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高橋 卓嗣 院長、高橋 裕子 副院長の独自取材記事

しだみ高橋クリニック

(名古屋市守山区/神領駅)

最終更新日:2022/08/30

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック main

名古屋市守山区、閑静な住宅街の一角にある「しだみ高橋クリニック」。消化器外科、肛門外科を専門とする高橋卓嗣院長、呼吸器内科を専門とする高橋裕子副院長の夫婦2人体制で診察を行っている。2017年の開業以来、地域の患者を幅広く診療してきたが、コロナ禍を通し、受診を控える患者もいる中、長く通院する慢性的な疾患の患者の受診が目立つようになったという。卓嗣院長は「周辺にはたくさんクリニックがある中、クリニックごとの特徴を生かすことができるのでは」と、それぞれが専門性を生かして、必要ならば連携するという関係を考える。また、新型コロナウイルス感染症の流行以来、発熱時の外来を設け、裕子副院長は「呼吸器内科医なので少しでも貢献できるところがあったら」と話す。そんな2人に診療や検査などについて話を聞いた。

(取材日2022年6月23日)

消化器外科と呼吸器内科の医師2人体制

医師2人体制とのことで、それぞれのご専門を教えてください。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック1

【卓嗣院長】私は、消化器外科を専門とし、外科の医師ながら内視鏡の検査にもずいぶん長く携わってきました。内視鏡が扱えると、検査して手術して抗がん剤治療をしてという一連の流れをすべて自分で責任を持って診られるのがメリットです。当院では大腸の検査や鼻から入れる内視鏡検査のほか、痔の治療も行っています。
【裕子副院長】私は呼吸器内科と内科全般を診ています。当院に来られる患者さんは、喘息やCOPDという慢性的な肺疾患の方が多いですね。お子さんを連れている方もよくいらっしゃいます。

なぜその診療科を選ばれたのですか。

【裕子副院長】進路を選ぶ時期に出会った呼吸器内科の先生方が、生き生きと働いていらっしゃったのに惹かれて決めました。診療のためには時間を惜しまず、夜遅くまで議論を交わしながら頑張っておられる姿に刺激されました。内科の疾患は患者さん自身が感じるつらさと、実際の重症度が必ずしも一致するわけではないので、患者さんの話を聞くことが重要です。気になる部分を素直に話してもらえるように心がけています。
【卓嗣院長】私も、熱意のある先生方に影響されたという点では同じです。また外科の場合は手術だけが注目されがちですが、実は患者さんに最期まで寄り添うというのも大事な役目なんです。例えば、がんが進行して腸が詰まり、ごはんが食べられない患者さんに人工肛門を作る処置ができるのは外科ならではでしょう。そういう手術で治らない患者さんをいかにケアするかという視点も大切にしています。

診療の際、心がけていることは何ですか。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック2

【裕子副院長】長くお悩みの患者さんなどは経過も長いわけですが、時間が許す限り患者さんに向き合い、じっくりお話を聞くことを大切にしています。また、例えば「検査してほしい」など、患者さんのご希望があるときは、遠慮せずに表していただければと思います。
【卓嗣院長】僕は、患者さんが何に困っているかを確認します。例えば、仕事上トイレに行けないのに、トイレに行きたくなるのが困るなど、症状とその症状のためにどう困っているのかを、細かく確認しています。そうすると、検査や治療の仕方も明確になり、困っていることへの対処法もアドバイスしやすくなります。

内視鏡、3DCTと充実の検査機器

内視鏡、3DCTと、検査機器がかなり充実していますね。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック3

【卓嗣院長】食道、胃、十二指腸の検査には、鼻から挿入する内視鏡を使っています。口から挿入する内視鏡よりも苦しさが少なく、バリウムによる胃透視検査よりも見落としが少ないのが特徴です。最近、内視鏡のカメラを新しくしまして、精度が上がりルーペで見なければわからないようなレベルのものまで画像で見れるようになりました。今までは疑いがあれば組織を取って生検に出していましたが、今は高精細な画像を見て生検が必要か不必要かをある程度判断できるので、不要な生検が減りました。また大腸検査にも内視鏡を使います。より負担が少なく大腸を調べる方法として大腸CT検査もあります。当院では3D撮影できるCTを採用していて、臓器を立体的に把握でき、撮影時間も15秒程度で済みます。肝臓、腎臓、膵臓など大腸以外も映るので、他の疾患が見つかりやすいのもメリットです。

