全国のドクター9,189人の想いを取材
クリニック・病院 158,628件の情報を掲載(2024年4月27日現在)

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 久留米市
  4. 久留米高校前駅
  5. NAKAMIZO美と健康のクリニック
  6. 中溝 博隆 院長

中溝 博隆 院長の独自取材記事

NAKAMIZO美と健康のクリニック

(久留米市/久留米高校前駅)

最終更新日:2023/09/28

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック main

久留米高校前駅より徒歩12分、久留米インターチェンジから車で16分の場所にある「NAKAMIZO美と健康のクリニック」。白と茶を基調としたモダンな外観と清潔感あふれる空間が印象的だ。院長を務める中溝博隆先生は、小児外科でも研鑽を積んだ幅広い視点を持つドクター。標榜している診療科目は、心療内科、内科、美容皮膚科。心療内科においては、不登校、起立性調節障害、過敏性腸症候群などで悩んでいる児童や学生が多く訪れるが、減薬も視野に入れ、できるだけ薬に頼らない治療法を模索している。心と体の両方からアプローチすることをモットーに日々診療に取り組んでいるとほほ笑む中溝院長。その診療スタイルに至った背景や、医療にかける想いについて語ってもらった。

(取材日2023年8月22日)

家族の不登校と父の死をきっかけにクリニックを開業

院長は小さな頃から医療に興味をお持ちだったのですか?

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック1

子どもの頃は虫捕りやたこ揚げなど、いろんな学年の子と外で遊ぶのが好きだったので、医療に興味を持つどころか、当時のテレビの戦隊シリーズに出てくるヒーローになりたいと思っていました(笑)。母方の家系は医師家系だったものの、私の両親は医療とは関係ない仕事をしていましたので、医療を身近に感じる環境ではなかったんです。ただ、母親は私に医師になってほしいという想いがあったようで、そういった話もよく聞いていました。その期待を重く感じる一方で、漠然と医師になるのかなぁと思う自分もいて。成長していく中、いろんな葛藤を経て、最終的には医学部へ進学しました。大学生活は部活にも取り組み、とても充実した日々を過ごせて楽しかったです。たくさんの友人にも恵まれました。

ちなみに何の部活をされていたのでしょう。

剣道です。小学校、中学校でもやってはいたのですが、高校ではサッカー部に入ったんですよ。そして大学でまた剣道を。基本的に多くの人たちと切磋琢磨しながら、目標をめざすことが好きだったのでしょうね。生活に関しては、高校の頃から寮生活でしたので、特に困ることなく過ごせました。卒業後は外科分野に進みたいと思い、久留米大学医学部小児外科に入局しました。臨床に入ると虫垂炎や鼠径ヘルニアなど、腹部を中心とした手術を担当する機会も多く、もともと手先を使う細かい作業が好きだったので、外科は自分に向いていると実感しました。ただ、命に対する責任の重さも大きくのしかかります。親御さんへの説明もありますし、とにかく必死でしたね。でも、自分が結婚して親になると、アドバイスの幅も広がり、親としての経験値を仕事に生かすことができました。

そんな中、どのような経緯で開業に至ったのですか?

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック2

私の家族が不登校になったのが一番のきっかけです。当初はカウンセリングに通えば治る、心療内科で治療を受ければ治ると簡単に捉えていたんですよね。しかし、時間がたつうちに、薬物療法やカウンセリング、見守り、肯定的な言葉がけといった、いわゆる一般的な治療法、一般的な常識では解決しないケースがあることを痛感しました。でも心の不調に苦しむ本人を助けてあげたい、再び笑顔を取り戻したいという一心で、それこそ西洋医学を飛び越えていろんな文献を読み、結果、多くの学びを得ました。そして、この経験を診療に生かすことで、同じく体や心の不調で苦しむ方たちを救いたいと思い、このクリニックを開業することにしたのです。

心の不調で悩む不登校や引きこもりの子の診療が主軸

院長ご自身の経験が背景におありだったのですね。

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック3

2019年に開業した当初は、内科と自費診療の美容皮膚科を扱っていました。その後、学童・思春期の子どもを対象とした保険診療の心療内科が加わりました。内科といっても片頭痛や自律神経失調症など、メンタルでお悩みの方に対する診療を多く行っていましたので、以前も今も当院は心の不調の診療を主軸としています。そのため、患者さんは不登校で悩んでいる方、特に中高生が多いですね。また、どこに行っても治らない体の不調も得意分野ですので、不定愁訴に長く苦しんでいる方もいらっしゃいます。

