自由診療も視野に入れて
美しく長持ちさせていく補綴治療の選択を
こやま歯科医院
(京都市山科区/東野駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
- 自由診療
クラウン(かぶせ物)やインレー(詰め物)、ブリッジなど、治療で削った部分を補ったり、抜けるなどして失った歯を補うために行われる補綴治療。その材料にはさまざまなものがあるが、あまり知る機会がないのが正直なところ。ほとんど知識のないままに最低限の治療を受け、後々になって再治療となるなど治療を繰り返すうちに、元の歯がどんどん小さくなってしまって最終的に抜かざるを得なくなってしまった経験のある人もいるのでは。そのため今回は、補綴治療の種類や保険診療と自由診療の素材の違いなど、歯周病治療を基本に多くの補綴治療に携わってきた「こやま歯科医院」の小山綾子院長に、それぞれのメリットとデメリット、同院での取り組みや特徴など、患者目線の素朴な疑問に答えてもらった。
(取材日2020年6月1日)
目次
治療後も長く維持させていくためにはセラミック治療の選択肢も
- Q補綴治療にも自由診療があるそうですね?
-
A
はい。補綴物は材料によって保険適用と適用外があり、近年は自由診療での治療を希望される患者さんが増えてきています。保険適用の材料には銀歯と呼ばれる金属や、レジンという白い材料などがあります。自由診療では、陶材のセラミックやジルコニア(人工ダイヤモンド)、ゴールドといった、それぞれ見た目や耐久性、メンテナンス性に特長のある材料が使えるようになります。当院ではそれぞれのメリットやデメリット、その方の噛む力や口の中の状態によって何がベストかをご提案し、患者さんの予算やこだわりなどを元に決めていくオーダーメイドな治療を行っています。
- Q保険診療のメリットとデメリットを教えてください。
-
A
まず保険診療のメリットは、患者さんの費用負担の違いにあるでしょう。治療費に保険が適用されるため、患者さんが負担するのは数割で済みます。一方、デメリットとしては、選択できる素材や治療法が限定されてしまうことにあります。自由診療で選択できる素材と比べて、汚れがつきやすいです。また保険が適用される金属の場合は、金属アレルギーがある方の場合は注意が必要でしょう。レジンは白いので見た目は金属よりは目立ちにくいですが、耐久性の面では、後で割れる可能性もあります。
- Q自由診療のメリットとデメリットについても教えてください。
-
A
補綴治療はあくまで修復で、完全に元の歯に戻すことはできません。いかに長く使えて再治療せずに済むかを考えると、自由診療の特徴は素材にありますが、一方でデメリットは費用と治療に時間がかかることです。メリットとしては、汚れがつきにくい素材であることが第一に挙げられます。例えば、ゴールドは天然歯に近い硬さで調和性に優れ、歯を削る範囲が少なくて済みます。また、セラミックは天然歯に近い仕上がりになることに加え、歯茎とのなじみやすさがあります。
- Qこちらで受けられるセラミック治療について教えてください。
-
A
セラミック治療といっても、治療する場所や目的によってさまざまな選択肢があります。例えば、透明性のあるガラス系のタイプ、ジルコニアのフレーム上に油絵のように重ねていく深みのあるタイプなどがありますし、最近ではオールセラミックが主流になりつつもあります。実は、私の歯は9割がセラミックです。コーヒーが好きで飲む機会が多いのですが、着色のしにくさや汚れのつきにくさを実感しています。また、審美性の高いセラミックを選択された患者さんは治療後に笑顔が増えますし、それを見て私もうれしくなります。
- Q貴院ならではの自由診療の特徴は何ですか?
-
A
当院では、歯科技工士さんに色合わせから製作まで行ってもらう方法を取っています。当院で長くお付き合いのある歯科技工士さんは自費の補綴を専門にしていて、解剖学や機能学についても豊富な知識を持つ方です。機材にこだわりを持っていただいているだけでなく、互いに遠慮なく評価しあえる関係ですし、当院には2人の歯科医師がいますから、その視点も合わせた治療を提供できることも特徴でしょう。可能な限りいい治療を提供したいという思いは、保険診療でも自由診療でも変わりはありません。自由診療では、保険の材料ではない工程があるので時間はかかりますが、それに見合うだけの仕上がりをきっと実感していただけるでしょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはゴールド5万円~、ジルコニア8万円~、セラミックインレー6万5000円~、セラミッククラウン8万5000円~