転んだケガや打撲は何科へ
湿布に頼らず子供のことも気軽に相談を
はなクリニック
(さいたま市南区/浦和駅)
最終更新日:2023/10/18
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整形外科と小児科の2つの診療科を備える「はなクリニック」。野口哲夫先生が院長を務める同院では、エコー検査や血液検査、ウイルス迅速検査なども可能であるため、利用する患者の年代も幅広い。中でも子どもの診療に関しては、小児科と整形外科を併せ持つ強みを生かし、切り傷や打撲などのケガにも積極的に対応。近隣の幼稚園や小学校からの紹介も多いそう。また、耳鼻科や皮膚科領域のちょっとしたトラブルにも対応するなど、地域で求められる総合内科的な役割も担っていると伊藤久美子副院長は語る。親子3世代、ファミリーでかかることができる同クリニックについて、今回は子どもの診療を中心に院長と副院長に話を聞いた。
(取材日2021年8月17日)
目次
小児科と整形外科を併せ持ち、乳幼児から高齢者まで多様な診療に対応。地域の「健康相談窓口」としても機能
- Qこちらでは主にどんな病気を診てもらえますか?
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A
【野口院長】整形外科では腰痛や首・肩、股関節の痛み、変形性膝関節症など、骨と軟骨、筋肉や腱などに関する病気の診療と、それらの機能を回復するためのリハビリテーションも行っています。 【伊藤副院長】小児科では風邪や気管支喘息、花粉症やアトピー性皮膚炎、じんましんなど、乳幼児・学童期の病気全般に対応していますので、実際、どの診療科にかかればいいかはわからない時には、「とりあえず小児科で聞いてみよう」という方が多いですね。この地域には皮膚科など専門の医科が少ないので、どんな病気やトラブルでも総合的に診るようにしています。専門の先生に診てもらったほうがいいと判断した時には紹介も行っています。
- Q整形外科と小児科を併設するメリットはありますか?
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A
【野口院長】基本的に外傷の治療、切開や縫合などは外科系である整形外科が併設されているからできることです。例えばお子さんが転んで顎に切り傷ができたときには、縫合が必要なこともありますよね。あまり深い傷や重度の骨折であれば病院に送りますが、それ以外であれば院内で治療が可能です。外科的処置もできることで、小児科自体の診療の幅も広がっていると思いますね。 【伊藤副院長】小児科は基本的には内科の領域ですし、大きな病院で外科や救急医療に携わった先生でなければ外科系のトラブルへの対応は難しいものです。またお子さんが受診した時に相談してもらえれば、お母さんのちょっとした皮膚のトラブルなどの処置も行えます。
- Q整形外科で増えている子どもの症状を教えてください。
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A
【野口院長】年間を通じて切り傷や打撲が多いのですが、最近になって増えてきているのは小児の脊柱側彎症です。小・中学校の健康診断でお子さんが校医から「背骨が曲がっている」と指摘されて来院されるのです。側彎症は基本的に整形外科でなければ診ることができない病気であり、私は昔、側彎症の研究もしていたのです。遠くから来られる方もいますね。ほとんどは10~15度など軽度の曲がりで、装具による矯正が必要なケースはまれです。成長するにつれ自然に解消されていくことも多いですが、本人や親御さんは聞きなれない病名を言われて不安になって受診されるようです。もし装具療法による矯正が必要でしたら、それにも対応できます。
- Qワクチン接種も積極的に行っているそうですね。
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A
【伊藤副院長】市が実施する定期健康診査や予防接種を完全予約制で行っています。感染を防ぐため、お子さんを対象とした健診や予防接種は風邪をひいていないことが大前提となっています。毎日14時から16時を予防接種、乳幼児健診にあてています。昨年からはロタウイルスワクチンが定期接種化されて、当院でも10月から接種を始めました。また大人向けでは、50歳以上を対象に帯状疱疹ワクチンの接種も開始。任意接種であり費用は自己負担となりますが、免疫機能の低下した方は発症しやすい傾向にありますから、当院でも受けてもらえるようにしたのです。ほかには、肺炎球菌ワクチンの予防接種や子宮頸がんワクチンも行っています。
- Q健康を保つため、日常生活で気をつけたいことは何でしょう?
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A
【伊藤副院長】やはり今は、家庭内での感染症予防が大切です。新型コロナウイルス感染症も当初はしっかり予防に取り組んでいたのに、時間の経過とともに気の緩みが出てきていると感じます。基本さえ押さえておけば、インフルエンザなどの感染リスク軽減にも役立つので、家に帰ればまず手洗いとうがいをする習慣を続けてほしいですね。ワクチン接種済み、息苦しい、などとマスクを外す方もいますが、それは避けていただきたいです。お子さんの布製マスクについても、洗濯を重ね鼻や口もとの生地が薄くなってしまっているケースもあります。そういった場合のほか、マスクのサイズが合わなくなっている際なども、新しいマスクに替えてほしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人用肺炎球菌ワクチン8000円/回(自治体によって補助金額が異なる) 、帯状疱疹ワクチン2万2000円/回