高畑 和路 院長の独自取材記事
医療法人社団 みらい歯科クリニック
(丸亀市/丸亀駅)
最終更新日:2025/03/06

JR予讃線・丸亀駅から車で約5分の新興住宅地にある、「みらい歯科クリニック」。丸亀市出身の高畑和路(たかばたけ・かずみち)院長が、「地元に貢献したい」という想いで2018年に開業したクリニックだ。一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科と幅広い科目に対応しており、中でも口腔外科は、大学病院で経験を積んだ高畑院長の得意とする分野。外科治療では、患者の心理的負担に配慮した麻酔の処置も行っている。誰もがリラックスして治療を受けられるようにと、診療スペースには明るく開放的なデザインを取り入れ、患者の利便性を考慮した診察券アプリを導入するなど、院内のデジタル化も推進。常に患者ファーストの視点に立ち、理想の歯科医療を追究している高畑院長に、歯科医師の道をめざしたきっかけや診療に対する想いを聞いた。
(取材日2022年6月15日/情報更新日2025年2月4日)
口腔外科での豊富な経験・知識を生かした治療を実践
歯科医師をめざしたきっかけから教えてください。

歯科医師の仕事に興味を持ったのは、歯科クリニックを経営している叔父の存在が大きかったと思います。昔からよく一緒に遊んでもらう中で、歯科医師の仕事の面白さや、やりがいなどを教えられていました。楽しそうに働く叔父の姿は本当に格好よくて、憧れの存在でしたね。そんな叔父が身近にいたので、高校生になって進路を考え始めた時も、自然と歯科医師に興味を持ちました。特別器用というわけではなく、歯科医療の知識もほとんどない状態でしたが、「この道を行く」と決めた後は突き進むだけ、一生懸命やるだけでした。尊敬する叔父と同じ歯科医師になった今は、本当に素晴らしい仕事に出会えたと思っています。
研修医時代は、かなりハードな経験を積まれたそうですね。
そうですね。徳島大学歯学部を卒業した後は、香川県立中央病院の口腔外科に初期研修医として配属され、多忙な毎日を過ごしました。一次救急を受け入れている病院だったので、受け入れ要請の電話はひっきりなしの状態。ドラマでよく見る救急救命室を想像してもらえればと思いますが、口腔や顎などに外傷を負った患者さんを数多く対応するという、緊迫感のある毎日でした。その後に勤務した和歌山県立医科大学附属病院口腔外科では、学内助教授に着任。救急部や麻酔科を回り、麻酔科では他の研修医と一緒に、医科レベルの全身麻酔も経験しました。口腔内だけでなく、全身を診ていく重要性を学んだほか、緊急度の高い患者さんにも対応していたことで、さまざまな状況に対処できる自信がついたと思います。
その後、叔父さまのクリニックでも勤務されたとか?

大学病院で経験を積んだ後に、叔父の歯科クリニックで5年間、勤務しました。叔父はかなりフレキシブルな考え方をする人で、治療のアイデアも豊富な歯科医師です。これまでずっと口腔外科を中心にやってきた私にとって、虫歯や歯周病といった一般歯科の治療はゼロからの挑戦でしたが、叔父が型にはまらない治療を実践する姿はとても刺激になりましたし、先進的な治療技術も学ぶことができました。患者さん一人ひとりの治療時間を、しっかりと確保していたこともこのクリニックの特徴です。叔父からは「バタバタと治療して売上を上げるのではなく、ちゃんと治療して患者さんの満足度を上げなさい」「後悔のない治療をしなさい」とよく言われていました。この当時の叔父の教えが、今の自分の診療スタイルや患者さんとの向き合い方につながっています。
先進の医療機器を導入し、院内のデジタル化も推進
この地で開業した理由や、設計でこだわった点を教えてください。

