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梅園 朋也 院長の独自取材記事

うめぞの内科クリニック

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2024/05/30

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック main

本厚木駅北口から徒歩約2分の場所にあるのが、「うめぞの内科クリニック」。糖尿病を中心とした生活習慣病の治療を専門とする同院。日本糖尿病学会糖尿病専門医である梅園朋也院長は、オランダへの留学も挟みながら大学病院などで長年にわたって糖尿病治療に取り組んできた。開業後もその豊富な知識や経験を生かし、新薬も積極的に取り入れると同時に、治療を継続できるようなサポートも大切にし、患者一人ひとりにベストな治療が提供できるよう努めている。大学の後輩からは「梅ちゃん先生」と親しまれ、「生活習慣病は自覚症状がほぼないため、健康診断などで指摘を受けた場合は放置しないでほしいですね」と話す梅園院長に、同院のことや糖尿病治療への意気込みなどを聞いた。

(取材日2024年3月11日)

持続可能なオーダーメイドの糖尿病治療をめざす

どのような患者さんが利用していますか?

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック1

糖尿病はもちろん、尿酸値やコレステロールが高い、高血圧といった生活習慣病で悩んでいる患者さんが多くいらしています。「会社の健康診断の結果が悪かった」「以前から気になってはいたものの、なかなか一歩踏み出せずにいた」「放置していたら、本当に調子が悪くなってきた」など、来院の理由はさまざまです。開業当初は、大学病院や基幹病院に勤務していた頃からの患者さんが中心でしたが、現在では地域の患者さんもたくさんいらしています。厚木市には、以前から糖尿病を専門とする医師が少なかったこともあって、近隣のクリニックからの紹介もかなりいただいています。年齢層も20〜90代の方まで幅広く、中でも40~60代の働き盛りの世代が多いですね。

糖尿病の治療は、どんどん進化しているそうですね。

近年、糖尿病には新しいタイプの治療薬がたくさん登場しました。特に、インスリンではない新しい注射薬であるGLP-1受容体作動薬は、日に1回、少なければ週に1回自己注射をするだけで、血糖値の改善なども期待できます。それでも注射を喜んでする人はいませんし、薬の目的や費用のことなどを説明した上で患者さんに選択してもらうことが多いですが、メリットが多いのでこのような注射薬を選ぶ人も増えてきています。糖尿病を専門とする医師としては、これだけ多くの治療薬が出てきている中で、従来からある薬の良い面と悪い面や、新しい薬の良い面と慎重に扱わないといけないところをを理解しながら、上手に使い分けることが重要だと考えています。

糖尿病治療の鍵は何ですか?

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック2

治療を継続してもらうことですね。治療がうまく進んでいなくても、継続して受診してもらうことが大切で、できなかったことを責めるのではなく、よく来てくれましたねと認めてあげる。その上で、一緒になって解決方法を考える。難しい問題を抱えている人もいますけど、決して見捨てずに寄り添う姿勢を崩さない。この姿勢は、看護師や臨床検査技師、受付スタッフにもお願いしていますし、やってくれていると感じています。また、糖尿病のコントロールがうまくいかない人ほど、糖尿病の治療薬だけではなくいろいろな薬が増えていってしまう傾向があります。薬の種類が増えると当然、飲み忘れも増えて、それもコントロールがうまくいかない原因になります。そこを選択と集中と言いますか、できるだけシンプルにしてあげて患者さんが続けやすくしてあげる。そこも腕の見せどころだと考えています。

患者に寄り添い、治療を継続してもらえるよう努める

きつく指導するだけではだめなのですね。

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック3

それでは、うまくいかないと思いますね。患者さんは、独身の人もいれば結婚されている方もいて、お子さんがいたり、お仕事があったりと、さまざまな人がいます。その中には、会社では注射が打ちにくいとか、毎日仕事が終わるのが遅くて、食事を遅い時間に食べてそのまま寝てしまう。さらには、自分の中では糖尿病よりも、子どものことや親の介護のほうが問題で、自分の治療のことにまで気が回らないという人もいます。おまけに糖尿病は痛くもなければかゆくもないから、薬は飲まなくてもいいかなと思ってしまう。そういう人に厳しく指導しても、嫌になって治療を中断してしまうだけでしょう。ですから、当院では必要な場合には担当の看護師が患者さんの悩みなどを聞いて、解決方法を一緒に考えたり、アドバイスをしたりして寄り添うことで、治療を続けてもらえるよう努めています。

