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澤 禎徳 院長の独自取材記事

さわクリニック

(大阪市阿倍野区/西田辺駅)

最終更新日:2025/08/07

澤禎徳院長 さわクリニック main

大阪メトロ御堂筋線・西田辺駅から北へ徒歩約8分、庚申街道に面したマンションの1階に「さわクリニック」がある。院長の澤禎徳(さわ・よしのり)先生は、消化器内科の難病治療に携わりながら、地域で患者に合わせた診療を提供したいと同院を開院した。一人ひとりの患者に丁寧なヒアリングや診察を行い、受診のきっかけとなった不調の原因や、患者が抱える将来的な不安材料なども含めて丁寧に診断。地域のさまざまな診療科のクリニックとの良好な連携も生かして、より適した診療の提供に努めている。人と話をするのが好きで「地域の健康の相談窓口でありたい」と語る澤先生に、同院の診療ポリシーやさまざまな取り組みについて話を聞いた。

(取材日2025年6月24日)

頭のてっぺんから足の先まで全身を診る

どのような患者さんが受診されますか?

澤禎徳院長 さわクリニック1

年齢的にはすごく幅広いですよ。15歳以下は小児科の受診になるので、15歳から上は90歳代までとてもワイドです。やはり高血圧、脂質代謝異常、糖尿病などの生活習慣病が中心ですが、体調不良から風邪などの感染症も多いですね。熱の訴えも多く、風邪の場合もあれば肺炎を起こしている場合もあり、さらに胃腸炎や腎盂腎炎(じんうじんえん)という腎臓の病気など、発熱を伴う症状は本当にたくさんあります。

患者さんとの接し方で心がけていることは?

患者さんが診療室に入って来られる際に、必ず立ってごあいさつするように心がけています。以前、救急病院で勤務していた時に、電子カルテの入力に神経を使ってしまい、診療した患者さんの顔が思い出せないということがあり、ハッとした経験があります。顔を見ていないということは、何も診ていないということです。医師として根本的に間違っていると痛感して、それ以来、きちんとごあいさつをして、患者さんの顔をしっかり見て診察するようにしています。あいさつするためには患者さんの顔をきちんと見る必要があり、診察室に入ってこられる様子や歩き方、座り方を観察することも、問診と同じくらい大切なことです。

先生の診療ポリシーを教えてください。

澤禎徳院長 さわクリニック2

頭のてっぺんから足の先まで診ることです。場合によっては、何の病気かわからない状態でスタートするため、患者さんの訴えをきちんと聞くことはもちろん、これまでの病歴、生活習慣、家族歴の他、食事や睡眠がちゃんと取れているか、仕事でストレスを抱えていないかなど細かく聞いていきます。「こんなことまで心配してくれるんですか」と驚くかもしれませんが、問診の情報から不調の根本原因が見つかることは多く、そこを明らかにしないと適した治療の提供は困難です。当然、内科の領域で対応できない場合もありますが、この周辺には耳鼻咽喉科や眼科、整形外科など、ほぼすべての診療科のクリニックがそろっていて、とても心強いですね。ただ、時間がかかりすぎると他の患者さんをお待たせすることになるので、あらかじめスタッフが来院理由を確認するなど、スムーズな診療に努めています。

地域のクリニックとしっかり連携しているのですね。

周辺には僕より後に開業されたクリニックが多く、専門性の高い診療を提供される信頼できる先生ばかりです。皆さん本当に丁寧に診てくださいます。いわば、周りに頼りになる専門家がそろっていて、地域全体が総合病院のような感覚ですね。僕は、どちらかといえば拾い上げるのが得意なタイプの医師です。人とおしゃべりをするのが好きですし、患者さんのお話をしっかり聞いて、当院以外での診療が必要な場合は、必要な治療が受けられる先生のもとへとつなげる、身体の相談窓口的な役割を務めたいと考えています。

