健康な歯と体のための歯列矯正
抜歯や非抜歯についても知ろう
松戸やぎり歯科・矯正歯科
(松戸市/矢切駅)
最終更新日:2022/11/18
- 自由診療
歯並びをきれいに整えることや、噛み合わせの改善につなげることを目的とした歯列矯正。だが、治療前には抜歯することをイメージする人も多くいるのではないだろうか。「松戸やぎり歯科・矯正歯科」では、患者の症状を丁寧に観察し、コンピューターによるシミュレーションで抜歯、非抜歯それぞれの矯正の結果を比較検討し、患者の希望を踏まえて方向性を決めていく。矯正方法はブラケットとワイヤーによる矯正やマウスピース型装置を用いた矯正など複数あり、最終的に患者が選択する。非抜歯での矯正を希望する人も少なくないとのことで、「患者さんが後悔することなく、満足できる矯正を受けられるように対話を大事にしています」と話す亀井哲郎理事長。歯列矯正のしくみや抜歯、非抜歯について詳しく教えてもらった。
(取材日2021年11月29日)
目次
正しい噛み合わせをつくり健康な歯と体を守るために、抜歯か非抜歯かの判断が重要な歯列矯正
- Q矯正治療というと、事前に歯を抜くイメージがあります。
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A
そもそも20世紀初め、現在の矯正治療の始まりは非抜歯だったようです。しかし当時は歯並びを整えても顎の骨や前歯が前方に出たままのケースもありました。そのため研究が進み、抜歯によって口元の突出の改善が見込めるようになったことから抜歯しての矯正治療が世界の主流になりました。日本の大学の歯学部でもそのように教え、現場では抜歯が多く実践されていましたから、そうしたイメージが広がったのでしょう。ところが1990年代中頃から世界では再び非抜歯の研究が進みました。「健康な歯はできる限り保存しよう」という思想で、現在、日本では歯科医師の学んだ環境や設備、考え方により抜歯、非抜歯の二通りの矯正方法があります。
- Q抜歯しなくても歯並びはきれいになるのでしょうか?
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A
まず歯列矯正で歯が動く仕組みをご説明しましょう。歯と骨の間にはいわばクッションのような役割を果たす歯根膜があり、例えば左から右へ歯を動かしたくて歯の左側から一定の力を持続的に与えると、歯の右側の歯根膜は圧迫されて血行が悪くなり、その結果、歯を支える歯槽骨がゆっくり溶けて新たな歯槽骨が生成されます。一方、引っ張られて広がった左側も徐々に歯槽骨が生成されていき、こうして歯が少しずつ移動していくのです。歯が動くのは1ヵ月で1mm程度。歯並びを整えるためには大体2~3年かかります。よほど重い症状でない限り、こうした働きによって抜歯せずとも歯並びを整えることをめざせるケースは多いと考えています。
- Q抜歯と非抜歯、それぞれの矯正について教えてください。
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A
不正咬合で歯列矯正をされるケースで最も多いのは、でこぼこに歯が生えている叢生(そうせい)です。抜歯を行う矯正では、顎の形に合わせて歯をきれいに並べるスペースを確保するため第一小臼歯(前から4番目の歯)を上下左右1本ずつ計4本抜くのが一般的です。4本というのは上下左右のバランスや噛み合わせを考えてのことです。非抜歯で行う矯正では、奥歯の大臼歯をさらに奥へ移動させてスペースを確保し、その後、大臼歯以外の歯を少しずつ移動させて全体的に歯並びを整えていきます。非抜歯を希望されても口元の突出がひどく見た目が気になる、奥歯を移動させることで外見に影響が出る、という場合は相談の上、抜歯となることもあります。
- Q貴院の歯列矯正の特色はありますか?
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A
当院では無料相談を行っており、患者さんのご希望をくみ取ることを大切にしています。矯正の実施に同意されたら口腔内スキャナーで口内の状態をコンピューターに取り込み、抜歯、非抜歯、両方の矯正後の状態のシミュレーションを作成します。約1ヵ月後、再び来院していただき、データをお見せして説明し、矯正法を選択していただきます。装置はワイヤーやマウスピース型装置など複数ありますが、基本的に歯がもぐっているような状態の方はワイヤーになります。マウスピース型装置のみならず、ワイヤーでの矯正のシミュレーションも行っていることが当院の大きな特徴ですね。目で見て確認できるので患者さんにも理解していただきやすいでしょう。
- Q改めて非抜歯矯正のメリットについてお聞かせください。
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A
かけがえのない自分の歯を残せることが最大のメリットです。80歳になっても20本の歯を残そうという「8020運動」が知られていますが、歯列矯正で4本も健康な歯を抜くのを避けることは、その目標達成のためにも良いことではないでしょうか。人生100年時代、長期的に考えるとご自身の体の健康のためにも歯はできるだけ残したほうがよいと思います。歯にはそれぞれ「食べ物を噛み切る」「すり潰す」などの役割があり体に必要なものです。食べ物をよく噛んで、胃の消化を良くし、健康的な人生を送るためにも、ご自身の歯は大切に守っていただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置88万円~、メタルワイヤー49万5000円~、ホワイトワイヤー59万4000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。