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下竹 敦哉 院長の独自取材記事

えがおのこども しもたけクリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2020/04/01

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JR西宮駅から徒歩1分の「えがおのこども しもたけクリニック」は院長の下竹敦哉(のぶや)先生が、2017年に開業したクリニックだ。同院は、一般小児科だけでなく、全国的にも珍しいという小児心療内科を標榜している。院内には、色とりどりの海水魚が泳ぐ水槽が設置されており、心の悩みを抱えた患者に癒やしを与えられるようにという思いが込められている。また、年々増加傾向にある起立性調節障害の診療に注力しているほか、小児科にもかかわらず、20歳まで患者を受け入れていることが大きな特徴だ。「心身症の中には高校生以降も症状が続く場合があり、年齢で区切ると治療できる施設がなくなってしまうのではと思うんです」と話す患者想いの下竹院長にさまざまな話を聞いた。(取材日2019年4月10日)

体にも心にも優しい癒やしの空間を提供したい

まず、これまでのご経歴について聞かせてください。

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もともとは生物系の大学院で研究を行っていました。そこで研究を続けるうちに、研究者になるよりも医療関係の仕事に就きたいという気持ちが強くなったんです。研究室で一緒に働いていた医師から医学部の受験を勧められ、27歳で医大に学士編入学しました。子どもの心の診療を専門にしたいと思い小児科か精神科で迷いましたが、子どもが好きだったのと、体も診察できることが大切と考え小児科を選びました。勤務医時代はとにかく忙しかったのですが、一般小児科の知識や経験を身に付けるとともに発達障害や心身症の治療などさまざまな経験を積むことができました。しかし、忙しさゆえに、なかなか理想とする診療ができず、もどかしさを感じていたのが開業しようと思ったきっかけです。

開業場所に西宮市を選んだ理由は何ですか?

11年間勤務医として働いた後に開業したのですが、場所は西宮と芦屋近郊で探していました。それは、開業する直前まで神戸市内の病院に勤めていたことが大きいですね。全国的に発達障害や心身症の診療ができる小児科や精神科のクリニックは増えてきていますが、まだまだ不足していることは否めません。以前の勤務地の周辺にも、専門的な診療ができる医師が少なかったため、続けて私が診るには神戸からアクセスしやすい場所でなければいけないと考えていました。そんな時、JR西宮駅のすぐ近くに新しい医療テナントビルができるという話を聞き、何の迷いもなくここに決めました。駅から徒歩1分と通院しやすい場所ですので、気軽に足を運んでほしいですね。

内装でこだわった部分はどこですか?

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開業前から、誰もが体も心も癒やされるような空間にすることを理想としていました。クリニック名に「えがお」とつけたのは、病気でつらい思いをしているお子さんをはじめ、ここに来られた方たちみんなを笑顔にしたいという想いからなんです。勤務医時代にも、治療にはお子さんだけではなく、つき添いの親御さんの力も重要だと感じていました。そこで、バリアフリーはもちろん、親御さんにも快適に過ごしてもらうため、お手洗いや授乳室を広く設計して機能性を重視しました。患者さんを癒やす工夫としては、待合室に海水魚の水槽を設置しています。皆さん楽しんでいただいているようです。思春期のお子さんも多いので、内装はそこまで小児科らしい雰囲気にはしていません。少しでも居心地の良い空間と感じていただきながら診療を受けてほしいですからね。

起立性調節障害の診療に尽力

こちらのクリニックならではの特徴はありますか?

