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澤 禎徳 院長の独自取材記事

さわクリニック

(大阪市阿倍野区/西田辺駅)

最終更新日:2020/04/01

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地域のかかりつけ医として、消化器疾患や生活習慣病などの内科診療を中心に、患者の健康を総合的にサポートする「さわクリニック」。待合室には、疾患や予防対策、食事管理に関する多種多様なパンフレットが置かれ、「少しでもプラスになる医療情報を知ってもらうきっかけになれば」といった、澤禎徳(さわ・よしのり)院長の想いが伝わってくる。「患者さんが気持ち良く感じる場所にしたかった」という院内は、明るくナチュラルな雰囲気で、「ここに来るだけで気分がすっきりする気がする」といった人も。診察の際は患者の顔をしっかり見て、丁寧な問診を心がける澤先生に、自身の診療スタンス、かかりつけ医としての使命、患者に対する想いなど、多岐にわたり話を聞いた。
(取材日2019年3月4日)

厚い信頼が寄せられる健康創造パートナー

待合室には、病気や予防に関するさまざまなパンフレットが置かれていますね。

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町のかかりつけ医である以上、病気の治療や生活習慣病の改善だけでなく、健康増進のためのアドバイザー的な役割を果たしたいというのが僕の基本スタンスです。気になる疾患や予防対策について、待ち時間にさっと読んでもらうだけでも、健康意識の向上につながると思い、製薬会社などが配布しているパンフレットをきちんと管理して、見やすく並べています。診療では内科全般を診るほか、必要に応じて耳鼻科や眼科、整形外科などの一次診療も行っています。ここで治療できる病気は治療し、精密検査が必要な場合や当院では対応できない疾患は、他院や病院を紹介しています。病気を見極めて患者さんを適切な医療機関に紹介することも、かかりつけ医の重要な役目であり、診診連携、病診連携のネットワークを広く持つようにしています。幸い、阿倍野区には専門性の高い先生が多く開業されており、ほぼすべての科に信頼できる先生がそろっています。

診療では、どのような点を重視されていますか?

多くの場合、最初は何の病気かわからない体調不良というところから診療がスタートしますが、病気の鑑別には検査のほかに、問診が非常に重要な意味を持ちます。初診の際は、主訴を確認するだけでなく、その方の病歴、生活習慣、家族歴のほか、食事や睡眠がちゃんと取れているか、仕事でストレスを抱えていないかなど細かく聞いていきます。「こんなことまで心配してくれるのですね」と驚かれる方もおられますが、問診で得た情報から、体調不良の根本原因が見つかることは多いですし、そこをきちんと聞かないことには適切な治療はできません。ただ、お時間がかかり過ぎてしまうと申し訳ないので、診察前に予めスタッフが来院理由を確認するなど、スムーズな診療に努めています。

開業前の経験が、現在の診療に生かされているそうですね。

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大阪市立大学医学部卒業後は、大阪市立大学医学部附属病院で、潰瘍性大腸炎やクローン病など、主に難病治療に携わってきました。専門性に特化した治療技術の習得に加え、完治が難しい病気に対してどうアプローチするかといった視点で治療計画を立て、患者さんと向き合う医療に関われたことは、医師として貴重な経験だったと思います。現在の診療でも、加齢による疾患や糖尿病など、完治をめざすよりもいかに病気とうまくつき合っていくかが重要なものはいくつもあります。また、原因がはっきりしない病変に対しては、症状をコントロールしながら経過観察していく必要がありますが、そういった診断がつきにくい病気や完治が難しい病気において、患者さんに不利益を与えないよう、何を優先すべきか慎重に考え、診療していくことは、自分の得意分野であると言えます。

まずは患者の顔をしっかり見ることが医療の基本

漢方の処方もしてくださるそうですが、漢方薬はどのような場合に適していますか?

