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正しい知識で冷静に向き合いたい
小児の心疾患

森のこどもクリニック 小児科・皮膚科

(川崎市中原区/武蔵小杉駅)

最終更新日:2019/11/29

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  • 保険診療

一般に珍しい病気と思われている小児の心疾患だが、生まれつき心臓になんらかの異常がある割合は100人に1人ともいわれている。心臓移植が必要な重症患者もいるため、大変な病気というイメージを持つ人も多いだろう。しかし病気の程度には幅があり、一度の治療で済んだり、自然に治癒に向かったりするケースもあるという。また、医学の進歩でさまざまな新しい治療法も開発されてきている。怖い病気であることは事実だが、「むやみに不安にならないためにも、正確な情報を収集することが大切」と、長年小児の心疾患を診てきた「森のこどもクリニック 小児科・皮膚科」の大熊喜彰院長は言う。心疾患と冷静に向き合うために重要な知識について、大熊院長に話を聞いた。 (取材日2019年11月8日)

治療が必要なケースばかりではないが生死に関わることもあるため、症状があれば必ず受診を

Q子どもの心臓病にはどんなものがありますか?
A
1

▲正確な情報を収集することが大切

生まれつき心臓に問題を抱えている「先天性心疾患」、心臓に酸素や栄養を供給する冠動脈を破壊したり瘤をつくったりする恐れのある「川崎病」のほか、「心筋症」「不整脈」などが小児での代表的な心疾患です。先天性心疾患の原因として挙げられるのは、母体の風疹感染やアルコール・喫煙による影響、赤ちゃん自身の遺伝子異常など。川崎病の原因はまだよくわかっていませんが、遺伝子異常や感染症が関わっているかもしれないといわれています。心筋症は遺伝性の場合もありますが、原因不明である例も少なくありません。不整脈は、遺伝性のほか、先天性心疾患に関連して出るものや、成長の過程で一時的に出る問題のないものまでさまざまです。

Q症状としてどんなふうに現れるのでしょう?
A
2

▲何かおかしいと感じたら、早めに受診してほしいと話す院長

心疾患を疑って受診する理由のうち、最も多いのは胸痛です。そのほか、不機嫌だったり元気がなかったり、食べているのに体重が増えないなども心疾患が原因で見られることがあります。体重が増えないのは、心疾患があることで余計なところにエネルギーを使ってしまっていると考えられるからです。川崎病では、さまざまな特徴的症状が多くみられます。何日も続く発熱、両方の目が赤くなる眼球の結膜充血、首のリンパ節の腫れ、発疹、手足が腫れたり赤くなったりすることも。こうした症状がいくつかみられるお子さんが受診して病気が見つかることも多いです。逆に、大人での一般的な受診理由である「動悸」は、小児ではそれほど多くありません。

Q症状によっては様子を見ていていい場合もありますか?
A
3

▲患者が納得するまでしっかりと説明してくれる

同じ胸痛でも、病的なものと問題ないものとは確かにあります。しかし、先ほど申し上げた症状に加え、健診で心雑音や不整脈が見つかった場合は受診すべきです。問題ないことのほうがもちろん多いのですが、中には治療が必要なケースもまれにあるからです。心臓に何か問題がある場合は、生死に直結する病気の可能性も。たとえ何もない場合でも、きちんと検査した上で「何もない」のと、「たぶん何も問題ないだろう」と思い込んで放置することとはまったく意味合いが違います。心臓は1つしかありません。何かおかしいと思ったら、ぜひ検査を受けていただきたい。特に、失神など劇的な症状が出た場合はできるだけ早く受診してください。

Qこちらでの診療の特徴を教えてください。
A
4

▲疑問点や心配ごとがあれば正しい知識を持った医師に相談しよう

勤務医時代に専門で診ていた川崎病については、特にきめ細かな対応に努めています。川崎病は基本的に入院治療なので治療そのものは高次医療機関をご紹介するかたちになりますが、病気の発見から診断までスピーディーですし、希望されれば入院治療後のサポートも可能です。もう1つは、シナジス接種に対応していること。シナジスとは、RSウイルス感染症の重症化を予防するためのものです。先天性心疾患のお子さんは重症化しやすいため保険適用の対象ですが、クリニックレベルで対応しているところは少ないです。秋から春先まで毎月接種する必要があるのに「遠くの病院まで通うのが大変」という声が多数あり、当院で実施することにしました。

Q病診連携についてはいかがですか?
A
5

▲クリニックでの検査は待ち時間も少ない

心疾患への対応は、病診連携が欠かせません。川崎病は入院が必要ですし、先天性心疾患は手術することもよくあるため、入院・治療設備が充実した病院が治療の主役。一方、クリニックは心疾患を見つける役割を果たします。クリニックで胸部エックス線検査や心電図検査、心臓超音波検査を行って診断をつけ、治療が必要であれば病院をご紹介する、という流れです。また、ケースバイケースではありますが、手術や入院治療が終わった後の健康管理を当院が受け持つことも可能です。当院のようなクリニックは、小回りが利くことがメリット。定期的に行う検査もあまりお待たせせずにできますので、どんどん活用していただきたいですね。

ドクターからのメッセージ

大熊 喜彰院長

心疾患が疑われると病院で告げられた直後、多くの親御さんはインターネットでいろいろ調べては落ち込まれます。ショックを受けるのは当然ですが、問題は、間違った情報によって落ち込んでいるケースが非常に多いことです。信頼できる情報源ではなく、極端すぎる症例ばかりを集めた個人ブログを読んで「うちの子もこうなるのか……」と思い込んでしまう。心疾患といっても必ずしも手術が不可欠なケースばかりではありません。まずは、正しい知識を収集することが大切です。そのためにも私たち小児心疾患を診るドクターがいるので、疑問点や心配ごとがあれば正しい知識を持った医師にまずは聞いてください。

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