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小児科の医師に聞く
食物・アトピー・花粉症などのアレルギー

あおまつ小児科クリニック

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2022/03/11

あおまつ小児科クリニック 小児科の医師に聞く 食物・アトピー・花粉症などのアレルギー あおまつ小児科クリニック 小児科の医師に聞く 食物・アトピー・花粉症などのアレルギー
  • 保険診療

近年、乳児期早期の皮膚炎から始まり、食物アレルギーやアレルギー性鼻炎・花粉症などに悩む子どもたちの数が増えている。「乳児期の症状が軽い段階からかかりつけ医と協力して、アレルギーマーチを進行させないことが重要です」と話すのは高槻市にある「あおまつ小児科クリニック」の青松友槻院長。大人になる頃には症状が出なくなることも多いが、その反面で乳児期のアレルギー症状を放置することで「アレルギーマーチ」と呼ばれる負のサイクルに入ってしまうことも少なくないのだとか。そこで重要となるのが、知識のあるかかりつけ医と協力して行う日々のケアだ。アレルギーの基本的な情報やその付き合い方などについて話を聞いた。

(取材日2020年10月7日)

自己判断せず、アレルギーかどうか正しい診断と子どもに合った管理を

Qアレルギー疾患について教えてください。
A
あおまつ小児科クリニック アレルギーについて詳しくわかりやすい説明を行う青松院長

▲アレルギーについて詳しくわかりやすい説明を行う青松院長

アレルギーとは、アレルギー症状を引き起こす原因となるものに免疫が過剰反応を起こし、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状が起きる状態を言います。代表的な症状としては、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、食物アレルギーなどがありますが、症状の出方には個人差があり、非常に軽微なものから重篤なものまでさまざま。これらの疾患はお子さまの成長に合わせ、正しい知識とともに長期にわたって管理をしていく必要があります。時には命に関わることもありますので、重症な場合には設備の整った病院での管理が望ましいため専門の施設などへ紹介しております。

Qどのような症状があれば相談すべきなのでしょうか?
A
あおまつ小児科クリニック 常時換気をしているため窓には落下防止用の柵をつけるなど配慮

▲常時換気をしているため窓には落下防止用の柵をつけるなど配慮

乳幼児期には体の機能がまだ整っていないことも多いため、アレルギーでなくても発疹が出たり、嘔吐をしたりということも少なくありません。また、血液検査で陽性が出たとしてもすべてに症状が出るというわけでもありません。ですから、慌ててなんでも検査をする必要はありませんが、短い時間に症状がどんどん進む場合や、症状を繰り返す場合、特定の時期や環境で変化が現れる場合などはなるべく早くかかりつけ医に相談しましょう。また、呼吸の症状が出た場合は緊急を要する場合があります。急に咳が強まったり、ぐったりとしたショック状態に陥った場合には、迷わずにすぐ受診してください。

Qアレルギー皮膚炎について詳しく教えてください。
A
あおまつ小児科クリニック 各部屋ごとの吸排気は独立しており感染対策を徹底

▲各部屋ごとの吸排気は独立しており感染対策を徹底

アレルギー性皮膚炎は、単なる皮膚炎とは違い、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。乳幼児のアトピー性皮膚炎は初期には乳児湿疹と区別が難しい場合もあります。どちらの場合にも保湿剤と抗炎症作用のある外用剤によるスキンケアが大切ですが、アトピー性皮膚炎ではより長期にわたり皮膚の状態に合わせた外用治療を継続していくことが大切です。近年、乳児期早期の皮膚のバリア機能の障害は、食物アレルギーなど他のアレルギー性疾患の発症につながる可能性が指摘されており、アレルギーマーチと呼ばれています。そのため、新生児期からの丁寧なスキンケアが重要視されています。

Q食物アレルギーについて詳しく教えてください。
A
あおまつ小児科クリニック 院内はバリアフリーで広々としておりベビーカーなども入りやすい

▲院内はバリアフリーで広々としておりベビーカーなども入りやすい

食物アレルギーでは、特定の食品に対して体の免疫応答が過剰に起こり、摂取後にじんましんや湿疹が生じます。時には嘔吐や腹痛などの消化器症状や、咳や喘鳴といった呼吸器症状を伴う場合もあります。乳幼児では卵、小麦、乳が原因の約2/3を占めます。これらは多くの食品に用いられているので大変だと感じられると思いますが、年齢とともに食べられるようになることも多いため、医師の指導のもとで適切な食事管理が大切です。排除しすぎることなく、健康で楽しい食生活を心がけていきましょう。

Q検査や治療はどのように行うのでしょうか?
A
あおまつ小児科クリニック わかりやすい説明のために資料も準備

▲わかりやすい説明のために資料も準備

アレルギー検査としては、血液検査と皮膚プリックテストを行っています。検査は乳児でも年齢に関係なく行うことができますが、アレルギーの診断では検査以上に問診と臨床経過が大切であり、重視しています。まずお話を伺った上で、必要な場合に検査を行うように心がけています。「アレルギーかな?」と思った時は自己判断せずに医師と相談し、診断やお子さんに合った治療方法を見つけていくことが大切です。

ドクターからのメッセージ

青松 友槻院長

当院ではアレルギーのお子さんだけでなくアレルギーの心配があるお子さんの日々を観察しながら、親御さんとともにサポートしていきたいと考えています。それぞれの病状やライフスタイルに合わせて、治療や生活のアドバイスをしておりますので、「もしかして?」と思ったら気軽にご相談ください。また、重症やリスクが高い場合は設備の整った病院へご紹介しています。当院が、地域の子どもたちの健やかな成長の助けに、また保護者の皆さんの心に寄り添える「町のお医者さん」になれることを願っています。ぜひお気軽にご来院ください。

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