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不定愁訴と呼ばれる原因がわからない症状や、西洋薬だけでは改善が見込めない疾患には、漢方を用いた治療も行っています。女性ホルモンのバランスが崩れることで起こる更年期障害に漢方薬を用いることが多く、ホルモン治療を受けたくないという人にお勧めしています。漢方薬は症状に直接働きかけるというよりも、その人の体質や体調に合わせて働きかけをしていきます。副作用が少なく、緩やかに効くイメージがありますが、処方された漢方薬が自分にぴったり合えば、高い効果が期待できることもあるのですよ。そういった漢方薬のメリットを有効活用しながら、西洋薬とうまく組み合わせ、効率の良い治療をめざしています。

開業に至った経緯についてお聞かせください。

大学で難病疾患を治療する傍ら、一般の外来診療も行っていたのですが、多様な疾患を抱えた患者さん一人ひとりに合わせ、治療をしていくほうが向いていると思い、開業をめざすようになりました。クリニックの新設にあたっては、ほとんどすべて僕が考えました。建築素材は温もりのあるものを使いたかったので、天然の木材や漆喰を使用しています。開業から13年たちましたが、嫌な臭いがこもることなく、気持ち良く感じる場所だと患者さんにも好評です。院内レイアウトにもこだわりました。院内に入るとすぐ正面に受付があり、その裏に診察室、そして処置室というように、患者さんの動線を重視した配置にしました。検査や点滴などを行う処置室は、通りに面した大きな窓の向こうに植込みの緑が広がり、目を楽しませてくれます。「山間から木漏れ日が差し込む感じを再現してほしい」と職人さんにリクエストし、患者さんにリラックスしてもらえる空間にしました。

患者さんとの接し方で心がけていることはありますか?

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以前、救急病院で勤務したときの話ですが、電子カルテの入力に神経を使うがあまり、診療したはずの患者さんの顔が後でまったく思い出せず、ハッとしたことがありました。顔を見ていないということは、何も診ていないということです。これは医者として根本的に間違っていると思い、それ以来、患者さんの顔をしっかり見て、診察することを心がけるようになりました。患者さんが診察室に入られたら、小さなお子さんであっても、必ず一度起立して、あいさつするようにしています。患者さんの顔をしっかり見る機会をつくるためでもありますが、診察室に入る様子や歩き方を観察することも、丁寧な問診と同じくらい大切なことなんです。

かかりつけ医は患者と医療者の翻訳者

澤先生の丁寧な説明が、患者さんの安心につながっているそうですね。

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まだ若手の勤務医だった頃、病棟の患者さんに「主治医の先生にこういうことを言われたんだけど、それってどういう意味?」と尋ねられることがよくありました。その度に、かみ砕いてわかりやすく説明をするのですが、「患者さんは理解できず困っているのだな」というのが、僕の率直な感想でした。現在の診療では、難解な医療用語はできるだけ使わず、「お猿のお尻みたいに真っ赤になります」といったようなわかりやすい表現や、擬音語・擬態語を多用して、その方に合わせた説明をするようにしています。患者さんの中には、病院で受けた治療説明や検査結果について、「私にわかるように先生が翻訳して」と言ってこられる方もいます。一般の方と医療者の通訳もまた、かかりつけ医の役目だと僕は思っています。

プライベートではどのようにお過ごしですか?

健康管理には日頃から気を配り、週に2回ほどですがジョギングをするようにしています。マラソン大会の参加を狙っているというわけではないのですが、患者さんに健康指導する立場である以上、自分が不健康では格好がつかないと思いましてね。患者さんだけに食事制限や運動を勧めるのではなく、自分も一緒になって健康維持に取り組んでいきたいと思います。

今後の展望についてお聞かせください。

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患者さんに安心の医療を届ける上で、院内の雰囲気やスタッフの対応も大切な要素ですが、やはり高いレベルで医療が提供できてこそ、患者さんに本当に喜んでもらえるのだと思います。これからも現状に満足することなく、医療の進歩や制度の変革に遅れをとらないよう常に勉強して、スキルアップを図りたいと考えています。その努力を地域の人々に還元していき、結果的に病気の早期発見や健康寿命の延伸につなげていけたら、これ以上うれしいことはありません。

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