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スギやダニによるアレルギー性鼻炎
症状改善をめざす舌下免疫療法

聚楽うしじまクリニック

(京都市中京区/二条駅)

最終更新日:2021/10/12

聚楽うしじまクリニック スギやダニによるアレルギー性鼻炎 症状改善をめざす舌下免疫療法 聚楽うしじまクリニック スギやダニによるアレルギー性鼻炎 症状改善をめざす舌下免疫療法
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日本人の約4人に1人が罹患しているといわれる花粉症。くしゃみや鼻水、かゆみなどの症状だけでなく、集中力や思考力の低下や睡眠不足など日常生活に影響を及ぼすことが多く、悩んでいる人も非常に多いとされる。これらの症状には、投薬などの対症療法のほかに、体をアレルゲンに慣らし症状の緩和を図る「舌下免疫療法」があるが、名称は聞いたことがあるものの、どのような治療方法か詳しく知らない人もいるのではないだろうか。そこで、スギ花粉症やダニアレルギーの舌下免疫療法に力を入れている「聚楽うしじまクリニック」の牛嶋千久(ちひさ)院長に、舌下免疫療法の特徴や、治療を受ける際の注意点について話を聞いた。

(取材日2021年5月29日)

原因物質のエキスを1日1錠服用する舌下免疫療法。アレルゲンによるくしゃみや鼻水、かゆみの軽減をめざす

Qアレルギー疾患とはどのようなものでしょうか。
A
聚楽うしじまクリニック 多くの人が悩まされるアレルギー疾患に舌下免疫療法を行っている

▲多くの人が悩まされるアレルギー疾患に舌下免疫療法を行っている

アレルゲンが体内に入り過敏に反応することで、くしゃみ、鼻水、かゆみが起きます。よく知られるのはスギ花粉を代表とするアレルギー性鼻炎で、日本人のおよそ4人に1人が罹患しているといわれています。アレルゲンとして多いのがスギとダニですが、そのほか真菌(カビ)、昆虫、ペットの毛などもアレルゲンになります。症状に対するお薬での対症療法のほかに、スギ花粉とダニに対する舌下免疫療法といったアレルゲン免疫療法があります。

Qアレルゲン免疫療法とはどのようなものでしょうか。
A
聚楽うしじまクリニック アレルゲン免疫療法には2種類の治療法があると説明する院長

▲アレルゲン免疫療法には2種類の治療法があると説明する院長

アレルゲン免疫療法そのものは皮下注射でかなり昔から行われていましたが、現在では舌下免疫療法があり、2014年からスギ花粉に対する舌下免疫療法が、翌2015年にはダニアレルゲンに対する舌下免疫療法がそれぞれ保険適用になりました。いずれもアレルギー性鼻炎が対象で、これらのアレルゲンによるくしゃみや鼻水、目や体のかゆみなどのアレルギー症状全般に対して行われます。

Q舌下免疫療法の具体的な治療法について教えてください。
A
聚楽うしじまクリニック 舌下免疫療法は長く継続して治療を行うことが大切だという

▲舌下免疫療法は長く継続して治療を行うことが大切だという

スギ花粉やダニのアレルゲンを少量ずつ投与することで、徐々に体をアレルゲンに慣らし、くしゃみや鼻水などの苦痛な症状を和らげて日常生活の改善を図る治療法です。口腔内崩壊錠といわれるタブレットを、1日1回舌の下で1分間ほど置いてから飲み込んでいただきます。舌下免疫療法にかかる期間は長く、およそ3~5年ほどかかります。飲み始めた後、症状に変化を感じたタイミングでやめてしまうと、症状がぶり返すことがあるため、3年以上の服用が推奨されています。治療期間中は月に1回の通院が必要ですが、当クリニックではオンライン診療での処方が可能です。

Qどのような人が舌下免疫療法を受けることができますか?
A
聚楽うしじまクリニック アレルギー状に対しては、早めの受診を勧めている

▲アレルギー状に対しては、早めの受診を勧めている

スギやダニに対するアレルギー症状がある方、また、両方のアレルギーをお持ちの方は同時に治療が行えます。小児の患者さんも治療可能ですが、お子さんの場合はご自身で服用ができる小学生入学頃以降の服用開始が適しています。幼少時にダニアレルギーがあると、成長するにつれてほかのアレルギー物質にも反応が増えていくことがあります。大人になってから成人喘息などを発症すると重症となるケースもありますので、早めに対処していくことが大事です。妊娠中の方は舌下免疫療法の治療を新しく始めるのは避けたほうがいいとされていますが、服用開始後に妊娠した場合、服用を中止する必要はありません。

Q舌下免疫療法を受ける際の注意点を教えてください。
A
聚楽うしじまクリニック 病院と連携するなど、安心・安全に努めているという

▲病院と連携するなど、安心・安全に努めているという

服用前および服用後2時間は、激しい運動や飲酒、入浴は避ける必要があります。副作用として、口の中や唇の腫れやかゆみなどが起きる場合がありますが、いずれも一時的なものが多く、用量を調整して投与していくこともできます。また、ごくまれに、アナフィラキシーを発症する場合があるため、最初は医師のもとで服用し、経過観察を行う必要があります。当クリニックでは病院と連携していますので、重い副作用がある場合もすぐに対処できる体制を整えています。

ドクターからのメッセージ

牛嶋 千久院長

舌下免疫療法は1日1錠の服用で、3年以上の継続が必要です。そんなに長く続けられるか不安に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、皆さん日常生活の日課として難なく服用を続けておられるようです。また、子どもさんの場合はアレルギー症状が強く出ないうちに早期に始めることで、アレルギー症状の増加を防ぐことができるのではないかと期待されています。月に1回の通院が必要ですが、当クリニックではオンライン診療も行っていますので、スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎で悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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