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塩見 俊行 院長の独自取材記事

しおみ整形外科 痛み・関節クリニック

(茨木市/茨木駅)

最終更新日:2020/10/20

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人工関節を専門とする塩見俊行院長が、開院した「しおみ整形外科 痛み・関節クリニック」。何よりも痛みを和らげることを大切に、痛みに悩む患者に寄り添った治療をめざしている。丁寧な説明を信条とし、「一緒に治療をしていくお手伝いをしたい」という姿勢は、学生時代、椎間板ヘルニアに悩んだ経験が原点なのだという。多忙な毎日のリフレッシュ法は、趣味のカメラで子どもを撮ることという塩見院長に、これまでの経歴や治療の際に心がけていることなど、話を聞いた。
(取材日2019年10月11日)

症状が重篤化する前に地域医療で防ぎたい

院長のご経歴について教えてください。

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大阪大学の医学部を2002年に卒業して、その後は大学の医局に属し関連病院を回りながら、多くの病院で経験を積んできました。整形外科の勤務医にとっては、手術が重要な柱の一つなので、さまざまな骨折の手術を担当してきました。その中で市立吹田市民病院で勤務していた時に、人工股関節や膝関節を専門にしている先生から大きな影響を受けたんです。患者さんに説明される態度や、人工関節を入れた患者さんとは一生のお付き合いだという真摯な姿勢など、医師人生における大きな指針をいただきました。開業してからもそうしたことは生かされていますね。例えば、説明時に医療用語を使わず、かみ砕いてわかりやすい言葉を使うということもその先生から習ったことです。

ウィーン大学にも留学されたそうですね。

大学院の時に軟骨の画像診断について研究していたのですが、特にウィーン大学では先端的な研究を行っていたことから、学びたい一心で海外の学会で教授に会った時に話しかけたり、手紙を送ってお願いしたところ、いいですよと言っていただいて。実際に行ってみると、先生方は研究熱心で、留学生に対して親切。週に2回はカンファレンスをやっていて、積極的に意見を出せと言われるような充実した環境で、私の一生の中で3本の指に入るくらいの経験をさせてもらったと思います。帰国してからは、多くの人工股関節、膝関節手術を行っている大阪労災病院に赴任させていただきましたので、そこで思う存分臨床を頑張ろうと取り組みました。

開業を決心されたのはなぜでしょうか?

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大阪労災病院では、約7年間、毎日のように手術をして充実感はとてもあったんですが、同時に、手術までには至らないが疼痛を抱えている患者さんはどういう治療をすれば良いのかという思いもありました。もっと前の段階の、地域医療でできることもあるのではと思ったのです。私は出身は京都ですが、学生時代も勤務医時代も茨木市で10年以上住んでいたので、茨木市は第二の故郷なんです。また、お世話になった阪大の教授からも「阪大の近くで地域医療をするならしっかりとした医療を行うように」と激励していただけたので、茨木市での地域医療に貢献しようと心に決めました。実際に開業してみると、ご高齢の方だけではなく、意外にも40~50代の方も来られます。比較的お若い方でも、このストレス社会で痛みを我慢しながら頑張っておられるのだなと感じています。

丁寧な説明で二人三脚での治療をめざす

医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

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父は内科の開業医でしたが、周囲の期待どおりに医師になるのは抵抗があったので京大の工学部をめざしていました。高校3年生の時に父が喉頭がんになり、初めて病院にお見舞いに行き、医師の仕事とはこういうものなんだと実感しました。それで方向転換してすぐ受かったら格好良かったんですけれど、そこから3年浪人したんです。ですから、私は決して順調な医師人生ではないし、挫折しているところもあるんですよ。父からは、「好きな道を行けばいい」と、医師になれとは言わなかったんですが、合格した時は喜んでくれて、頭をぐしゃっとなでられたことをよく覚えています。

整形外科を選ばれたのはどうしてでしょうか?