なぜ大腸の検査にCTを取り入れようと思われたのですか。

【卓嗣院長】従来の大腸内視鏡検査は事前に下剤を2リットル程度飲まなければならず、体への負担が大きく嫌がる人もいました。そのため、便に血が混ざるなど本来は検査が必要なのに、2、3年放置して悪化する人も少なくありませんでした。痔で受診された人の中にも、実は大腸がんを患っているケースもあります。CTなら飲む下剤の量は少なく、検査中の痛みはほとんどなく、短時間で終了します。ただCTはカメラならわかる色がわからないので、腸のただれや明らかな出血の原因を探るには内視鏡に分があります。一方内視鏡カメラでは角度に限界があり、腸のひだの裏側や曲がったところが苦手です。がんや6mm以上のポリープに関してはCTは内視鏡と同等といわれています。ただしCTで病気が見つかった場合、治療のために内視鏡が必要になります。
【裕子副院長】CTは肺の疾患もわかりやすいので、呼吸器内科に関する病気の診断には非常に有用です。

ピロリ菌の検査も導入されているとのことですね。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック4

【卓嗣院長】ピロリ菌は胃がんのリスクを高めますので、ピロリ菌が見つかったら、除菌をすることをお勧めしています。ピロリ菌検査には、内視鏡での検査以外にピロリ菌抗体血液検査、尿素呼気検査、便中ピロリ抗原検査の3種類があります。当院では、当日に院内で診断できるように尿素呼気検査の機械を導入しています。ただし、保険適用が可能なのは、胃の内視鏡検査で所見があった場合に限られます。また、ピロリ菌除菌後の評価を尿素呼気検査で行っています。来院されて当日に結果がわかるまで30分ぐらいで済みますので1回の来院で済み、通院の負担が軽減できます。

専門性を生かして患者に寄り添う

コロナ禍になり、どのような対応をされましたか。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック5

【裕子副院長】医師2人体制で診察室のスペースにも余裕があり、発熱時の外来を設けました。私は呼吸器の専門ですので貢献できればと思いました。
【卓嗣院長】どちらかが発熱患者を診れば、もう1人で通常の外来を進めるという診療体制をとっています。呼吸器内科があるので新型コロナウイルスに感染した患者さんが含まれてくる可能性は高く、しっかり検査をして調べ、診断したいと思いました。患者さんにとって、新型コロナウイルス感染か、そうじゃないのかがわかることが必要だと思ったので、早期にPCR検査を始めました。一概に熱があると言っても、新型コロナウイルス感染以外もあります。ほかの発熱の症状がある病気には、虫垂炎や憩室炎など意外と消化器系の病気もあります。まれではありますが、大腸がんが原因の患者さんもいらっしゃいました。新型コロナウイルスではない肺炎もありますし、いろんなパターンを考える必要があります。

患者さんに向けてのアドバイスなどありますか。

【卓嗣院長】健診を受けている人はすごく多いんですけど、受けっぱなしになっていることが多いと感じます。当院では、患者さんの健診の結果を見せてもらっています。そこに不足している検査はこちらで行い、健診でカバーできていれば、当院での検査はいらなくなりますね。院内の採血も減るなど効率化できます。また健診結果についても「経過観察とあるけど、胃にポリープと書いてあって、ほっといていいのでしょうか?」といった相談に来る方もいます。健診を受けている方は、受診のときに健診結果を持ってきてもらうと、その辺のアドバイスなり解釈なりをお伝えできます。健診結果は画像として取り込み電子カルテ上に残しているので、今までの過去の経過などもわかり有用なデータになっています。

最後に一言、お願いいたします。

高橋卓嗣院長、高橋裕子副院長 しだみ高橋クリニック6

【卓嗣院長】ここは、周りにもたくさんクリニックがある地域です。その中で、それぞれのクリニックが特徴を生かすことができればよりいいのではと考えています。その中で、当院は消化器、呼吸器に関しては検査機材も整い、しっかりと診ていけるのではと思っています。
【裕子副院長】少しの咳でも根本的な疾患が隠れていることもありますし、薬の使い方次第で落ち着くことも期待できますので、ぜひ一度相談してほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

新型コロナウイルスPCR検査 施設内検査2万3000円、新型コロナウイルスPCR検査 委託検査1万9000円

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