銀歯を使わない治療・神経を残す治療で
親と子の歯を守る
箕面おとなこども歯科
(箕面市/箕面駅)
最終更新日:2025/06/18


- 保険診療
虫歯のリスクは生後程なく発生するため、歯科医院で早期から虫歯予防に取り組む必要がある。そして幼少期の段階で通院の習慣を身につけることができれば、生涯虫歯や歯周病になりにくい口腔環境を保つことも期待できる。また、「箕面おとなこども歯科」の領木崇人(りょうき・たかと)院長いわく、定期検診やクリーニングは子どもだけでなく親も受けてこそ、一層予防意識の向上につながるという。同院では親子が安心して楽しく通えるよう、院内環境づくりやネガティブな感情を与えないコミュニケーションに注力。加えて乳歯を治療する際は銀歯を使わないこと、神経も極力抜かないことに強くこだわっているという。親子の歯の健康を守るため、長年の経験をもとに予防から治療まで親身に対応する領木院長に、同院の予防歯科や診療について話を聞いた。
(取材日2025年3月4日)
目次
乳歯に銀歯を使わない、神経を残すこだわり。子どもの虫歯予防には両親の検診が大切
- Q「親子で通える予防歯科」に注力しているのはなぜですか?
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A
▲親子で通いやすいようにさまざまな工夫と配慮を行う
虫歯や歯周病のほとんどは、親から子への細菌感染が原因であるためです。生まれたての赤ちゃんの口腔内は、虫歯菌がゼロに近しい状態。その後、家庭内で食器を共有したり、日常生活で触れ合ったりする中で口から口へと感染します。つまりご両親に虫歯や歯石があると、そこから細菌がお子さんに移動するのです。定期検診やフッ素ケアでお子さんの歯を守ることは大切ですが、ご両親の歯の健康維持はそれ以上に欠かせません。親の虫歯治療・予防によって子の虫歯リスクを減らし、家族みんなの口内環境を良好にするのが当院の目標です。アニメを見ながら治療を受けられるファミリー診療室もありますので、ぜひ親子で安心してお越しください。
- Q子どもの患者さんが多いですが、どんな工夫をされていますか?
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A
▲コミュニケーションを何よりも大切にする領木院長
「歯医者さん=怖いところ」というイメージを植えつけないよう、心のケアを大切にしています。いきなり治療せず日常的な会話から始めており、治療時は「虫歯を削る」といったネガティブな表現を徹底して使いません。治療器具も「お口の中に掃除機を入れるよ~」「お水の出るシャワーで歯の大掃除するよ~」など身近な言葉に置き換えて、不安感が安心感に変わるまで説明します。他院での治療でトラウマがある場合は特にコミュニケーションを重視し、心のリハビリテーションができてから治療に移りますね。そして治療後は、キッズルームにあるカプセルトイのコインをご褒美としてプレゼント。それを楽しみに治療を受けてくれるとうれしいです。
- Q子どもの通院はいつから始めるべきでしょうか。
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A
▲検診・予防歯科にも力を入れている
歯は、お母さんのおなかの中にいる頃から成長を始めています。そのため妊娠中のお母さんはもちろん、妊娠前から定期的に歯のクリーニングを受け、準備をしていただきたいと考えています。また妊娠中や授乳期は、女性ホルモンの関係で歯肉炎が起きやすい状態です。ご自身の歯のため、そして将来のお子さんの歯のためにも早くから検診・予防歯科で通っていただきたいですね。お子さんの通院開始時期は、歯が生える生後6ヵ月頃からが理想的です。フッ素塗布・検診の頻度は3〜6ヵ月に1度がお勧めです。乳歯の時期に口腔内をきれいに保つことが、永久歯が健全な状態で生えそろう条件といえます。
- Q乳歯に銀歯を使わない治療にこだわっているそうですね。
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A
▲見た目だけでなく健康面にもしっかりと配慮して治療を行う
はい、当院は開業以来「乳歯に銀歯を使わない治療」を一貫して行ってきました。その理由は、銀歯などの金属は体に悪影響を及ぼす恐れがあるためです。金属アレルギーの原因になる可能性があるほか、一説には発がんリスクが高まるともいわれています。当院ではこの点を踏まえ、すべての小児の虫歯治療において、レジンという保険適用の白い詰め物を採用しているのが特徴です。それは一般的に銀歯になる大きな虫歯であっても同じこと。豊富な経験と高度な手技があってこそ実現できる強みといえます。加えて、他院で入れた銀歯の再治療では白い詰め物への交換・修復にも対応していますので、ご希望の方はご相談いただきたく思います。
- Q神経を残す治療にも取り組まれていると聞きました。
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A
▲予防から治療まで親身に対応する領木院長
昔は深い虫歯や痛みがある場合に神経を取る治療が行われていましたが、神経の有無や状態は、その歯の寿命を大きく左右します。だからこそ当院ではむやみに神経を取らず、なるべく残す虫歯治療にこだわっています。初期から中程度の虫歯であれば、複数回通っていただく場合があるものの、基本的に神経を保存するための治療を行います。神経に近い場所を治療する際は、傷つけないようソフトタッチで作業。スピードよりも長年の手先の感覚を生かしたミクロン単位の繊細な処置を大事にしています。さらに痛みに対しても可能な限り配慮し、これまでの経験から適切と判断した薬剤と材料を組み合わせて治療を行っています。