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牛嶋 千久 院長の独自取材記事

聚楽うしじまクリニック

(京都市中京区/二条駅)

最終更新日:2021/10/12

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京都市中京区聚楽廻南町、千本通沿いに歩くとグレーの外観が印象的な建物が見えてくる。2014年に開院した耳鼻咽喉科、アレルギー科の「聚楽うしじまクリニック」だ。牛嶋千久(ちひさ)院長は、京都市立病院、京都第一・第二赤十字病院など多くの病院で耳鼻咽喉科において豊富な診療実績を持つ先生。甲状腺腫瘍の診療経験が豊富な牛嶋院長はがん緩和ケアにも力を注ぎ、「健康長寿」をめざすための病気予防にも熱心だ。牛嶋院長に、現在の診療スタイルになった経緯や、診療内容について、じっくりと話を聞いた。

(取材日2021年5月29日)

生家の地で開院、勤務医時代の思いからがん緩和ケアも

院長はこのクリニックがある場所でお生まれになったとか。医師をめざしたきっかけは何だったのでしょう。

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ここがもともと実家でして、商売を営んでいた両親のもと育ちました。小さい頃から自然科学が好きで、いろいろ勉強する中で……いえ、そんなに勉強していたわけではないのですが(笑)、人間って面白いなと思い始めて、人間を総合的に学ぶにはどうすればよいかと考えた時、心理的なアプローチもありますが、自然科学として人間を知るには医学しかないと思ったんです。ですから、医師になりたいというよりは人間への興味、探求心から医学部に入り、その先に医師という仕事があったということです。

京都府立医科大学に進まれました。どのような学生時代でしたか?

プロ野球のファンで、大学にファンクラブをつくって、よく球場まで観戦に行っていました。大学ではヨット部にも所属していた時期もあり、今も「水」が好きで、スキューバダイビングをしています。久米島や奄美大島辺りまで行くこともありますし、あとは高知県の柏島も好きですね。ダイビング好きなこともあって、待合室には屋久島をイメージしたアクアテラリウムを設置しています。少しでも患者さんの癒やしになればうれしいです。

卒業後は耳鼻咽喉科に入局し、手術も多く担当されたとか。

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当時は、今とは違ってまだ女性医師は少なく、ほかの標榜科目も考えていたのですが、耳鼻咽喉科は女性医師にも親切に感じたのがきっかけです。でもそれは入局前の印象で、実際に入局して数週間もすると男女関係なく、朝から深夜まで手術に立ち合うのが普通、という生活になっていました(笑)。耳鼻咽喉科は外科手術がとても多く、手術をする自分の姿はあまり想像していなかったのですが、最初から手術に対して緊張や不安はなかったんです。耳鼻咽喉科の多くの疾患は手術が根治的な治療となるため、患者さんにも喜んでいただけますし、医師としてたいへんやりがいがあり、自分にはとても合っていた領域でしたね。

幅広い耳鼻咽喉科疾患の中で、専門的に診てきた分野はありますか?

耳や鼻など専門に特化して診療する大学病院とは違い、市中病院では耳・鼻・喉とあらゆる部分を診療していきますが、その中でも特に数多く診療したのは甲状腺腫瘍ですが、その他のがんの中には化学療法や手術で治療できず、緩和ケアやホスピスに移られる方もいらっしゃいます。患者さんにとっては、病院や医師から見放されたという気持ちになられるのが、医師としてとても虚しく、いたたまれない気持ちになったことが、その後、抗がん剤などの化学療法による副作用・副反応に対するケアや、痛みの軽減といった緩和医療を学ぶきっかけとなりました。手術後や緩和ケアも含め、もっと患者さんに寄り添える医療を行いたいと思い開設したのが、このクリニックなんです。

甲状腺疾患やアレルギー性疾患の治療にも力を注ぐ

どのような患者さんが来院されていますか?

