高畑 和路 院長の独自取材記事
医療法人社団 みらい歯科クリニック
(丸亀市/丸亀駅)
最終更新日:2023/01/27
JR予讃線丸亀駅から車で約5分の新興住宅地にある「みらい歯科クリニック」。丸亀市出身の高畑和路(たかばたけ・かずみち)院長が地元に貢献したいという想いで2018年に開業したクリニックで、虫歯や歯周病の治療、口腔外科、小児歯科、矯正歯科、予防歯科、インプラント治療など幅広く対応している。特に口腔外科は大学病院で経験を積んだ院長の得意とする分野で、親知らずの抜歯では患者にとって負担の少ない処置を行う。患者がリラックスして治療を受けられるようにと診療スペースには明るく開放的なデザインを取り入れ、利便性を考えて診察券をアプリにするなどデジタル化も推進している。常に患者ファーストの視点に立ち理想の歯科医療を追究している院長に、歯科医師の道をめざしたきっかけやクリニックの特徴、診療に対する想いを聞いた。
(取材日2022年6月15日)
口腔外科での豊富な経験・知識を生かした治療を実践
まず最初に、歯科医師をめざしたきっかけから教えてください。
歯科医師の仕事に興味をもったのは、歯科クリニックを経営している叔父の存在が大きかったと思います。叔父には昔からよく遊んでもらっていて、歯科医師の仕事の面白さや、やりがいなどをよく聞いていました。楽しそうに働く叔父は本当にかっこよくて憧れの存在でしたね。そんな叔父が身近にいたので、自分が高校生になって将来の進路を考えた時も、歯科医師という仕事に自然と興味をもちました。特別器用なほうではありませんでしたし、歯科医療についての知識もほとんどない状態でしたが、この道を行くと決めたらとことん突き進むタイプなので一生懸命やるだけでした。尊敬する叔父と同じ歯科医師になった今、本当に素晴らしい仕事に出会えたと思っています。
研修医時代はかなりハードな経験を積まれたそうですね。
そうですね。歯学部を卒業した後、香川県立中央病院の口腔外科に初期研修医として配属され、ものすごく多忙な毎日を過ごしました。一次救急を受け入れている病院だったので、受け入れ要請の電話はひっきりなしの状態。口腔や顎などに外傷を負った患者さんを数多く対応しました。ドラマでよく見る救急救命室を想像してもらうとわかると思いますが、緊迫感のあるすごくハードな毎日でした。その後、勤務した和歌山県立医科大学附属病院口腔外科では学内助教授を任され、救急部や麻酔科を回りました。麻酔科では他の研修医と一緒に、医科レベルの全身麻酔も経験。口腔内だけでなく、それにつながる全身を診ていく重要性を学んだほか、緊急度の高い患者さんに対応してきたことで、さまざまな状況の患者さんに対処できる自信がつきました。
その後、叔父さまが運営されるクリニックでも勤務されたとか?