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一般的な小児科は0歳から中学生くらいまでを対象としていますが、当院では20歳まで診ていることです。心身症の中には、高校生以降も症状が続く場合があり、仮に中学生までに当院での診療を区切ってしまうと、高校生以降の子たちの診療をこちらでは行えません。ただでさえ心身症や発達障害を診療できる施設が少ない中、それは患者さんにとっても私たちにとってもつらいことですので、高校生以上でも診療することにしました。また、経験豊富な心理士が4人在籍し、カウンセリングを行っていることも特徴です。心理士は曜日ごとに異なり、基本的には担当を固定し、最後まで責任を持ってサポートにあたっています。院内にはカウンセリング室を設置していて、そちらで心理カウンセリングや発達検査などを行っています。

診療に力を入れられている起立性調節障害について教えてください。

起立性調節障害とは、思春期特有の自律神経の異常に伴って起こる病気です。朝起きられない、頭痛、腹痛、吐き気、立ちくらみなどさまざまな症状があり、何の病気かわからず、適切な診断や治療を受けられないお子さんも多く見られます。不登校の原因として非常に多いため、教育分野でも注目されている病気です。当院では開院以来、患者さんは年々増え続けています。最初は単なる頭痛や腹痛だと思われがちで、親御さんも半信半疑で来られることが少なくありません。しかし、何の処置もせずにずるずる過ごすと、引きこもりやうつ病の発症につながる可能性もありますので、早い対応が望ましいと思います。治療の対象年齢を上げたのは、起立性調節障害は高校生になっても症状が残りやすいというのも理由の一つなんです。

検査には他ではあまりない機器を使用されると聞きました。

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起立性調節障害は、血圧が下がることで体がつらくなる病気で、自動で血圧の測定ができる機器が診断に有用です。通常の血圧計は数値しか出ませんが、この自動装置はグラフ化されるため、変動の大きさで患者さんの状態が細かく把握できます。この機械は導入されているクリニックがあまり多くなく、他院からの紹介で検査を受けに来られる患者さんもいらっしゃいます。診断がついた場合、水分や塩分をしっかり摂ること、無理な運動は避けることなどの生活指導をしています。また、薬も西洋薬と漢方薬を併用して一人ひとりに適した処方をするようにしています。起立性調節障害は、完治までに年単位で時間がかかることもある病気です。不登校をはじめ、先ほどのような症状で悩まれている方は、一度診察を受けてほしいですね。

常に患者の心に寄り添った診療をしていきたい

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

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人の心に関わるクリニックですので、常に心に寄り添った診療をするように意識しています。これには患者さんの年齢は関係ありません。赤ちゃんであったとしても、同じ目線といいますか、子どもになった気持ちで少しでも心と心を近づけて接します。そして、診察が終わった後は、「頑張ったね」と必ず褒めるようにしていますね。そうすると、病院が嫌いだったお子さんが、次に来院するときは笑顔になっていることも多いんですよ。自ら診察に協力してくれたり予防接種で泣かなかったりすると、親御さんに驚かれますね。ただ、患者さん一人ひとりに十分な時間をかけて診察するあまり、どうしても診察に時間がかかってしまうことがあります。今後待ち時間などで患者さんにご迷惑をおかけしないよう取り組んでいきたいですね。

お子さんだけではなく、親御さんとの接し方も気を使われるのではないですか?

そうですね。この地域は教育熱心な家庭が多いからか、ご家庭や学校、習い事などでストレスを抱えてしまい、精神的につらくなってしまうお子さんも多いと感じています。理想を高く設定していて、そこまでめざさないといけない、と思い込んでしまっている場合もあるようです。そんな親御さんには、「このように接してみてはいかがでしょう」とお話をします。また、診断を聞いてショックを受けられる親御さんもいらっしゃいますので、診断名を告げる時はとても気をつけています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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発熱や発疹など、一般的な小児科の内容であっても、不登校など心が影響するものであっても、発達障害であっても、どれもお子さんにとってつらいものです。親御さんは不安だと思います。些細なことでも構いませんので、体や心に関して気になることがありましたら気軽にご相談ください。また、特に外来を設けているわけではないですが、育児相談も行っています。医師、看護師、心理士、受付事務がそれぞれの知識や経験をもとに、アドバイスしています。当院ではスタッフから「こういうことを勉強したい」という話があれば、院内で勉強会を行って勉強を続けています。私だけではなく、スタッフの誰もが悩みにお応えしていくのも、当院の強みですね。お力になれることがございましたら、全力でサポートさせていただければと思います。

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