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海野 一雅 院長の独自取材記事

おおくまクリニック

(名古屋市名東区/本郷駅)

最終更新日:2025/05/15

海野一雅院長 おおくまクリニック main

名古屋市営地下鉄東山線・本郷駅から、東へ10分ほどの住宅地にたたずむのが「おおくまクリニック」だ。2010年に循環器内科を専門とする前院長の大熊攻先生が開業し、2023年4月に海野一雅(うんの・かずまさ)院長が継承。海野院長は名古屋大学医学部附属病院や日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院などで、心臓の手術を中心に多くの経験を積んだ循環器内科のスペシャリストだ。さらに米国ハーバード大学に留学した際には先進的な研究を行い、現在はその知識を生かした診療を実践。日本循環器学会循環器専門医と日本内科学会総合内科専門医の資格も取得している。循環器、一般内科ともに力を入れている同院では、検査体制も充実。数多くの知見を持つ海野院長に注力したい治療や診療方針など幅広く聞いた。

(取材日2023年5月25日/情報更新日2025年5月13日)

総合病院の知識と経験を生かした健康管理を実践する

医師をめざしたきっかけを教えてください。

海野一雅院長 おおくまクリニック1

私はもともと生命科学が好きで、大学時代には心臓の発生や細胞の研究をして留学もするほどでした。しかし、きっかけと言うと、生物学者の利根川進先生がノーベル賞を取ったのを見て、興味を持ち始めたことだと思います。昔から、心臓や脳の仕組み、病気に関するテレビの特集を見るのも好きで、高校生くらいの時に医学の道に興味を持ちましたね。循環器内科を選んだ理由は、ダイナミックで動きが激しいからです。心臓に異常があって入院してきた方の状態が、1週間たつと快方に向かう、ということもあり得ると思います。また、循環器の病気は急性期を適切に乗り越えると急に状態が良くなることも期待できます。そういうところに興味を持ちました。

2023年にクリニックを継承されたそうですね。

はい。それまではクリニックで対応することと違うことをしてきましたが、その経験を生かしていきたいと考えています。以前勤務していたような大きい病院では、まさに状態が悪くなってしまった方の治療をメインに行っていました。しかし、クリニックの仕事の中心は「予防」や「症状を悪くしない」ためのものです。ただし、扱っている病気は同じで、病気のフェーズが違うだけなので、症状が悪化するケースや悪化しやすい方も判断できます。クリニックの仕事は慢性期の方の管理と病気の予防で、こちらもやりがいのある仕事です。これまで心筋梗塞を起こしている方、心不全が悪くなってしまった方も数多く診てきたので、そういった経験を生かして地域の方々の健康をサポートしていきたいです。

これまで、どんな診療に力を入れてこられましたか?

海野一雅院長 おおくまクリニック2

患者さんの症状を悪くしないための治療です。病気になるリスクファクターを取り除いて予防することと、症状が悪くならないようにするストッパーの役割が大切だと考えます。あとは、悪くなっていくところを見逃さないことです。例えば、心臓弁膜症だと、徐々に手術をしたほうが良いサインが出てきます。私たちはそういったサインを見逃さずに、発見した場合は適切に大きな病院へ紹介しなければいけません。予防では、患者さんによってリスク管理も異なります。血圧の数値が同じでも、動脈硬化の状態によってリスクは変わるため、患者さんによってはもう少し血圧を下げたほうが良いケースもあります。心臓に病気がある方も同じです。また、循環器内科だけでなく高血圧、糖尿病、高脂血症をはじめとした生活習慣病の指導や一般内科の診療にも力を入れています。個人のリスクに合わせて対応していきたいです。困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。

毎月多数の検査を実施。多彩な機器で幅広い症状に対応

こちらのクリニックの強みはどのようなところでしょうか?

