入れ歯やブリッジとの違いも解説
インプラント治療の特徴と注意点
高橋デンタルクリニック
(岐阜市/岐阜駅)
最終更新日:2023/06/27
- 自由診療
虫歯や歯周病、あるいはケガなどの外傷を理由に歯を失った場合、残っている健康な歯を守り、噛み合わせのバランスの乱れを防ぐためにも、歯を補う治療に進むことが望ましいといわれている。部分入れ歯やブリッジなどの方法と並んで、近年注目を集めているのがインプラント治療だ。日本口腔外科学会口腔外科専門医であり、これまでインプラント治療を数多く手がけてきた「高橋デンタルクリニック」の高橋誠院長によると、他の選択肢と比べてインプラント治療には多くのメリットがあるという。「インプラント治療がめざすこと、治療のメリットだけでなくデメリットや、治療後のメンテナンスの重要性などについてもしっかり理解しておくことが大切です」と話す高橋院長に、インプラント治療の特徴や治療に際しての注意点などについて話を聞いた。
(取材日2023年3月28日)
目次
インプラント治療のメリットとデメリット、注意点を理解し、「自分に合っている」と納得して選ぶことが重要
- Qインプラント治療とはどういった治療なのでしょうか?
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A
インプラント治療とは、顎の骨に人工歯根を埋め込んで、その上に人工の歯を装着することで失った歯を補う治療です。人工歯根で主に使われるチタンは人工関節やステントグラフトなどにも用いられる素材で、生体親和性が高く金属アレルギーが出にくいといわれています。インプラントの人工歯にセラミックなど天然歯の色味を再現するのを得意とする素材を用いれば、見た目も自然な仕上がりが期待できます。しっかりと固定されるので噛み心地が天然の歯に近いのも特徴です。また、人工歯は必要に応じて取り換えが可能なので、人工歯が傷んだり壊れてしまったりした場合にも、取り外して新しいものにつけ替えることができます。
- Q部分入れ歯、ブリッジとはどんな違いがありますか?
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A
それぞれ固定方法が異なります。部分入れ歯は、残っている歯に金具を引っかけて固定します。患者さんご自身で着脱でき、インプラント治療と比べて短期間のうちに装着できます。ただ、天然の歯と比べると噛むときに力が入りにくく、脱着式のため、お手入れが煩雑だったり、慣れるまで違和感が出たりすることがあります。ブリッジは歯を失った部分の両隣にある歯を削って支えにし、かぶせ物を固定する方法です。いずれの方法も保険適応で治療できますが、周囲の歯や歯茎に負担をかけてしまい、残りの歯の寿命を短くする可能性も。対してインプラント治療は歯を失った部分のみで完結するので、健康な歯を守るのにも役立つでしょう。
- Qインプラント治療のデメリットを教えてください。
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A
自費診療のため治療費の負担も小さくありません。外科処置も伴いますし、治療期間も長期になってしまいます。また、歯周病のコントロールができていなかったり噛み合わせのバランスが崩れていたりする場合は、それらの諸問題をクリアする必要があります。近年は骨造成なども進歩していて、かつては難しかった症例でもインプラント治療が可能になってきました。ですが、失った歯を補うことの本来の目的は、噛む力や噛み合わせを取り戻し、維持していくことです。この目的を達成するためには、まずは自分の歯を守る大切さを理解して対策できるようになることが肝心です。基礎疾患のある方でも治療可能な場合がありますのでお気軽にご相談ください。
- Q治療を検討する患者さんに対してどのような説明を行うのですか?
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A
歯を失った経緯や希望する治療方法、歯を補うことで何をかなえたいのかをしっかりヒアリングし、その上で、歯周病や虫歯などの治療も含めた総合的な治療計画を提案します。提案する治療のメリット、デメリットをしっかりと説明し、患者さんにとってどの方法が適しているかを話し合い、治療方法を決定していきます。場合によっては部分入れ歯を提案させていただくこともあります。部分入れ歯を入れただけで悩みが解消されることも望めますし、もっと理想を追い求めるのなら別の選択肢も検討できます。納得いく結果につなげるためにも、患者さん自身が「こうありたい」と思い描ける時間をつくることも大切ですね。
- Qインプラント治療を長持ちさせるためにはどうしたら良いですか?
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A
インプラント治療が終わった状態を長く維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。治療直後に理想形になっていたとしても、年月を重ねれば人工歯も消耗しますし、他の歯にも何かしらのトラブルが起きることが考えられます。インプラントだけではなく、残っているご自身の歯もしっかり守って、噛み合わせのバランスを崩さないことが何よりも重要と考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/33万円程度、GBR/11万円、ソケットリフト/11万円
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。