歯科恐怖症や嘔吐反射にも対応
静脈内鎮静法下で行う歯科治療
関内馬車道デンタルオフィス
(横浜市中区/関内駅)
最終更新日:2022/02/25
- 自由診療
過去に受けた治療の影響などによる歯科恐怖症や、抑圧された環境で発作を起こすパニック障害、あるいは極度の嘔吐反射。こういった、主に精神的な問題で歯科治療を諦めている人も多いだろう。そうした人の選択肢としてあるのが麻酔を使って行う歯科治療。中でも、点滴で麻酔を施す「静脈内鎮静法」という方法は、全身麻酔に比べて患者の身体的負担の軽減が図られているそう。その静脈内鎮静法にさらにきめ細かな心配りと工夫を施し、患者が心身ともにリラックスして受けられる治療をめざしているのが「関内馬車道デンタルオフィス」の河合毅師院長。そこで「今まで歯科治療を受けたくても受けられなかった」という患者にも対応する同院の治療の特色や、安全性への配慮、患者への心遣いなどを取材した。
(取材日2019年11月28日)
目次
静脈内鎮静法下で行う歯科治療。歯科恐怖症やパニック障害、嘔吐反射などで通常の治療が受けられない人にも
- Qこちらの「麻酔を使った歯科治療」について教えてください。
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A
希望される患者さんには「静脈内鎮静法」という方法で、ほとんど痛みを感じずに治療を終えていただけるようにしています。これは、種々の精神的因子からの解放にもつながるため、治療の痛みの記憶から歯科医院が怖いと感じる歯科恐怖症の方、抑圧された環境で発作を起こされるパニック障害の方、嘔吐反射が極度に強い方など、精神的な問題から歯科治療について深く悩まれている患者さんが多く受診されています。またお悩みや不安、ご希望を伺うカウンセリングを何度も重ねて、納得して治療を受けていただくよう心がけ、カウンセリングルームは患者さんと私が窓を向いて横並びに座るなど話しやすい雰囲気づくりにも配慮しています。
- Q静脈内鎮静法を受けている間は、どのように感じるのですか。
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A
非常にリラックスした精神鎮静状態へと促していきます。中には手術が終わったことにも気づかない患者さんもいらっしゃるでしょう。全身麻酔は回復までの入院が必要ですが、それに比べて静脈内鎮静法は嘔吐反射を抑えつつも体への負担の軽減が図られ、多くの場合、日帰り治療が可能です。私は大学病院で麻酔を使った口腔外科の治療を数多く行い、麻酔科の医師から学んで技術を磨きながら、歯科恐怖症や嘔吐反射の強い方の治療も多数経験してきました。当院では親知らずを4本同時に抜くような治療にも対応しています。
- Q麻酔時の安全性など配慮されている点は?
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A
事前に血液検査を行い、全身状態に異常がないことを確認します。当日は麻酔の30分前に来院して、個室で安定剤を飲むなど心と体の準備から始めていただきます。麻酔用点滴のため針を刺す場合も、事前に噴霧式麻酔を使って痛みを感じにくいようにしています。治療中は生体情報モニターによって患者さんの呼吸や脈拍、血圧、心電図、脳波をモニタリングし、安全性を常に確認しながら進め、静脈内鎮静法に熟知したスタッフがサポートします。治療する私が麻酔も担当しますから、治療内容に応じた麻酔の深さの調整、薬の適切な使い分けなどを十分に考慮でき、麻酔の手順についてもより安全な方法を追求しています。
- Q治療後、麻酔からはどの程度で回復するのでしょうか。
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A
通常は午前11時から安定剤による導入、11時30分から麻酔を始めて手術を行い、13時頃に終了します。その後は4時間程度、個室のリカバリールームで休んでからご帰宅いただいています。個室を用意したのは、待合室で休んでいただくような状況や、十分に回復しないままお帰りになるなどの危険を避けたかったからです。さらにスタッフには歯科麻酔について専門的に学んできた歯科衛生士もおり、術後管理に関しても態勢を整えて臨んでおりますので、基礎疾患を有している患者さんも安心して回復するまで休むことができると思います。
- Q安心して治療が受けられることを重視しているのですね。
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A
患者さんの悩みを解決するための治療法やシステムを積極的に導入したいと考えていますので、例えば、嘔吐反射の方は型採りもとても苦痛でしょうから、口腔スキャナーを使って負担を軽減しています。また金属アレルギーを心配される方は、コバルト、ニッケル、クロム、パラジウム、亜鉛、銅、水銀など、歯科治療に使用される主な金属17種類のパッチテストをご用意して専属の女性スタッフが検査を行い、その上でメタルフリーの治療を行います。さらに、睡眠時無呼吸症候群の診療にも耳鼻咽喉科と連携して取り組んでいます。口腔とも関わりの深い疾患ですから、睡眠時無呼吸症候群への対応は歯科医師として当然の役割だと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは静脈内鎮静法(個室利用の日帰り入院費含む)5万円、金属アレルギーのパッチテスト/1万円〜、セラミックインレー/3万円~、睡眠時無呼吸症候群:検査/1万5000円、マウスピースを用いた治療/13万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。