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薬物療法からrTMS治療まで
さまざまな心の病気と治療法

元住吉こころみクリニック

(川崎市中原区/元住吉駅)

最終更新日:2021/02/03

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  • 保険診療

ストレスや脳機能の異常によって現れるさまざまな心の状態の変化や心の病気。気分の落ち込みや意欲の低下などが生じる「うつ病」、睡眠に支障を来す「不眠症」、急な不安に襲われる「パニック障害」、常に何かにとらわれてしまう「強迫性障害」、体のだるさや頭痛、動悸など身体症状が現れる「自立神経失調症」など多岐にわたる。一つ一つの心の病気はどのように診断されるのか、また、心の病気の治療にはどのような選択肢があるのか。心と体をトータルにサポートし、患者に寄り添う治療を重視する「元住吉こころみクリニック」の大澤亮太院長に、心の状態の変化から現れる多様な症状、薬物療法から近年注目を集めている磁気によるrTMS療法まで、治療の選択肢についても話を聞いた。(取材日2020年10月29日/再取材日2021年1月14日)

うつ病、不安障害、強迫性障害など幅広い心の病気。薬からrTMS治療まで、病気によって多様な選択肢が

Q心の状態にまつわる症状にはどのようなものがあるのですか?
A
1

▲本人が自覚しているストレスの他、自覚していないストレスもある

ストレスに対して、人それぞれ多様な反応となって現れます。気分が落ち込み、食欲不振などの症状が生じるうつ状態もあれば、自律神経失調症のように慢性的な疲労や片頭痛、めまい、動悸、ほてり、便秘など体に症状が出る状態、何かにずっととらわれている強迫症状もあります。その背景には本人が自覚しているストレスのほか、自覚していないストレスもあるのです。そしてストレスで脳のバランスが崩れると、うつ病やパニック障害のような病気を発症したり、引き金となって双極性障害や強迫性障害、統合失調症などが発症することもあります。苦しみが強い時に助けを求めることは恥ずかしいことではないので、早めにご相談いただけたらと思います。

Q診断の方法について教えてください。
A
2

▲総合的に診て、どのような治療を行うのが適切か判断する

患者さんのお話を聞きながら状態を判断して、どのような原因や背景があるのかを推測して仮説を立てていきます。心療内科ではトータルで診て診断しますが、診察の時点ではその時の状態を診ているに過ぎません。ですから、治療過程の中で気分の波が見えてきて双極性障害が本質だった、あるいはパーソナリティー障害が本質だったとわかることもあります。パーソナリティーの要素、発達特性の有無、そして、今の状態像としてどのような病気が考えられるのか。そういうことを総合的に診て、どのような治療を行うのが適切かを判断していきます。また、患者さんが診断を受け止められるタイミングで伝えることも医師の重要な役目です。

Qうつ病を例にとると、診断や治療はどのように行うのですか?
A
3

▲治療には、休める環境づくりが大切

一般的にうつ病と診断する基準は「2週間以上にわたり、病的なエネルギーの低下が続いている」ことです。具体的な症状として、気分の落ち込みや意欲の低下、疲れやすい、頭が働かないなどの状態になります。近年はうつ病も多様化しており、過眠や過食、強い倦怠感の一方で、楽しいことには心身が楽になる「非定型うつ病」もあります。治療では、まず患者さんが休める環境づくりが大切なので、休職から仕事の配慮など、現状を踏まえて環境調整を考えます。一般的にうつ病はお薬によって治療し、落ち着いてきたらカウンセリングなどの心理療法も行っていきます。近年では、磁気により脳の働きを整えるrTMS治療なども治療選択肢となります。

QrTMS治療とはどのような治療ですか?
A
4

▲うつ病治療の選択肢も広がっている

TMS(Transcranial Magnetic Stimulation)は日本語で経頭蓋磁気刺激。磁気の力を利用して脳の特定部分に電気の刺激を与える治療方法です。アメリカでは2008年にうつ病への適用が認められ、日本では2019年6月より保険適用となりました。しかし保険適用となるためには条件が多く、生活の中で治療していくには自費となるケースが多いです。最低でも週に2回の治療が必要になるので通院頻度は多くなりますが、1~2ヵ月続けることで変化が見込めるケースが多く、治療期間が短縮できる可能性があることもメリットの一つです。また、薬物治療と比較して副作用が少ないのもメリットになります。

QrTMS治療はどのような人に適しているのですか?
A
5

▲治療法の新しい選択肢になり得るという

薬物治療に抵抗がある人、薬の副作用が気になる人、薬物療法でなかなか症状が改善しなかった人にはrTMS治療は選択肢の一つとなります。ただし頭の内に金属類が入っている人やペースメーカーなど医療機器が体内にある人は治療を受けられません。現在、日本ではうつ病治療の他、例えばADHDやASDといった発達障害などの、二次障害としてのうつ病の治療目的として用いられていますが、海外では強迫性障害や双極性障害、不眠症や不安障害、PTSDやパニック障害、疼痛性障害やニコチン依存症などにも応用が期待され研究が進められています。今後、日本でのうつ病に対する治療を含め、信頼性の高いエビデンスの報告が待たれるところです。

ドクターからのメッセージ

大澤 亮太院長

心の病気は心理状態、身体状態をきちんと評価することが大切です。診断はとても重要なことですから、患者さんとの関係を築き、然るべきタイミングでお伝えすることが心療内科の診療です。その上で当院では多くの治療が提供できる体制を整えています。2020年12月には分院の「東京横浜TMSクリニック」「武蔵小杉こころみクリニック」が開院。当院の患者さんもご紹介しています。rTMS治療は大きな可能性を持つ治療です。大学病院との研究協力も予定しており、当院ホームページでもrTMS治療の情報発信をしています。薬物療法と一緒にうまく活用することで、少しでも多くの患者さんに本来の生活を取り戻していただきたいですね。

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