えているのはなぜですか?

例えば、金銭面で余裕がなくなったために精神状態が悪化してしまう方も少なくありません。その場合は、金銭面のお悩みについてもじっくりご相談を受けていきます。障害者手帳を取得することで障害者雇用枠として働けることや保険会社から支給される傷病手当金など、経済的な負担が軽くなる制度の紹介なども積極的に行っています。また、片づけられずに家がゴミだらけになってしまっている方の場合は、ヘルパーを導入してそのストレスを軽減させていくアプローチもあるでしょう。そのように、患者さん一人ひとりに合わせて何が必要なのかを考えることが大切です。さまざまな支援を活用してトータルサポートしていく必要がある方もいらっしゃいますから、生活全般の問題に関わるよう心がけています。将来的にはケースワーカーさんとも連携をしていきたいですね。

先生のご経歴が診療にも生かされていると感じます。

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自分自身がサラリーマンを経験しているので、会社勤務で感じるストレスやいろいろな立場と状況にある方の気持ちが理解できるのだと思います。サラリーマンにはしがらみや常に上から見られているといった緊張感などもありますし、経験したからこそわかることも多いと思いますね。精神症状は、その人の人生です。例えば、会社へ行けないという状況は、人生がかかっていますからただごとではない。そこは真剣勝負ですね。精神科は正解のない科だといわれていますが、だからこそやりがいがあると感じています。患者さんからいろいろ学ばせていただくことも多いですね。治療のヒントは目の前にあります。患者さんが困っていることは何なのか、求めていることは何なのかを理解し、解決して差し上げるのが医師の仕事であると思います。

気軽に来院できるハードルの低いクリニックでありたい

精神科の診療で大事なことは何だとお考えですか?

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精神科は、さまざまな経験を患者さんにフィードバックできること、いろいろな「引き出し」を持っていることが大切だと思います。また、中長期的な意味で、患者さんに「ちゃんと病気と向き合いましょう」と言うことはありますが、話しやすい雰囲気をつくることも常に心がけています。当院の患者さんは既に長いお付き合いの方も多く、信頼関係ができた上での診療の重要性を実感しています。例えば薬は体に吸収されるものですから、信頼関係がないと怖いと思うんですよ。この先生から処方された薬は飲みたくないと思いながら服用するのと、この先生の薬なら効果がありそうだと思って飲むのとでは、同じ薬でも結果が違ってくるのではないでしょうか。

患者目線を大切にされているのですね。

はい。僕自身、常に謙虚でありたいと思っています。先ほどもお話ししましたが、精神科では患者さんが話しやすい雰囲気をつくり出すことが必要だと思うんです。僕は社会人経験を経てから医師になりましたが、遠回りをして年を重ねてから医師になったからこそ、人生経験に違いがあると思います。年齢を重ねて社会人経験を持っていることを生かして、患者さんの話をしっかり聞く、謙虚な態度の診療を心がけています。

地域にとってどのようなクリニックでありたいとお考えですか?

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なるべくアクセスしやすい、誰でも気軽に来られるようなハードルの低いクリニックでありたいですね。精神科に行くことに対して周りの目を気にする方もいますが、重症になってから来るよりも、症状の軽い段階での受診をお勧めしています。ストレスを感じて眠れないなど具体的な症状が出てきたときには、すぐに来てほしいですね。「こんなので来てしまってごめんなさい」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますが、決して申し訳なく思う必要はありません。「うつや適応障害などは精神の風邪」ぐらいのイメージで気軽に受診していただくのがいいと思います。行こうかどうか迷っていらっしゃるのでしたら、まずはいらっしゃってください。

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