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患者さんは地域住民もいらっしゃいますが、病院時代の患者さんをはじめ、京都府下からも多く来られています。多くの甲状腺のがんはとても進行が遅く、10年ほどして再発・転移するケースもありますので、開院した今でも、勤務医時代に担当した患者さんをここで引き続き診療しています。また、咽頭がんや喉頭がんの場合、手術による切除や放射線療法により機能障害が残ることがあり、食事が飲み込みづらい、唾液が少なくなるなど日常生活に支障が出るという状態の方は少なくありませんので、病院でリハビリテーションやトレーニングを終えた後のケアにも対応しています。

甲状腺の腫瘍は、どのように発見されることが多いのでしょうか。

甲状腺の疾患はなかなかご自身では気づかれることはありません。腫瘍が小さい間は、触ってもあまり気づかず、自覚症状がありません。健康診断での触診や、たまたま肺のエックス線検査やCT撮影に映り込んだことで紹介されてくるケースがほとんどです。甲状腺腫瘍の診断で最も有用なのは超音波(エコー)検査です。がんの疑いがある場合は同時に細胞の検査も行います。甲状腺がんの中には非常に進行が緩やかなタイプのものもあり、一生転移もせず症状も出ないまま過ごしていけるものもあります。ですから甲状腺腫瘍が見つかったからと言って即手術にはなりません。その見極めをしっかりして、患者さんにとって本当に必要な医療を提供していくのが私の役目だと考えております。

アレルギー性疾患の治療にも力を入れていらっしゃいますね。

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耳鼻咽喉科として中耳炎や副鼻腔炎、喉の痛み、めまいなど一般的な耳・鼻・喉の症状だけでなく、花粉症を含むアレルギー性鼻炎にも対応しています。スギ花粉やダニアレルゲンによる症状には、1日1錠、アレルゲンエキスのタブレットを摂取し、体をアレルゲンに慣らしていく「舌下免疫療法」も行っています。特に小さいお子さんがダニアレルギーである場合、成長するにつれてアレルギー反応を起こす物質が増えていく可能性があるといわれています。大人になってから喘息などを発症すると、重い症状になることもあり、早めに治療を開始することが大切です。

「患者を見捨てない」寄り添い支え慈しみ合う医療を

患者さんと接する際、心がけていることはありますか?

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医師だけでなく、当クリニックのスタッフ全員で、患者さん一人ひとりに寄り添い、支え、慈しむことを理念としています。単に病気を治療するだけではなく、何が苦しくて、どのようにつらいのかを考えて診療しています。例えば耳が痛いという主訴があった場合、耳の中を検査してもどこも悪いところが見つからないと、通常診療はそこまでになります。しかし、どのように痛いのかじっくり聞くことで、実は顎関節症で、顎の痛みが耳まで届いているケースもあります。たとえ私に治療ができない疾患でも、その症状の原因を診断や想定することはできます。あらゆる可能性を念頭に置き、「患者さんを見捨てない、見放さない」ことを大事にしています。

病気の予防にも力を入れていると伺いました。

医師になってからずっと、病気にならないことの大切さを痛感してきました。日本人は寿命そのものは長いですが、健康体でいる期間はあまり長くないのが現状です。しかし今の時代、病気にならないことは経済的負担を増やさない意味でもとても大切なことだと考えます。「抗加齢」については研究が進んでいて、エビデンスレベルの高い研究・論文も多く発表されています。抗加齢というと美容面の印象が強いかもしれませんが、運動機能・内臓機能・脳機能など全人的なことに関わります。当院では「健康長寿」をめざすため、いろいろなアドバイスも行っています。

今後、どのように診療を続けていきたいですか?

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耳鼻咽喉科というと、痛いことをされる、先生が怖いイメージを持っている方も多いのですが、診察時は痛みや不快感などが出ないように細心の注意を払って行っていますし、医師もスタッフも「優しく丁寧な医療」を心がけ、親身に接することを大切にしています。副鼻腔炎、中耳炎など、耳鼻咽喉科の疾患には加療によって非常に症状が和らぐものが多いのが特徴です。ですので、なかなか改善しないと悩まれている方、諦めてしまっている方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。また、どこが悪いのかわからないけど不調を抱えている方も、さまざまな症状を診療していますので、気になることがあれば気軽にお話ししに来てくださるとうれしいです。

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