下肢静脈瘤は高齢女性に多く発症
日帰り治療で早期に対処を
大宮静脈瘤クリニック
(さいたま市大宮区/大宮駅)
最終更新日:2024/09/12


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日常生活の中で、特に夕方になると足がだるい、重苦しいなどと感じる人も少なくないだろう。実はそれらの症状は下肢静脈瘤という病気が原因となって引き起こされているかもしれない。「大宮静脈瘤クリニック」は、超音波検査で静脈の状態を精査し、下肢静脈瘤が原因とわかれば日帰り手術を含めた専門的な治療を行うクリニックだ。高周波・レーザーでの血管内焼灼術、医療用接着剤による血管内塞栓術、硬化療法といった血管内治療に対応し、患者の症状や希望に応じた治療を提案できると、院長の浦濱竜馬先生は教えてくれた。そんな同院の治療方法をはじめ、詳しい症状や日々の生活の中で気をつけることなど、下肢静脈瘤についていろいろと話を聞いた。
(取材日2024年7月23日)
目次
体に負担の少ない短時間のカテーテル治療で、足のむくみや重苦しさ、浮き出た血管などの改善をめざす
- Q下肢静脈瘤はどのような症状が現れますか?
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A
▲外科の医師として研鑽を積んできた浦濱院長
足の静脈は重力に逆らって上向きに血液を流さなくてはならないため、内側に逆流を防ぐ弁がついています。下肢静脈瘤は、この弁が壊れて、本来心臓に戻るべき血液が逆流してしまう疾患です。静脈に血液がたまるため、血管がぼこぼこと膨れ上がったり、浮き出たりします。こうした外見症状のほかに、足がだるい、重苦しい、むくむなどの症状も出てきます。進行すると就寝中に足がつったり、皮膚のかゆみ、色素沈着、皮膚潰瘍、皮膚が赤くはれ上がるといった皮膚のトラブルも出てきます。下肢静脈瘤自体は良性の病気ですので、直接命に関わることはありません。ですが、自然に治ることもなく、放置しておくと少しずつ進行していきます。
- Q治療方法について教えてください。
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A
▲症状に適したさまざまな治療方法で対応
静脈瘤の状態や患者さんの生活背景などを考え、適した治療法を選択します。初期段階で軽症の場合、保存的療法として生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用で症状の抑制を図ります。静脈がこぶのように膨らむ伏在型静脈瘤の場合、血管内治療を行います。これは逆流を起こしている静脈内にカテーテルを通し、熱または接着剤で血管を塞ぐことを図る治療法で、カテーテル治療とも呼ばれます。また、静脈がくもの巣状や網目状になっている場合は、硬化療法を実施。これは静脈に硬化剤という薬を注入し、その後弾性ストッキングなどで圧迫し、静脈瘤そのものを退化、消失させることを目的とした方法です。いずれも保険適用で、日帰りで実施されます。
- Qどんな人が治療を受けるべきですか?
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A
▲患者へ寄り添った診療と治療を心がけている
足の重み、だるさをひどく感じる場合や、血管が膨らんだり、異常な形に透けて見えたりなど外見が気になる場合は受診して検査を受けたほうがよいでしょう。下肢静脈瘤は特に60歳以上の女性に多く発症するといわれています。遺伝的要素が強いと考えられていますので、親族に発症した人がいる場合は注意してください。あまり歩かずに立ち仕事をしている人、妊娠、出産経験のある人も発症しやすいといわれています。男性の場合は肥満が発症リスクとなります。下肢静脈瘤は、加齢とともに徐々に進行していきますので、異常に気づいたらなるべく早期に受診してください。
- Q治療の時間はどのくらいかかりますか?
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A
▲オペ室を備え、日帰り手術にも対応
カテーテル治療の場合は、治療時間は片側20~30分程度。両足でもだいたい60分以内で終わります。硬化療法の場合、治療時間は静脈に注射するだけで済みますので、約5~10分程度です。症状の出ている範囲や患者さんの要望によって若干時間がかかる場合もありますが、できる限り短時間で対応しています。
- Q日頃から気をつけるポイントについて教えてください。
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A
▲早期発見、早期治療の大切さを訴える
立ち仕事をしている人や足がむくみやすい人は、日頃から圧の強いストッキングを着用して血行を促進すると良いでしょう。ただ、お一人お一人に適切な圧がありますので、できれば静脈瘤専門のクリニックで、弾性ストッキングを処方してもらったほうがベターです。足の筋肉を動かすことは血行促進に効果的ですし、ふくらはぎは第2の心臓といわれていますので、足首を回すなどしてふくらはぎの筋肉を動かしてください。また、肥満にも気をつけましょう。下肢静脈瘤は見た目でわかりやすい部分もありますので、下肢の皮膚や血管の変化もよく観察して、どこか異常を発見したら早めに下肢静脈瘤専門のクリニックを受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ソックス/ストッキング(保存療法の場合):5720円~