緑内障治療の
先端技術を用いた診療
衣笠あさかわ眼科
(横須賀市/衣笠駅)
最終更新日:2024/07/05
- 保険診療
40歳を過ぎると、目に違和感を覚える、最悪の事態である失明という診断を下されるのが怖いと思い眼科に行くことを敬遠しがちな人は多い。実際に眼科を受診する時、どのような眼科医院を選べばいいのだろうか? 「衣笠あさかわ眼科」の浅川晋宏院長は、大学病院や総合病院の眼科に20年勤務し、そのうち9年は衣笠病院の眼科医長を務めた眼科のエキスパート。特に緑内障手術と白内障手術については豊富な実績と専門的な技術力を持つ。地域住民からも慕われている医院だ。「眼科領域は技術の進歩が著しいため、常に勉強会などに参加し技術研鑽に励んでいます」と話す。そんな浅川先生に、緑内障の早期発見ならびに早期治療、そして治療後のケアなどに関する見解を詳細に聞いた。
(取材日2023年10月5日)
目次
症状の検査、診断、治療だけでなく、治療後ケアの継続性を重視。患者の事情への配慮も大切
- Q緑内障の特徴とは、どのようなものでしょうか?
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A
緑内障の特徴の1つとして挙げられることは、基本的に自覚症状がなく気づきにくい点。視神経がダメージを受け、視野が欠けていく疾患で、症状の進行とともに失明のリスクを伴うこともあります。自覚症状がないため、何かしらの違和感に気づいたときは症状が進行している場合も少なくありません。罹患率が比較的高い傾向の疾患と言えるでしょう。緑内障の家族歴がある方や強度近視の方に罹患者が多いことから、コンタクトレンズの定期検査で見つかる方も比較的多いです。40代を迎える時期から定期検診を受診するのが安心だと思います。
- Q治療法について教えてください。
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A
緑内障治療の目的は、これ以上視神経がダメージを受けないようにし、視野欠損の進行を抑えることで目標の眼圧まで下げることといわれています。基本的には点眼薬を投与する治療が主流であり、さまざまな薬剤があるので患者の症状や眼圧の程度、期待できる改善の具合を確認しながら、処方薬を調整。薬剤治療の段階では、点眼本数・回数が少ないほど良いですが、1種類の薬剤により眼圧下降があまり期待できない場合は、複数の薬剤を処方することも。眼圧下降効果が期待できる11系統を組み合わせて3剤程度までに処方本数を抑えたいと考えています。点眼薬だけの治療で効果を期待できない場合は、レーザー治療や手術を行います。
- Q手術はどのような方法で行われますか?
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A
薬物療法やレーザー治療による改善が期待を下回る場合は、手術を実施。眼内は、房水という水が適切に排出されることで眼圧が保たれていますが、ある障害によってこの水の排出が滞り、眼圧が上昇し、視野欠損を生じているのが緑内障です。原因の1つは、水のろ過フィルターの役割を担う線維柱帯で目詰まりを起こしていること。第一段階の手術では、線維柱帯を切開して水の流れの改善を図ります。続いて、水が流れにくい線維柱帯の経路を使用せずに、別の経路を新たに作るという術法も可能。緑内障と白内障の手術を同時に行う場合は、緑内障治療用の微小な医療機器を繊維柱帯に埋め込むことで、少ない侵襲で眼圧を下げることが期待できます。
- Q手術後の注意点について教えてください。
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A
手術後に医師の指導に従った適切なケアがないことで、眼内にばい菌が入り、失明に至る場合もありますので、特に感染症には十分な配慮が必要です。緑内障手術は、眼圧を下げる目的で実施するものですが、患者によっては手術をしても術前に想定した眼圧が期待できない場合があります。一方、逆のケースもあるので、術後の眼圧の変化についても、医師と相談しながら確実に行うことが必要。これまでの緑内障手術では術後に眼圧が下がりすぎることがあった課題に対し、近年は白内障手術と併せて行う緑内障手術用の微小な医療機器を使用することで、適正な眼圧にコントロールが望めるようになったため、多くの眼科医師がこの術法を取り入れています。