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二宮 英一 院長の独自取材記事

にのみやこどもクリニック

(大阪市城東区/鴫野駅)

最終更新日:2021/06/22

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大阪地下鉄今里筋線鴫野駅の3番出口から蒲生4丁目方面へ徒歩約3分ほどのところにある「にのみやこどもクリニック」。閑静な住宅街の一角にある。同院の院長、二宮英一先生は、重度の疾患を患う通院困難な子どもたちや、その家族のため、24時間オンコール体制で小児の在宅診療に注力している。将来的には、「外来と在宅診療、どちらもしっかりやって患者さんのニーズに応えられる体制を整えて、もっと地域の患者さんのためにできることをしたい」と力強く話してくれた。今回の取材では、在宅診療を必要としている子どもたち、そして、その家族の現状や、二宮先生の在宅診療にかける思いについて詳しく聞いた。
(取材日2021年5月24日)

24時間オンコール体制で地域の小児在宅診療に貢献

なぜこちらで開業をされたのですか?

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勤務医の時に、近くで勤めていたのでこの地になじみがあったこともそうですが、当時から在宅診療を行っていましたので、それまで診察していた患者さんを責任をもって引き続き診たいと思い近くを探していました。たまたま良い物件に巡り合い、自宅からも近いということで、この場所で開業することを決めました。当院は「在宅療養支援診療所」でもありますので、定期的に在宅診療を受けている患者さんに対しては、24時間連絡がつくようにしています。緊急の場合は、自宅から患者さん宅に向かうこともあるので、クリニックと自宅はなるべく近いほうが良いのです。もちろん、本当に急を要する場合は、私が行くより救急車を呼んだほうが良いということもあります。どうなったら救急車を呼ぶべきか、などは、最初から親御さんと相談をしていることも多いです。退院直後の子どもさんの場合はご家族の不安も大きいので、夜に往診に出かけることもあります。

施設・設備でこだわられたポイントはありますか?

診察室を1診、2診、予備診に分けて、麻疹や水ぼうそうなどの感染症対策をしています。また、小さな子どもはよく転ぶものなので、院内はバリアフリーで角がない設計にしています。内装に関しては淡いイエローとグリーンを基調としたやわらかい感じのデザインで、かわいらしさを重視して作りました。これは妻の意見です。実際に母として育児をしている妻からの、母親目線での意見は、やはりたいへん貴重です。待合室は広々と作り、キッズスペース、授乳室、ベビーカー置き場などを設けています。

どんな症状の患者さんが来院されますか?

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発疹や発熱といった症状で受診されることが多いです。熱、咳、鼻水などの他、中耳炎も多いですね。湿疹などの肌のトラブルに関しては、症状の程度に応じて、塗布薬、内服薬を組み合わせ、適切な治療を行っています。中耳炎の場合、軽度なら排膿を促す薬や抗菌薬で対応することができますが、鼓膜を切る処置が必要な時は耳鼻科をご紹介しています。

子どもにとっても、その家族にとっても最善の診療を

診療の際に心がけていることはありますか?

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当院の患者さんは主に、小さなお子さんになりますが、診療の際は、お子さんにとって一番良いことであるのはもちろんのこと、ご家族にとっても、なるべく負担の少ない方法で治療することを心がけています。例えばお薬なども、あまりにも日数が少なすぎたら、その分頻繁に来院する必要が出てきますので、親御さんも大変です。かといって、期間が長すぎると、その後の経過などもわかりません。当院では、患者さんの様子と合わせて、親御さんのニーズなども鑑みながら、適切な日数分のお薬をお渡しするようにしています。あと、お子さんの場合、治療中に泣いてしまうタイミングがどうしてもあります。すると、呼吸音が聞きにくかったり、おなかに力が入っていたりして、普通の状態とは違う状態で診察することになりますが、そういう状況下でも丁寧に見落としがない診療を心がけています。

特に注力している診療について教えてください。

在宅診療に注力しています。私は、大学病院にいた頃から、通院困難な患者さんをたくさん見てきました。重度の疾患を抱えるお子さんは、酸素など、多くの機器に取り巻かれている状態です。ちょっとした風邪でも、その機器ごと来院しなくてはならないというのは、本人にとってもご家族にとっても大変なことです。昔から、そういうご家族への在宅診療の必要性は、とても大きなものだと考えていました。また、従来であれば、長期入院をするしかなかった子どもさんも、在宅診療を行える医師が介入することによって、退院という選択肢を得ることができます。小さな子が、病院のベッドしか知らずに過ごすというのは、つらいことです。自宅で家族と一緒に過ごせるようになるのは、大きなメリットと言えるでしょう。在宅診療を行っている医師はまだ少ないですが、今後ニーズが増えていく分野でもありますし、実際に少しずつ、発展してきていると感じています。

ところで先生は、なぜ医師をめざされたのですか?

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もともとボランティアに興味を持っていて、高校生の時、たまたま「ベトナムの子どもたちを支援する会」の事務局長さんにお会いする機会を得ました。ベトナムでは、枯葉剤の影響でたくさんの子どもたちが、つらい思いをしているそうです。そのお話をしている時、事務局長さんが「私が医師なら、この手で彼らを治してあげられるのに……」とおっしゃいました。その言葉を聞いて、「確かにそうだ、医師ってすごいな。だったら自分が医師になって子どもたちを治してあげたい」と思ったのがきっかけです。とはいえ、私は学力も高くなく、医学部をめざしたいと言ったら「夢をみるのもいい加減にしろ」と教師には呆れられたのですが、必死に勉強をしまして、医学部に入ることができました。今、ボランティアには携わっていませんが、通院困難な子どもさんや、そのご家族を助けていくという形で、自分なりに社会に貢献していきたいと考えています。

将来的には体制も整え、さらなる地域への貢献を

お忙しい先生ですが、休日の過ごし方を教えてください。

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休日も患者さんからの電話がかかってくることがありますので、基本的に遠出はしません。ですが、子どもが2人いますので、近場で遊んだり勉強を教えたりと、家族と一緒に過ごしてリフレッシュしています。普段時間が取れないこともあるので、子どもの学校行事に行ける時は欠かさず行くようにしています。あとは、体を休められるときは、ゆっくり休んでいることも多いです。DVDを観たり、本を読んだりしています。妻にはクリニックのサポートだけではなく、健康面でも、いつも気遣ってもらっています。この仕事を続けていけるのは、家族の理解あってこそなので、その点は本当に感謝しています。

将来の展望についてお聞かせください。

将来的には複数の医師と協力し、外来と在宅診療、どちらもしっかりやって患者さんのニーズに応えられるクリニックをめざしていきます。

読者に向けてメッセージをお願いします。

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小さなお子さんは、頻繁に体調を崩します。その都度、仕事を休んで病院に連れて行かなくてはならないことは、働くお母さんたちにとっても、大きなストレスだと思います。私自身も父親ですので、育児の大変さは理解しているつもりです。お子さんの体調について、悩み事や相談があれば、ぜひ気軽に相談していただきたいと思います。また、最近は昼夜が逆転しているお子さんが少なからずいます。夜、なかなか寝つかない子どもに対して悩んでいる親御さんも多いと思いますが、その場合は、もし昼寝をするにしても周囲を明るくする、夜は起きていても照明を暗くする、といった対応をとることで、子どもさんの体内時計を正常な状態に戻してあげることができます。小さいうちからきちんと体内時計を整えてあげてください。

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