開業を考え始めた時から、生まれ育った丸亀市でクリニックを開くことは決めていました。妻もこの地で育ちましたし、古くからの知り合いもいる、私にとっては大切な場所です。そんな地元に、歯科医師として恩返しがしたいという想いから2018年に開業し、5周年を迎える2023年には法人化も実現しました。クリニックを設計するにあたって一番こだわったのは、診療スペースですね。診療の場は、いわば「聖域」です。このスペースが狭いと人の動きも窮屈になるので、広々としたオープンスペースにこだわりました。叔父のクリニックに習って、治療時間はしっかり確保したいと考えていたので、長く診察チェアに座っている時間も気持ち良く過ごしてもらえるようにと、チェアの前には明るい光が入る大きな窓を配置。チェアサイドには雑誌なども置き、美容室に近い雰囲気をめざしています。
設備面の特徴はありますか?
歯科用マイクロスコープ、口腔内スキャナーなど、使用する医療機器についてはコストをかけて新型のものを導入しています。特にマイクロスコープを使った診療にはこだわっていて、拡大率5倍以下では治療や検診をしないのが信条です。マイクロスコープを使用することで、精密さが求められる根管治療などにもしっかり対応できるようにしています。特に集中して治療する必要がある方、プライバシーを気にされる方などは、個室の診療スペースで治療を行っています。今後は増設することも検討し、受付や診療スペースもより充実したものにしていきたいと思っています。
クリニックのデジタル化・ペーパーレス化も進めているそうですね。

診察券として、専用のアプリを導入しています。これは予約・受付機能だけでなく、クレジットカードでの支払い機能もついているものです。非接触で一連の作業ができるので、感染症対策という面でも使用するメリットは大きいですね。患者さんも清算を待つことなく、診療後はすぐに帰ることができます。現在、当クリニックは保険診療も含めてフルキャッシュレスです。モバイル決済にも対応しており、さらに患者さんの利便性を高めています。スタッフが記入するカルテや予約台帳についてもタブレット端末で管理し、ペーパーレス化を進めています。新しいシステムは随時、積極的に導入することで、患者さんにとってはより便利になるように、スタッフにとってはより仕事がしやすくなるように、環境整備を進めていきたいです。
親知らずの抜歯や静脈内鎮静法にも対応
院長が得意とする治療は何ですか?

やはり口腔外科の分野を得意としています。手術でいうと、親知らずの抜歯はかなり多くのケースを扱っていますね。いくつかの歯科医院と提携しているので、当クリニックの患者さんだけでなく、他の歯科医院で対応が難しいと判断された抜歯の手術を担当することもあります。あとは大学病院時代に麻酔管理の知識を身につけたので、うとうととした状態で治療が受けられる「静脈内鎮静法」も得意な処置です。この方法は親知らずの抜歯の際に使われることが多く、「歯を抜くのが怖い」「歯の治療そのものが怖い」というトラウマのある患者さんでも、ストレスを軽減させながら治療を受けられると思います。中には静脈内鎮静法を目的として、県外から来院される患者さんもいらっしゃいますね。
診療にあたって、大切にしていることを教えてください。
「真面目であること、誠実であること、細かさを追究すること」をモットーとして、診療にあたっています。治療中の患者さんは自分の口腔内が見えないので、何をされているのかがわかりません。ですので、当クリニックでは治療前・治療中・治療後の口腔内の写真を撮影し、患者さんに見てもらっています。治療している過程を、患者さんに理解してもらうことはとても大切です。私は開業以来ずっと、「今日はここを治します」「削った結果はこのとおりです」「詰め物はこうなっています」というように、治療の「見える化」とその説明を意識的に続けています。
スタッフさんに伝えていることや、クリニックの展望をお聞かせください。

クリニックのスタッフに常に伝えているのは、目の前の仕事を全力でやってほしいということです。時間のなさを理由に手を抜いた処置をしてしまうと、それは不幸な結果となって患者さんに返ってきます。目の前の仕事には常に全力で向き合うこと、それが患者さんとの信頼関係にもつながると考えて、スタッフ全員が日々の業務にあたっています。私たちは、クリニックとしてはまだまだ若い組織です。しかし、若いからこそ、それを強みにして限界を決めずに成長していきたいと決意しています。SNSやホームページでの情報発信も、力を入れている取り組みの一つです。クリニックの雰囲気や、楽しく働いているスタッフの様子はこまめに投稿しています。今後も情報発信には力を入れて、多くの人に当クリニックの存在や私たちの想いを知ってもらえたらと願っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは静脈内鎮静法/4万円〜