日帰り可能なリンパ浮腫治療
アフターケアまで徹底サポート
アヴェニューセルクリニック
(港区/表参道駅)
最終更新日:2023/06/15


- 保険診療
リンパ浮腫は、腕や脚がむくみによって腫れてしまい、痛みを伴うこともある、女性が発症する機会の多い病だ。その診断、治療には専門性の高い知識と技術、そして設備が必要とされる。「アヴェニューセルクリニック」はリンパ浮腫を専門とした診断、治療を行うクリニック。患者からの相談受付から手術、アフターケアまでを院長の井上啓太先生はじめとするスタッフが一丸となって対応する。手術にはマイクロスコープを使用し、手術箇所を最小限で行う。患者がリラックスできるよう配慮した落ち着いた雰囲気を心がけるなど、クリニックならではの心遣いを院内のシックな色使いやスタッフの対応より感じ取ることができる。今回はリンパ浮腫の治療と日常生活でのケアについて、詳しく話を聞いてきた。
(取材日2016年7月5日)
目次
必要箇所を最小限に絞り、マイクロサージェリーによる緻密な手術を行い患者の負担を最小限に抑える
- Qリンパ浮腫とは何ですか?
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A
▲リンパ浮腫の危険性と早期発見の必要性について話す井上院長
リンパ浮腫とはリンパ液の流れに異常をきたしたことがきっかけとなり腕や脚が腫れてしまう、女性に発症しやすい病のひとつです。発症する原因としては乳がんや子宮頸がん、卵巣がんの手術の際、やむを得ずリンパ節を取ってしまうことが挙げられます。こういった手術の経験がない方でもその他要因によってリンパ浮腫になることはあります。リンパ浮腫治療は、患者さんにかかる負担を軽減します。リンパ浮腫の進行度が初期であれば、それだけ患者さんの負担が少なくて済みます。その為、身体のむくみに気づいたら、できるだけ早期の検査をおすすめしています。リンパ浮腫を放置すると、蜂窩織炎(炎症)や象皮症を引き起こす恐れがあります。
- Q患者はどんな人が多いのでしょうか?
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A
▲リンパ浮腫の箇所の状態をチェックし、計測表に記載
患者さんは40代から60代の女性層が多数を占めています。先ほどお話したように、乳がんや子宮頸がんといった病の手術と関係が深いためです。女性特有の病に関連していること・また、女性にとって脚のむくみは悩みの種でもありますから、クリニックへ足を運ぶ意識が男性と比べて高いと感じています。少数ではありますが、男性の患者さんもいらっしゃいます。性別に関わらず、リンパ浮腫にかかることはあり得ることです。リンパ浮腫は一般の方にはあまり知られていないため、もっと多くの方にこの病を知って頂き、関心を持って頂ければ早期発見、早期治療に繋がるのではないかと思います。
- Q治療内容や術後のケアについて教えてください。
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A
▲手術中は照明を暗くし、患者がリラックスして過ごせる工夫も
リンパ浮腫の治療は複数ありますが、患者さんにとって負担の少ない方法を提示させていただきます。多く提案させていただく手術として、静脈とリンパ管を吻合することで滞りがちだったリンパ液の逃げ道を作る「リンパ管細静脈吻合」があります。この手術は緻密な作業を正確に実施するため、マイクロスコープを使用します(マイクロサージェリー)。検査により浮腫の原因となっている場所を特定し、手術箇所を最小限に抑えています。手術は早ければ2時間で終わります。術後は再度腫れてしまうことがないよう、包帯やストッキングによる圧迫を行い、段階的に術後経過をチェックしていきます。
- Q日常生活で気をつけることは?
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A
▲医療用ストッキングや包帯で患部を圧迫
スキンケアを意識していただきたいですね。これを怠ると、皮膚のバリアが弱くなり、蜂窩織炎(ほうかしきえん)を起こしやすくなります。また、肥満にも気をつけるべきです。脂肪がリンパ管を圧迫することは、リンパ液の循環に負担がかかる恐れがあります。これらのケアはリンパ浮腫を防ぐために、また手術を受けた方は再発を防ぐために積極的に生活の中に取り入れていただければと思います。当院でリンパ浮腫の手術をした患者さんに関しては、包帯・ストッキングを使用し、患部をほどよく圧迫したケアが必要です。包帯の巻き方はスタッフや私が丁寧にレクチャーしますので安心してください。