スタッフとのチーム医療が大切になりますね。

医師だけでなくすべてのスタッフが一体となって、患者さんとコミュニケーションを取っていくことを大切にしていて、朝の診察開始前と、午前と午後の診察終わりにはミーティングを行っています。朝は、その日に受診予定の患者さんの具体的な確認。昼と夕方は受診した患者さんの情報を、患者さんの人となりをみんなが理解できるよう、細かな情報も共有しています。また、診察時にはあまり話してくれない患者さんもいますが、スタッフが待合室などで1回も話をしない患者さんがいないように努めています。アプローチの仕方や治療方針を決めていくのに、スタッフの考えや情報はとても大事で頼りになりますね。

ほかに工夫していることはありますか?

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック4

毎回、血液と尿の検査を行っているほか、必ずその場で次回の予約を取るようにしています。薬がなくなったら来てくださいと次の予約を取らないクリニックもあるとは思いますが、そうなると患者さんが病気のことを忘れてしまう気がするんですよ。生活習慣病をコントロールするためには、患者さんがしっかり自覚して管理できないとなかなか難しいのではないでしょうか。生活習慣病をクリニックできちんと治療するには、予約を取るところからしっかり管理して、計画的にある程度ゴールを決めて進めていく必要があると思います。長い付き合いになるからこそ、こちらも覚悟と責任を持って向き合い、患者さんに「ここに通っていて良かった」と思っていだけるようなクリニックでありたいですね。

新しい知見も積極的に取り入れ患者に貢献していきたい

検査機器など設備も充実していると伺いました。

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック5

大学病院などまで行かなくても、当院で検査が完結できるよう体制を整えています。例えば、血糖値やヘモグロビンA1c、尿検査など、糖尿病に関する検査は約10分で結果を出せるように、診察を受けたその日のうちに結果がわかるようにすることはこだわっています。というのも、患者さんが「何かおかしいな」と感じた時にしっかりと検査して、自分の体の状況を把握し、治療を始めることが大切だと考えているからです。また、糖尿病を患っている患者さんは、脂質異常症や高血圧を伴っているケースも少なくありません。当院では、腹部超音波や動脈硬化の検査など、その他の生活習慣病に関する検査も可能です。早期発見と早期治療を繰り返していくことで10年後や20年後に、糖尿病の合併症に苦しむ人の減少につながればと思っています。

糖尿病治療で心がけていることは何でしょうか?

糖尿病は、自覚症状がほぼありません。例えば、血糖値が高かったり、コントロールが良くなかったりしても、それだけでは痛くも苦しくもありません。ですが、放置した結果、数年後に合併症などで苦しむ人たちを、私はこれまでにたくさん見てきました。合併症の恐怖を実感することやこれまでの生活習慣を変えるのは、患者さんにとって簡単ではありません。そのような現実の中で私が特に大切にしているのは、きちんと病気を理解していただけるよう丁寧に説明すること。あとは、治療中断しないようなサポートですね。病気を甘く見たり、治ったと勘違いしたり、いろんな理由で通院をやめると合併症が出やすくなってしまいます。根気よく通っていただき、患者さんとともに最高のゴールをめざしていくスタイルを大切にしています。

今後の展望について教えてください。

梅園朋也院長 うめぞの内科クリニック6

ここ10年くらいで新しい種類の治療薬が出てきて、糖尿病の治療は昔とは随分と変わってきた一方で、糖尿病が専門の医師でも、もし知識を吸収する歩みを止めてしまったら、そこであっという間に時代遅れになってしまうと思います。治療がうまくいかない時に生活面を見直すだけでなく、もっとほかの方法や薬があるのではないかと試しながら、「これが本当に患者さんに合っているのか」と探究していくことも大切です。年を重ねると新しいことを覚えていくのは大変ですが、なるべく頭を古くしないよう常にアンテナを張り続け、患者さんに貢献していきたいと考えています。

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