足の悩みに対応するフットケアを提供

生活習慣病の治療に対する先生の考えを聞かせてください。

澤禎徳院長 さわクリニック3

糖尿病、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)などに対しては、診療ガイドラインが設定されており、当院でもガイドラインに従った診療を提供しています。ただし、薬によって日常生活につらさを感じる方もおられるので、患者さんに合った治療の提供が必要ですね。中でも、脂質異常症については、自覚症状がほとんどなく、糖尿病や高血圧症のように、病気になるとどうなるのかというイメージもないため、途中で治療をやめられる方が多いのが現状です。糖尿病などと比べて、適した薬を使うことで改善が見込める疾患なので、病気の怖さや治療の大切さを繰り返し丁寧に説明します。生活指導も積極的に実施しており、励ますことはもちろん、頑張った方をしっかり褒めるよう心がけています。褒めたことで気持ちのモードが切り替わり、頑張ろうと気持ちが前向きになることもあると考えています。

フットケアを提供されていると聞きました。

当院の看護師を務めている妻が、横浜まで何度も通ってフットケアを学び、ケアを提供できるようになりました。対象となるのは、ご高齢になって足の爪を切るのに困難を伴う方や、巻き爪に悩んでおられる方で、患者さんに喜んでいただけたらと思い提供しています。専用の器具や装具などを使って、爪の処置や足のマッサージを行う他、足の健康のために良い靴の選び方などもアドバイスしています。フットケアというと、美容的な施術や糖尿病患者さんを対象にしたケアを受けられるところはあるのですが、足の爪が切れないといった悩みに対応しているところは本当に少ないのが現状です。どこに相談していいかわからない方も多く、予約制ですがしっかり対応していきたいと考えています。

発熱患者さんの受け入れ体制も整っていますね。

澤禎徳院長 さわクリニック4

当初は屋外で対応していたのですが、空気循環に配慮すれば屋内でも問題ないことがわかり、現在は換気システムを備えた隔離室を使って対応しています。事前に連絡をいただき、受診が重ならないように、30分ごと来院時間を指定して来ていただきます。看護師が電話受付の時点ですべて予診を済ませており、来院された時にはどのような治療や処置を行えば良いのかわかっているので、短時間の滞在で対応可能です。

漢方も処方してくださると伺いました。

4000年もの歴史を持つ漢方が現在も使われているのは、時間をかけて良いものが残り、そうでないものは自然に淘汰されていった結果だと思うんです。無理に症状をやっつけようとするのではなく、体への負担が少ない生薬の作用を生かして、体調の改善をめざす、私たちの体に合った薬ですね。当院では、不定愁訴に悩む患者さんや西洋薬だけでは改善が見込めない疾患に処方することが多く、更年期障害の患者さんやホルモン治療を受けたくないという方にお勧めしています。西洋薬とうまく組み合わせて効率の良い治療をめざします。

地域に根差し一人でも多くの健康を守る

院内はゆったりできる空間ですね。

澤禎徳院長 さわクリニック5

ぬくもりのある建築素材を使いたかったので、天然の木材やしっくいを使用しています。開業から19年たちましたが、嫌な臭いがこもることなく、気持ち良く過ごせると患者さんにも好評です。院内は患者さんの動線を重視した配置になっており、検査や点滴、フットケアなどを行う処置室は、大きな窓がある通りに面したスペースで、窓の向こうには植え込みを設けて、患者さんに緑を楽しんでいただけるようにしています。

ご自身の健康のために気遣っておられることは?

8000歩以上をめざしてウォーキングを心がけています。1日8000歩ではなく、休日とか午後が休みの日は1万歩、夜遅くなる時は5000歩など、平均して8000歩が目標です。広いショッピングセンターに行った際には、ショッピングセンター内をうろつく変なおじさんになっています(笑)。食事はカロリーオーバーに気をつけていて、午後から眠くならないように昼はサラダとフルーツだけを食べます。

読者や地域の方にメッセージをお願いします。

澤禎徳院長 さわクリニック6

年に1度は健康診断を受けてください。この辺りは、自営業とかパートタイムの方の割合が高いエリアです。健診を受けておられない方も多く、患者さんを診ることが好きで、地域医療に貢献したいとクリニックを開業した医師として、1人でも多くのそうした方々の健康を守ることが使命と考えています。そしてもし、健診結果に問題があった場合はもちろん、健診結果の説明がわからない時なども、気軽に相談にいらしてください。ネット検索すると高血圧は放置しても大丈夫などという情報も見つかりますが、健康のことはやはり医師に相談するほうが確かです。

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