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自分らしく生きていくための一つの在り方
人生に寄り添う在宅医療

メドタウンたなかファミリークリニック

(一宮市/奥町駅)

最終更新日:2022/12/19

メドタウンたなかファミリークリニック 自分らしく生きていくための一つの在り方 人生に寄り添う在宅医療 メドタウンたなかファミリークリニック 自分らしく生きていくための一つの在り方 人生に寄り添う在宅医療
  • 保険診療

患者が日常生活を送る場に医師が出向き、診療を行う在宅医療。国の方針により「地域の中で患者を診る」という機運が高まり、近年特に需要が増えているという。一方で、普段生活する場で、どこまでの医療が提供できるのか、不安や疑問を抱く人も少なくない。「メドタウンたなかファミリークリニック」では、開業当初より在宅医療に対応。希望する患者の増加を受け、医師の数を増やすなどして体制を整え、地域で暮らす患者の生活を支えてきた。在宅医療の第一線で活躍する田中孝守院長に、在宅医療では具体的にどのようなことができるのか。どのような人が対象となるのか。在宅医療に関するさまざまな疑問と、診療の一連の流れについて、詳しく話を聞いた。

(取材日2021年3月29日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどのような人が在宅医療の対象となるのですか?
A

病気や障害など、何らかの理由で通院が難しい場合には、在宅医療の対象となります。年齢には制限はなく、高齢者はもちろん、若い世代での利用も少なくないです。普段生活している場で診療となると、できることが限られるのでは、と思われるかもしれないですが、そんなことはありません。例えば末期がん患者に対する、医療用麻薬を用いた疼痛緩和ケアや、食事が難しい方への中心静脈栄養、点滴管理、人工呼吸器を用いた呼吸管理など、専門性の高い医療も提供可能です。クリニックによって提供できる医療について違いがありますので、事前に相談を。なお当院には終末期患者の看取りに関する相談も多く、急変時にも柔軟に対応しています。

Q在宅医療を利用するための手順を教えてください。
A

まずは、在宅医療に応じられる医療機関を探すところから始まります。在宅医療を希望する人は、入院中の病院の担当部門、ケアマネジャー、訪問看護ステーションを介して在宅医療に対応するクリニックを紹介されます。在宅医療と併せて外来診療も行うクリニックであれば、診療の中で在宅医療を希望する旨を相談されるケースも。当院にも、通院が難しくなったために在宅医療に切り替えた患者さんがいらっしゃいます。診療を受ける場が変わっても、同じドクターに診てもらえることに安心感を覚える人もいるのではないかと思います。対応可能なクリニックを見つけたら、求める医療の内容などについてすり合わせを行い、契約へと進みます。

Q診療の頻度や、費用について教えてください。
A

在宅医療は、あらかじめスケジュールを組む「訪問診療」と、急変時に対応する「往診」の2つに分けられます。訪問診療の頻度は、少なくて月に2回、多いと月に10回程度の頻度で診療に出向きます。頻度は病状や必要な治療内容に応じて調整します。終末期は頻度が高くなる傾向にありますね。また往診は、夜間の相談にも応じられるよう、当院では複数人体制をとっています。在宅医療は保険適用となりますので、医療費負担は1割あるいは3割です。高額医療費制度や、介護保険などの制度を活用しての負担軽減も可能です。費用に関する相談にも応じておりますので、気兼ねなくご相談ください。

検診・治療START!ステップで紹介します

1診療の準備
メドタウンたなかファミリークリニック 診療の準備

診療に持参するかばんには、聴診器や血圧計、携帯型の超音波検査機器や採血キットなど、診療に必要な道具・機器が収められている。在宅患者の場合、自宅内での転倒によるケガや、寝たきりによる褥瘡など、皮膚に関するトラブルも少なくなく、皮膚の処置器具も欠かせないそうだ。必要に応じてインフルエンザや溶連菌といった感染症の簡易検査や、尿検査に必要なキットを加えることも。

2車で訪問先へ移動
メドタウンたなかファミリークリニック 車で訪問先へ移動

準備を整えた医師と看護師が、患者のもとへ出向く。1日で複数の患者のもとへ出向くため、車での移動が基本。同院では一宮市内に加え、稲沢市、岐阜県羽島市を回っているそうだ。患者の中には、一人暮らしをしていたり、家族と同居しているが日中は一人で過ごしていたりする人もいるため、急変時の対応を考慮し、契約時に患者側とクリニック側で合意が取れた場合には、合鍵を作製することも。

3患者の診察
メドタウンたなかファミリークリニック 患者の診察

初めに医師が、前回の診療から何か変わったことはないか、悩みや困り事はないかを確認。続いて問診・視診・触診・聴診・血圧測定といった、基本的な診療を進め、必要に応じて超音波検査や採血が行われる。特に超音波検査は、高齢者に多い膀胱炎や胆のう炎の診断に役立つという。診療後、医師が診察結果をカルテに記録。同院の場合、訪問に事務スタッフが帯同し、カルテ入力を代行するケースもあるそうだ。

4診療結果の報告
メドタウンたなかファミリークリニック 診療結果の報告

診療は、処置がなければ15分程度、処置が行われたとしても30分程度で終了するという。医師は診療後、患者やその家族に対して結果を報告。病状の解説に加えて、今後起こりうる症状などを事前に知らせ、万が一症状が表れたらすかさず連絡がほしい旨を伝えるそうだ。在宅医療を受けている患者や家族にとって、不安はできるかぎり払拭したいもの。診察前に伝えそびれた、相談し忘れたことなどあれば、このタイミングで共有を。

ドクターからのメッセージ

田中 孝守院長

在宅医療は、クリニックの外来診療と入院の中間の位置づけにあると考えます。通院が難しく外来診療ではカバーしきれない、けれど入院しなければならないといったわけではない患者さんは少なくありません。終末期、つまり人生の最期のひとときを自分の好きな場所で過ごしたいという方もいらっしゃいます。そういった人たちにとって、在宅医療という選択肢は希望にもなりますし、日々の体調の変化に際して頼ることのできる、心強い存在といえるのではないかと感じています。皆さんが思う以上に、在宅医療で行えることはたくさんあります。私自身、医師としてさまざまな疾患を診ることにやりがいを感じていますので、関心があればご相談ください。

田中 孝守院長 メドタウンたなかファミリークリニック
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