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富沢 賢治 院長の独自取材記事

せたがや内科・消化器クリニック

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2020/04/01

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「せたがや内科・消化器クリニック」の富沢賢治院長は、「人を幸せにできる仕事がしたい」という一念で医療の道を志したという。学生時代は数々のアルバイトで社会を学び、「人」を知って医師としての基盤を築いた。大腸がん手術で知られる虎の門病院で数々の手術を手がけた後に開業した今もなお、初心を忘れず「人を幸せにする医療」を追求し続けている。飛び込みで検査を希望する患者も可能な限り受け入れるという多忙な毎日を過ごしながら、「学生時代のアルバイトのほうがずっときつかった」と笑う富沢院長に、医療にかける思いを聞いた。
(取材日2020年2月21日)

感動の医療を桜新町で提供したい

虎の門病院での15年におよぶ勤務を経て、桜新町で開業された経緯をお聞かせください。

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大学を出て15年勤務した虎の門病院は、本院は虎の門、分院は梶が谷にあって、桜新町はちょうど真ん中あたり。どちらにも通いやすいので、この辺りに住んでいる同僚も多く、当時から親しみを感じていたんです。虎の門病院は、地元・北海道から「ここしかない」と心に決めて入職試験を受けた愛着ある病院です。大腸がん手術で知られる同院で、多くの手術を通じて患者さんと関わった日々は、外科医師としてかけがえのないものでした。それでも開業しようと決めたのは、これからも山を登り続けたかったから。外科医師という山の頂上が見えた頃から感じ始めた閉塞感を打ち破り、次の山に挑みたかったからです。今も同院で非常勤としての勤務は続けていますが、常勤からは退くという決断をしたことで、鳥籠から外に出て自由に羽ばたけるようになったと感じています。

虎の門病院では、どのような経験をなさったのですか。

学生時代、「日本で一番忙しくて、知名度が高い病院に行きたい」と思っていました。忙しいということは人一倍経験が積めるということであり、知名度の高い病院では最先端の医療に携われる可能性が高いと考えたからです。そこで選んだのが虎の門病院でした。医学生時代、驚くべき仕事量をこなす先輩方の姿を見て、ここで働きたいと強く感じたことを覚えています。自分が虎の門病院の一員となってからは、常に近くで患者さんと向き合い、数多くの大腸がんや憩室炎の手術を手がけてきました。専門誌への論文投稿や国内外の学会発表といった経験も多く積むことができ、本当に充実した外科医師人生を過ごさせてもらったと思っています。開業後も信頼関係を保てていることは、とてもうれしく心強いことですね。

学生時代には、さまざまなアルバイトを経験されたと聞きました。

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高校時代の新聞配達を皮切りに、全部で30種類は経験したでしょうか。中でも、大学1年生で始めたファストフード店でのアルバイトは、私の基盤をつくったと言っても過言ではありません。当時、私の心の奥には、「このまま世の中を見ずに医師になってはいけない」という危機感めいた思いがありました。医師という職業をめざす流れに乗ると、社会の仕組みや、その社会を支える医師以外の仕事のことを何を知らないまま進んでしまうケースが少なくないのではと考えたのです。人を幸せにしたくて医師になるのに、その「人」を知らないのでは本末転倒だと思ったのです。ファストフード店では、性別も年齢も違うさまざまな仲間と一緒に働き、接遇、リーダーシップ、マネジメントという今に通じる基本を学びました。社内全体の技能コンテストで北海道チャンピオンに輝いたこともあるんですよ。その時にいただいたメダルは、私の一番の誇りです。

「想いやりの内視鏡」で検査に対する意識を変える

クリニックづくりでこだわった点はありますか。

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最もこだわったのは、動線ですね。患者さんは、先進の内視鏡専用の移動式ベッドに横になっていただいたら、鎮静剤で眠ったような状態のまま胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を済ませることができます。検査後も同じベッドに寝たままリカバリーを待っていただくので、体への負担軽減が図れます。1日にたくさんの内視鏡検査ができるのも、このベッドと動線をフル活用できるおかげです。予約をせず飛び込みでいらした方にも、胃カメラは当日、大腸カメラは翌日など可及的速やかに対応するようにしています。虎の門病院では、がんの手術も2週間以内には行うようにしていました。不安なまま何週間も待つのはつらいことです。ただ検査するだけでなく、「すぐやってもらえた」という感動を付加価値として提供したいと思っています。