はい。大学病院で経験を積んだのちに叔父の運営する歯科クリニックで計5年間勤務しました。これまでずっと口腔外科を中心にやってきたので、一般歯科の治療についてはゼロからの挑戦になりました。叔父はかなりフレキシブルな考えの歯科医師で、治療のアイデアも豊富。型にはまらない治療を実践する姿はとても刺激になりましたし、技術もかなり先進的なことを学べました。このクリニックでは患者さん一人ひとりの治療時間をしっかりとっていて、「バタバタと治療して売上を上げるより、ちゃんと治療して患者さんの満足度を上げなさい」「後悔のない治療をしなさい」ということをよく言われていました。このクリニック時代の教えが、今の自分の診療スタイルや患者さんとの向き合い方につながっています。
先進の医療機器に加え、クリニックのデジタル化も推進
この地で開業した理由やこだわった点を教えてください。
開業を考えた時から、生まれ育った地元である丸亀市でクリニックを開くことは決めていました。私の妻もこの地で育ちましたし、古くからの知り合いもいる大切な場所です。そんな地元に、歯科医師として恩返しがしたいという気持ちで2018年に開業しました。クリニックを設計するにあたって一番こだわったのは診療スペースですね。診療の場は「聖域」。そこが狭いと人の動きも窮屈になるので、広々としたオープンスペースにしました。当クリニックでは治療時間をしっかりとるので、患者さんが診察台のチェアにいる時間も長くなります。その時間も気持ち良く過ごしてもらえるように、診察台の前には明るい光が入る大きな窓を配置。チェアサイドには雑誌なども置き、美容室に近い雰囲気をめざしました。
そのほか施設・設備面の特徴を教えてください。
歯科用マイクロスコープ、口腔内スキャナーなど使用する医療機器については、コストをかけて新型のものを導入しています。特にマイクロスコープを使った診療にはこだわっていて、拡大5倍以下では治療や検診をしないのが信条。マイクロスコープを使うことで精密さが求められる根管治療などにしっかり対応できるようにしています。個室の診療スペースも用意していて、プライバシーを気にされる方、特に集中して治療が必要な方はこちらで治療を行っています。今後、増設することも検討していて、受付や診療スペースもより充実したものにしていきたいと思っています。
クリニックのデジタル化・ペーパーレス化も進めているそうですね。
1年前からいろいろとシステムを変えていて、診察券もアプリを導入しています。予約・受付・クレジットでの支払い機能もついていて、このコロナ禍において非接触で一連の業務を行えるのでメリットは大きいですね。患者さんも治療が終わったら清算を待つことなくすぐ帰ることができるので、7~8割の方がアプリの診察券に移行しています。また、スタッフが記入するカルテや予約台帳もタブレット端末で管理していて、ペーパーレス化を進めています。こうした新しいシステムもどんどん導入していって、患者さんにとってはより便利に、スタッフはより自分の仕事に集中できるように環境整備を進めています。
親知らずの抜歯や静脈内鎮静法にも対応
院長が得意とする治療は何ですか?
やはり口腔外科の分野を得意としています。手術でいうと、親知らずの抜歯はかなり多くのケースを扱っています。当クリニックの患者さんだけでなく、他の歯科医院で対応が難しい抜歯の手術を担当することもありますね。いくつかの歯科医院と提携して、連携しながら行っています。また、大学病院時代に麻酔管理の知識を身につけたので、うとうととした状態で治療が受けられる「静脈内鎮静法」にも対応できます。この方法は親知らずの抜歯の際に使われることが多いですね。「抜くのが怖い」「歯科治療自体が怖い」というトラウマのある患者さんに、ストレスを軽減しながら治療を受けてもらえます。静脈内鎮静法を目的に県外から来院される患者さんもいらっしゃいます。
診療にあたって大切にしていることを教えてください。
「真面目であること、誠実であること、細かさを追究すること」をモットーに診療にあたっています。治療中、患者さんは自分の口の中が見えないので、何をされているかわからないと思います。そのため当クリニックでは治療前・治療中・治療後の口腔内の写真を撮影して、患者さんに見てもらっています。「今日はここを治します」「削った結果はこんな感じです」「詰め物はこうなっています」というように、治療の「見える化」と説明を意識的に実施。患者さんに治療している過程をきちんと理解してもらうことはとても大切で、この方針は開業してからずっと続けています。
スタッフのことやクリニックの展望についても教えてください。
クリニックのスタッフに常に伝えているのが、目の前の仕事を全力でやってほしいということです。時間がないからといって手を抜いた治療をしてしまうと、それは不幸な結果となって患者さんに返ってきます。常に目の前の仕事は全力で向き合うこと、それが患者さんとの信頼につながると考え、スタッフ全員日々の業務にあたっています。私たちはクリニックとしてはまだまだ若い組織です。しかし若いからこそ、それを強みにして限界を決めずに成長していきたいと考えています。SNSやホームページでの情報発信も力を入れている取り組みの一つで、クリニックの雰囲気や楽しく働いているスタッフの様子を投稿しています。今後も情報発信には力を入れて、ネットを通じて多くの人にクリニックのことや自分たちの想いを知ってもらえたらと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/35万円〜、セラミック治療/5万円〜、静脈内鎮静法/4万円〜、マウスピース型装置を用いた矯正/40万円〜