不整脈や高血圧が気になったら
地域の循環器内科で気軽に相談を
すとうキッズクリニック
(京都市山科区/御陵駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
これまでにない動悸や脈の乱れを感じた、あるいは健診で高血圧を指摘された……。そんなときにまず訪れたいのが循環器内科だ。「すとうキッズクリニック」では、その名のとおり小児科のクリニックだが、実は循環器内科も標榜している。院長の周藤文明先生は学生時代から心電図の解析に携わり、国内外で長年にわたって心臓のメカニズムや不整脈と心臓再生医療の基礎研究を続けてきた、循環器疾患のエキスパート。特に不整脈や心電図に関しては豊富な診療経験があり、「住宅街のクリニックですから、日常生活で直面することの多い大人の循環器疾患を、積極的に診ていきたいですね」と力強く語る。そこで同クリニックで診療する循環器疾患の特徴や診療の流れについて、話を聞いた。
(取材日2020年7月22日)
目次
アクセスしやすい地域の循環器内科、専門性の高い検査とわかりやすい説明が特徴
- Qこちらでは、大人の循環器疾患も診てもらえるのですね。
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A
はい、当クリニックは小児科に加え、循環器内科も標榜しています。私は学生の頃からアルバイトでホルター心電図の解析を始め、また手先が器用だったので大学卒業時には心臓外科への入局を考えたりと、循環器領域に関心がありました。最終的に所属した小児科も、子どもの腫瘍と心臓疾患が専門の教室でした。このため研修医時代には心電図の新しい解析方法の開発に携わりましたし、カナダのトロント小児病院では、臨床研究や後進の指導とともに、不整脈の基礎的なメカニズムを研究していました。このように、循環器領域で多くの仕事をしてきたので、当クリニックでも特に専門の不整脈、そして動脈硬化や高血圧をしっかり診たいと思っています。
- Qどのような病気や症状があるときに受診すればよいでしょうか。
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A
不整脈なら、胸がドキドキする、脈が乱れたり脈が飛ぶ、あるいはとても疲れやすい、少し動くと息が切れるといった症状がサインになります。これらの症状は精神的な疾患から起こることもあります。ですが、最初から精神的なものと決めつけてしまうと、本当に循環器疾患であった場合、病気が進行してしまう恐れがあります。なので、まず循環器内科で詳しい検査をして、身体的な原因の有無を確認してほしいですね。検査結果を見て、当クリニックから精神科や心療内科へ紹介させてもらうこともできます。また、高血圧や動脈硬化に関しては、健診で異常値が出た、頭痛や倦怠感が続いている、といった場合は放置せず受診してほしいと思います。
- Q不整脈があるときに行う検査や治療について教えてください。
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A
まずクリニックで一般的な心電図検査や心エコー検査を行い、また小型の心電図を24時間装着して生活するホルター心電図検査も行います。心電図とホルター心電図で調べれば、大半の不整脈は診断できます。当クリニックではホルター心電図の解析装置も院内にありますので、ホルター心電図を外した翌日には、詳しい診断をお伝えできます。診断がつき、カテーテルアブレーションが必要と判断した場合は、京都府立医科大学や京都大学へ紹介させてもらいます。カテーテルアブレーションとは、心臓にカテーテルを送り込み、不整脈を起こす部分の根本的な改善をめざす治療です。不整脈の種類によっては、ここで薬物治療を行うこともあります。
- Qでは、高血圧や動脈硬化について、詳しく教えてください。
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A
人間の血管は、本来はやわらかいものですが、高血圧が続くと血管の内側に高い圧力がかかり、血管の内側を覆っている血管内皮細胞が押しつぶされて死んでしまいます。そうするとそこに線維が集まり、やわらかかった血管が土管のように硬くなってしまうんですね。当クリニックでは、頸動脈エコー検査で動脈の硬さを調べ、次に血圧を測定して、動脈硬化や高血圧の程度から診断をつけます。治療では食事や運動習慣を見直し、必要に応じて降圧薬の投与を行います。高血圧や動脈硬化は生活習慣病ですので、食事中の塩分や脂質のコントロール、適度な運動を丁寧にアドバイスしています。
- Qこちらのクリニックならではの診療の特徴を教えてください。
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A
不整脈や心電図に関しては、これまでの経験から専門的な視点でデータを解析し、的確な診断につなげることができると思います。また、近い将来にはエルゴメーターという自転車をこぐような装置を導入して、運動による心電図の変化も検査できるようにする予定です。それと、診療の際に大事にしているのが、詳しく丁寧に説明をすることです。高血圧や動脈硬化は生活習慣病ですので、お薬の継続と同時に食事や運動習慣の改善が大切ですが、実際に取り組み続けるのはなかなか難しい。なぜ病気になったのか、運動や食事で何が変わるのか、患者さんにきちんと知っていただくことで、治療への意欲につながるようにお話ししていきたいと思っています。