クリニックでできる治療や検査について、詳しく教えてください。

私は、腹部疾患、特に大腸がん手術を専門とする消化器外科医師であり、消化器内視鏡の専門家でもあります。クリニックでは、地域のかかりつけ医として、急性症状から慢性疾患まで幅広く対応するほか、「何科にかかれば良いかわからない」という方の相談にも応じています。また、水曜日を除く平日、土曜日、第1・3・5週日曜日に大腸内視鏡検査、胃内視鏡検査を行っています。不調を抱える患者さんがやろうと思ったときに、すぐにできる内視鏡検査の環境を整えておくことが、病気の早期発見、早期治療につながると思っています。また、消化器がんの診療、とくに大腸がんについては、診断から治療、アフターフォローまで、虎の門病院下部消化器外科チームと連携し迅速かつ継続的に行います。

内視鏡検査に対するイメージを変えたいと考えていらっしゃるそうですね。

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以前やった検査がつらかったからと、内視鏡検査を敬遠する人は少なくありません。当院では、「想いやりの内視鏡」というモットーを掲げ、挿入技術と鎮静剤・鎮痛剤の適切な使用によって、ほぼ無痛の検査をめざしています。検査を受けた方が喜んでくださって、ご家族を紹介してくださることも多いんですよ。高解像度の先進の拡大内視鏡を使用した病院と同レベルの検査で、早期の病変の確実な検出と、ピロリ菌の確実な判定に努めているので、検査後のフォローもスピーディー。治療が必要な病変が発見されれば、虎の門病院と連携して、治療方針と手術日を迅速に決定します。術後フォローも含めて、「内視鏡検査をして良かった」と思っていただけるような検査を提供していきたいですね。

診療技術の高さと心を込めた医療を追及し、社会に貢献

消化器の専門家として、「食べる」という行為についてお考えをお聞かせください。

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当院の理念の一つに、「健康でおいしく食べられる毎日の提供をめざします」というものがあります。人の体は、食べることによってつくられます。「医食同源」という言葉があるように、食事を取ることと、医療によって病気を治療することは根源を同じくしていると考えます。バランスの取れた食事こそ最大の予防であると言ってもいいでしょう。消化器に何らかの不調を感じていたり、疾患が見つかったりした方には、治療と並行して「食べる」という行為をおろそかにしないようにとアドバイスし、和食を中心とした体に配慮した食事とその取り方をご説明しています。

これまで、印象的だった患者さんとのエピソードはありますか。

大腸がんに罹患し、大好きだった食事を取れなくなった患者さんとの出会いは印象深いですね。大腸がんになった、という事実に加えて、食事が取れないという現実が与える精神的ダメージはとても大きいんです。前述したように、食事が体をつくるわけですから、食べられなければそれだけ体も弱ってしまいます。そういう患者さんが、手術を終えて「またおいしいものが食べたい」と言ってくれたり、退院後のフォローアップの際に「おいしい食事ができて幸せだ」と言ってくれたりしたときは、医師冥利に尽きるという感じがしますね。同時に、がんを治すこと、そのために可能な限り早く病巣を発見することの大切さを感じて、いつも身が引き締まる思いがします。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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医師をめざしたころから変わらないのは、「人を幸せにしたい」という思いです。体に不調があると幸せになることが難しいと感じるかもしれません。これまで培ってきた経験と技術で、病だけでなく、心まで癒やせるような医療をめざしていきたいですね。また、「内視鏡検査は思っているほど大変ではない」「思い立ったらすぐに受けられる」ということを知ってもらい、より多くの人に検査を受けていただきたいと思っています。気軽に受けられる内視鏡検査の実施に努めてまいりますので、ちょっとした不調があるときや、病院に行くべきかどうかわからないというときにも、ぜひご相談ください。

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