高齢女性に多く発症する下肢静脈瘤
日帰り治療で悩み解消を
ちば静脈瘤クリニック
(千葉市中央区/千葉駅)
最終更新日:2025/01/15


- 保険診療
- 自由診療
足がだるい、重苦しいなどと感じている人も多いのではないだろうか。それらの症状は、下肢静脈瘤によって引き起こされていることも考えられる。下肢静脈瘤は、本来は心臓へと戻る血液が下肢の静脈にうっ滞する病気だ。「ちば静脈瘤クリニック」では、超音波検査で静脈の状態を精査し、下肢静脈瘤が原因とわかれば日帰り手術を含めた専門的な治療を行っている。高橋正彦院長は「まずは下肢静脈瘤について正しい知識を得ることが大切です。また、足が重いなどといった症状の原因が本当に下肢静脈瘤なのかどうかを知るためにも検査は重要です」と話す。下肢静脈瘤の詳しい症状や日々の生活の中で気をつけることなどについて高橋院長に聞いた。
(取材日2024年12月5日)
目次
低侵襲の血管内治療で足のむくみや重苦しさ、浮き出た血管などの改善を図る
- Q下肢静脈瘤はどのような症状が現れますか?
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A
▲下肢静脈瘤の治療に力を入れるクリニック
足の静脈は重力に逆らって心臓に血液を戻さなくてはならないため、内側に逆流を防ぐ弁がついています。下肢静脈瘤は、この弁が壊れて、本来心臓に戻るべき血液が逆流してしまう疾患です。静脈に血液がたまるため、血管がぼこぼこと膨れ上がったり、浮き出たりします。こうした外見症状のほかに、足がだるい、重苦しい、むくむ、足がつるといった症状も出てきます。さらに進行すると皮膚の色素沈着や皮膚潰瘍、皮膚の腫れといった皮膚のトラブルも出てきます。下肢静脈瘤自体は命に関わることのない良性の病気ですが、自然に治ることもなく、放置しておくと少しずつ進行し、生活の質の低下にもつながります。
- Q治療方法について教えてください。
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A
▲カテーテルをはじめ各種設備が充実している
初期段階の場合は保存的療法として生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用で進行の抑制を図ります。静脈がこぶのように膨らむ伏在型静脈瘤の場合は、原因となっている静脈をふさぐための血管内治療を行います。ふさぎ方として2つの方法があり、一つがカテーテルを血管内に入れてレーザーや高周波で焼灼する血管内焼灼術です。もう一つがカテーテルによって医療用接着剤を静脈の中に送り込み血管を塞ぐグルー治療です。それぞれメリット、デメリットがありますので、患者さんの状態に合わせて選択します。血管がくもの巣のようにもやもやと見える場合は、血管を固めて吸収させる硬化療法を行います。いずれも保険適用で日帰りで行います。
- Qどんな人が治療を受けるべきですか?
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A
▲下肢静脈瘤の治療を数多く行ってきた高橋正彦院長
発症は主に60歳以上の女性に多く、遺伝的要素が強いと考えられていますので、家族に発症した人がいる場合は注意が必要です。妊娠、出産経験のある人、あまり距離を歩かず立ち仕事をしている人も発症しやすいといわれています。血管が膨らんだり、異常な形に透けて見えたりなど外見が気になる場合や、足の重み、だるさをひどく感じる場合は受診して検査を受けたほうが良いでしょう。下肢静脈瘤は加齢とともに徐々に進行していきますので、異常に気づいたらなるべく早期に受診するようにしましょう。
- Q治療の時間はどのくらいかかりますか?
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A
▲下肢静脈瘤の手術は日帰りで受けることができる
血管内治療の場合は、血管内焼灼術、グルー治療、いずれも治療時間は片側20~30分程度です。両足でもだいたい60分以内で終わります。硬化療法の場合、治療時間は静脈に注射するだけで済みますので、約5~10分程度です。症状の出ている範囲や患者さんの要望によって若干時間がかかる場合もありますが、できる限り短時間で対応しています。
- Q日頃から気をつけるポイントについて教えてください。
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A
▲悩みがあれば気軽に相談してほしいと話す高橋正彦院長
立ち仕事をしている人や足がむくみやすい人は、日頃から圧の強いストッキングを着用して血行を促進すると良いでしょう。ただ、お一人お一人に適切な圧がありますので、できれば静脈瘤専門のクリニックで、弾性ストッキングを処方してもらったほうが良いですね。足の筋肉を動かすことは血行促進に役立ちます。ふくらはぎは第二の心臓ともいわれていますので、足首を回すなどしてふくらはぎの筋肉を動かしてください。また、肥満にも気をつけましょう。日頃から下肢の皮膚や血管の変化もよく観察して、どこか異常を発見したら早めに下肢静脈瘤専門のクリニックを受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ストッキング(保存療法の場合)/5720円(税込)~