海野一雅院長 おおくまクリニック3

まず、循環器のエキスパートが診療を行っていることですね。私を含め3人の医師全員が、循環器専門医の資格を持っており、この3人が週交代で診療にあたってきました。勤務医のうちの一人は、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の循環器内科の部長も兼任しています。また、私は総合内科専門医の資格を持っているので「かかりつけ医」として幅広く診ることができるのも特徴の一つです。

検査設備も非常に充実していますね。

循環器内科を専門とするクリニックとして、一般的な循環器の検査全般に対応しています。例えば心電図や、循環器の検査で重要な心臓超音波検査、負荷心電図検査のほか、動脈硬化のレベルを測るための血圧脈波検査、24時間ホルター心電図検査、24時間血圧検査なども可能です。もちろん血液検査や、情報量の多い尿検査もできますし、胸部エックス線検査や聴力検査などもできますので、患者さんのご要望に幅広く応えられるのではないでしょうか。負荷心電図検査と頸動脈エコー検査に関しては、外部の医療機関から経験豊富な専門の先生に週2~3回来てもらっています。特に頸動脈エコー検査では、動脈硬化の状態を測って、今後患者さんが脳梗塞を起こしやすいかどうかのリスクを診ることもできますよ。最近では、さらに腹部エコーも導入し、それに合わせてベテランの臨床検査技師を2人採用しました。

患者さんも安心して受診できそうですね。病院との連携も強固と聞きました。

海野一雅院長 おおくまクリニック4

先述のとおり、循環器内科のクリニックの主な役割は患者さんの症状の管理なのですが、もし悪化しそうなサインを見つけたときは速やかに適切な医療機関へご紹介することも大切です。私は日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院で部長をしていた経験があり、愛知医科大学病院や名古屋大学医学部附属病院にも知り合いが多いので、必要に応じて各病院をご紹介しやすいのも当クリニックならではの強みだと思います。私を慕ってくれる後輩や目をかけてくださる先輩も多く、何かあれば快くサポートしてくれる心強い仲間たちにいつも感謝しています。

患者さんと接するときは、どのようなことを大切にしていますか?

患者さんの症状だけでなくバックグラウンドも考慮して、適切な治療を提案することですね。あらゆる状況の中で「確実に良い」と言える治療は存在しませんし、治療に絶対はありません。それに、患者さんの年齢や生活、家族構成、価値観によっても治療の選択肢は変わってきますから、お話をよく聞いた上でお一人お一人に合わせた提案を心がけています。もちろん最終的に治療方法を選ぶのは患者さんですから、専門家ではない患者さんが適切な選択をできるようサポートしていきたいですね。

地域のクリニックとして、患者の健康寿命延伸に貢献

先生の医師人生で印象的なエピソードをお聞かせください。

海野一雅院長 おおくまクリニック5

私が医師になって3年目くらいの時に、心筋炎という心臓が炎症して止まってしまう恐れのある病気の方の心臓にポンプを入れる手術をしました。その方が今も慕ってくれていて、毎年年賀状をくれます。ほかにも、以前の病院で診ていた方に「次のクリニックは遠いから他のクリニックを紹介する」と言ったのですが、「先生についていきます」と言っていただき、遠方から来てくれている方もいます。この辺りはクリニックも多いのに、わざわざ当クリニックまで来てくださるのはうれしい限りです。

今後どのようなクリニックをめざしていきますか?

地域の方たちの健康寿命を延ばしていけるようなクリニックでしょうか。ただ、健康寿命と平均寿命の間には7~8年ほどの差が生じているのが実情です。それはつまり、皆さん亡くなる数年前から寝たきりや重い障害があって、誰かのサポートを受けないと自分で生活できなくなるということですよね。介護が必要になる原因として、脳梗塞や心筋梗塞が挙げられます。循環器は心臓や血管だけでなく脳にも関係しているので、私たちがしっかり患者さんを診ることが健康寿命の延伸につながるかもしれません。誰もができれば寝たきりではなく、元気に長生きしたいはずです。当クリニックが、そのお手伝いをすることができたらうれしいですね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

海野一雅院長 おおくまクリニック6

循環器系の病気は、女性より男性のほうが発症しやすいとされています。しかし、女性も閉経後に女性ホルモンが減少し始めると、循環器系の病気が増える傾向があります。特に50~60代の女性で血圧やコレステロールが高い方はリスクも高くなるので、きちんと問題意識を持つ必要があります。また、働き盛りの男性は生活習慣が乱れがちな方が多いです。脳梗塞や心筋梗塞を発症すると、健康寿命を短くしてしまう可能性もあります。私は患者さん一人ひとりのリスクを見極めて、治療方針を決めるスタンスで診療をしています。健康診断で引っかかった方など、不安がある方は一度ご相談ください。

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