院長の診療方針はできるだけ薬を使用しないことだとお聞きしました。

ええ。まずは長い期間ストレスを感じたことにより疲弊した脳機能と自律神経を整え、精神症状を軽減させることをめざすのが最優先だと考えています。簡単に言うと、脳の血流を良くすること。脳に酸素と栄養が不足しているという考えなので、その2つがしっかり行き届くように、当院の特徴でもあるさまざまなアプローチによって脳の血流改善を試みます。頭痛にしても、薬を飲んで痛みの軽減を図るのは、一時しのぎでしかありません。ストレスによる脳の機能低下が、不眠や頭痛につながるため、その根本的な原因を取り除かなければ改善に導くことはできないと考えています。

心も体も含めた、健康な体づくりに力を入れておられるのですね。

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック4

新型コロナウイルス感染症の流行に関しても、人の体そのものが弱くなっていることも一因だと思っているんです。症状や持病がなければ健康というわけではありません。薬を飲んで痛みなどの症状が良くなったと感じたとしても一時的なこと。それを健康になったとは言いませんよね。心や体の不調の原因はさまざまです。例えばお子さんの場合、幼い時に将来の脚本を描いていきますので、その過程で自分が愛されていると実感できる環境にあるかが大事。大人の愛情のかけ方に精神的症状の原因があるケースも少なくありません。例えば、生きていくため、愛されるために親が望む良い子を演じることを決断する子、あるいはわざと悪いことをする子もいるわけです。幼児期の愛着形成というのは非常に重要で、そのことに気づいていない大人がたくさんいるのも事実。そして、こんなに頑張っているのになんでうまくいかないんだろうと悩み、心の病になるお子さんも多いです。

子どもが笑顔で過ごせるようになるためのサポートを

うつ症状が出るケースも多いのでしょうか。

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック5

多いですね。まずはうつや身体症状の原因となる脳機能を改善し、同時に親が自分自身の人生脚本を書きかえ、自信と目標を持って歩んでいく姿を子どもに見せることが重要だと考えます。親子での来院でよくあるのが、症状を尋ねると、お子さんではなく、親御さんが全部説明するケース。子どもさんに質問しても親御さんが答えてしまう。その答えは、残念ながらお子さんの本当の気持ちではないことが多いように感じます。そして、それを黙って聞いているお子さんは、親に従順ではありますが、自我が正しく育っていない可能性も。それに対し、親に暴言を吐いたり、親を無視したりする引きこもりの子は、一生懸命自律や自立したいという気持ちが強い、私はそう考えます。ですので、もしお子さんが来院を拒否される場合は、オンラインでのご相談にも対応していますので、ご相談ください。

そういった患者さんたちにどのように接することを心がけていますか?

当院では今、受付1人と看護師2人と一緒に診療にあたっているのですが、スタッフ一同心がけているのは、患者さんの悩みに寄り添うこと。親御さん一人で相談に来られることもありますし、一人の人間を育てるというのは、言葉では言い表せないほどの大変さを伴います。それだけに、ここには大人も子どもも深い悩みを抱えて来られる方ばかり。安心して足を運べるよう、常に寄り添う気持ちを大切にしています。

最後に、心の不調で悩んでいる方やそのご家族に向けてメッセージをお願いします。

中溝博隆院長 NAKAMIZO美と健康のクリニック6

自分の家族が不登校になり、私が最終的にたどり着いた想いは、学校に行くとか行かないといったことではなく、本人が自分に自信を持ち、心からかなえたい夢や目標に向かって歩み続けることが何よりの幸せであるということ。それを知るために私自身、いろいろな経験をさせてもらったのかなと思っています。今後も、心に不調を抱えたお子さんの自律と、その子が望む目標に向かって進める手助けができる医師でありたいなと思います。お子さんの思春期と親御さんの更年期が重なるご家庭も少なくありません。当院の主軸にしている診療とクリニック名に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、お子さんに変化があると、親御さん、特に母親は自分のことは後回しだったこれまでとは違い、ご自身を気遣うようになる方もいらっしゃいます。そのニーズにも対応できますし、当院の診療科はすべて真の健康をめざすのが基本。親御さんの心身の不調も遠慮なくご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみケア/3980円~
※詳しくはクリニックホームページをご覧ください。

Access