手術で患者さんを治してあげたいという理想があり、整形外科は若い方からお年寄りまで皆さん来るところなのでいいなと思ったのが一つ。もう一つは大学でボート部だったのですが、椎間板ヘルニアになってしまい病院を受診したところ、「痛いのはしょうがない」と言われた経験からです。「しょうがない」と言われても、「それはわかってるけど、何か方法はないのか?」という気持ちになりますよね。痛い思いをしている側に立って医療をしたいとその時に思いました。人間は痛みの理由がわかると安心するし、理解できると痛みも不思議とましになることがあるというのが私の考えです。そのためには、患者さんの理解を助けてあげることが大切ですし、知識を総動員して説明すると、治療に前向きになってくれるので、それが大事なところかなと思います。

先生が治療する際のスタンスはどのようなものですか?

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患者さんに寄り添って、一緒にやっていくスタンスを大切にしています。ただ一方で、ちょっと矛盾するかもしれませんが、今の医療はリスクも全部説明した上で、患者さんが自分で治療法を選ぶわけですが、それもちょっと冷たいなとも思うのです。「こんな形があなたに一番良いと思います」と、困っている患者さんに手を差し伸べるじゃないけれど、「お手伝いします」というのがいいのかなと。迷っておられたら、「こういうのが一番良いと思います」という提案ですね。「自分で決めてください」と言っても難しいこともあるだろうし、最初の一歩を一緒に踏み出すために、最後の一押しをすることも時には必要かなと思っています。

先進的な治療も提供できるかかりつけ医でありたい

骨粗しょう症に力を入れているとのことですが、検査や治療について教えてください。

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骨粗しょう症は健康寿命を短くしてしまうので、開業したら柱の一つに置こうと思っていました。当院ではデキサ(DEXA)法と呼ばれる、先端的な機器での計測と血液検査との2つを行っています。日常生活で大きな問題になるのは、腰椎の圧迫骨折と、転倒しての大腿骨頸部骨折ですが、デキサ法だとその2つの部位の精密な計測が可能なんです。血液検査では、骨を作る力が弱っているのか、壊す力が強まっているのかといった骨粗しょう症のタイプを調べていき、その結果を見て、治療方法を考えます。今はお薬がたくさん出ているので、相談しながらどういった方法が良いのかをご説明して、その方に一番合ったものをお勧めした上で患者さんに選んでもらうようにしています。

リハビリテーションの患者さんも多いそうですね。

まずリハビリテーションに入る前に、私が患者さんのお顔を見て、用紙をお渡しするようにしています。ですから、そこの時点で元気がなさそうなら「どうしましたか」と聞いたり、理学療法士にちょっと気をつけていてほしいと申し送りしたりしています。また、リハビリテーションは単調になりがちなので、必ず理学療法士がそれぞれ話を聞いたり、調子の悪い時が続いているようなら診療部門のほうに伝えたり、院内で連携を行っています。限られた時間の中ですが、一人ひとりに合ったリハビリテーションにできているんじゃないかなと思っています。

痛みを和らげることを重視されているのはなぜでしょうか?

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私も椎間板ヘルニアをやった時にそうでしたが、痛みがあると生活の質が下がってしまうし、性格も暗くなって、もうなんだかすべてにおいて後ろ向きになってしまうんですね。痛みをゼロにはできなくても、なんで痛いのかわかったり、少しでも和らげられるようにしてあげたりすることで人生も前向きになるんじゃないかと。100年ともいわれる長い人生、痛みを和らげて生きていくお手伝いをするのが一番の目標です。ですから、手術でも外来でも、診療を終えた患者さんから感謝の言葉をいただくのが一番うれしいですね。

最後に今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

これまで大学関連病院で培ってきた知識を患者さんにわかりやすい言葉でお伝えしたり、クリニックではありますが、トップレベルの医療を提供していきたいです。そのために勉強し続けなくてはいけませんし、患者さんと一緒に治療していくスタイルも続けていきたいです。また、再生医療の分野で、自分の血液を濃縮して関節に戻すという再生治療分野の研究が進められていますので、そうしたことが将来、治療に生かせるようになるのか注目しています。診察の際は、ご家族の背景も見ながら行っていますし、お子さんでもご高齢の方でも、ご家族全員が安心してかかれるかかりつけ医として、困ったことは何でもご相談いただけたらと思います。

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