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張野 正誉 院長の独自取材記事

はりの眼科

(大阪市東淀川区/淡路駅)

最終更新日:2019/08/28

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阪急京都線淡路駅東口からすぐの駅前にある「はりの眼科」。院長を務める張野正誉先生は過去に淀川キリスト教病院で眼科部長や副院長の重責を担い、また現在は網膜の病気を研究する日本眼循環学会の理事を務めるなど、医学の発展に向けた幅広い活動を行ってきた重鎮。豊かな臨床経験をもとに、白内障や網膜静脈閉塞症などのほか、先端治療も積極的に取り入れて治療にあたっている。また、以前より大学の臨床教授として後進の指導にも尽力してきた。患者への説明は穏やかでとてもわかりやすい。地域医療における眼科医院の役割など、張野院長の幅広い考えを聞いた。
(取材日2017年12月27日)

後進の指導と地域医療に懸ける恩返しの想い

淀川キリスト教病院に勤める傍ら、臨床教授として学生や研修医を教えておられたと伺いました。

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はい。1993年より2014年までの21年間、淀川キリスト教病院に勤めていましたが、その頃から母校である大阪大学の臨床教授や大阪医科大学の臨床教育教授を務め、それは開業した今でも継続しています。後進の指導に携わってきたのは、自分自身もお世話になった医療教育に恩返しをしたいという気持ちもありましたし、また大学と関わることで最新の研究と常に接点を持っていられるという点からですね。また一方、専門である網膜の疾患を研究する「日本眼循環学会」での活動にも力を入れてきました。

重点を置いて取り組んでいる治療は何ですか?

糖尿病網膜症や加齢黄斑変性など網膜の病気で視力が低下した場合、病状によっては視力を改善または維持するために、抗VEGF剤という薬を目の中に直接注射する治療を行っています。しかし、網膜の病気や緑内障のような重大な病気だけではなく、「目やにが出て困っています」とか「目がかすんで見えにくい」といった幅広い愁訴を解決するのも私たちの重要な役割だと考えています。また、特に高齢の方に対しては、白内障の日帰り手術が可能というのも安心していただける情報ではないでしょうか。

この地域で開業された経緯があるそうですね。

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当院を開院する前に勤務していた淀川キリスト教病院では、大きな病院ならではの設備を最大限に活用した医療を実践し、患者さんも広い範囲から来られていました。しかし、年齢を重ねるうちに近隣地域の方々とふれあいながら、信頼される仕事がしたいと思うようになったんです。淀川キリスト教病院は今は柴島浄水場の近くに移転していますが、昔は淡路にあったんですよ。それで、愛着のある淡路駅前にクリニックを開院することにしたんです。

駅前の医療クリニックビルに入っておられる利点は?

阪急淡路駅から1分というわかりやすい立地もさることながら、同じ建物内に糖尿病専門の内科クリニックが入っていて、相互連携を取りやすいのが大きな利点と言えますね。糖尿病の合併症は目に出ることが怖く、失明につながることもあります。糖尿病は高血糖状態によって血管がもろくなる病気で、目の網膜の細い血管が破れ、出血が網膜に広がる糖尿病網膜症という合併症が懸念されます。そのため、糖尿病と診断された時から定期的に眼科の検査を行うことが大切なんです。しかし、ここがこの病気の恐ろしいところなんですが、初めは自覚症状がないので途中から眼科の検診を止めてしまい、視力が悪くなって来られた時には手遅れだったということもあります。その点、同じビルの中だと同じ日に予約を取れば検診を忘れることもなく、安心だと思いますよ。

眼科のスペシャリストだから提供できる安心

先生はどういった研究をされてこられたのですか?

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大阪大学の医学部を卒業し数年間臨床経験を積んだ後、アメリカのペンシルベニア大学シャイエ眼研究所に研究員として留学しました。その時に主に研究していた分野が網膜循環。帰国後は、網膜循環が変化する疾患の加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、さらに網膜静脈閉塞症をテーマに研究していました。網膜には細い血管が網の目のように通っています。その中の静脈に血栓ができて、出血したり網膜がむくんだりするのが網膜静脈閉塞症。網膜に出血が起こり、視野が狭く見えにくくなるんですね。こういった症例を専門的に研究したことで、目に注射をする先進の治療の方法や回数など、その患者さんにとってベストな治療を選択することができます。

セカンドオピニオンを求められることも多いのでは? どういったアドバイスをされたのでしょうか?

そういえば、加齢黄斑変性についてのセカンドオピニオンを希望されて患者さんが来院されたことがありました。加齢黄斑変性には大きく分けて滲出型と萎縮型の2つのタイプがあります。その患者さんは滲出型で、他の医療機関で新生血管を抑えるため、前述の抗VEGF療法を受けていらっしゃいました。この治療法でいったん改善は見られたものの再発を繰り返しているので、今のまま治療を続けていってもいいのだろうかというご相談でした。目に注射するという治療ですから怖いという気持ちもあり、新しい治療ゆえの費用の負担と、患者さんも不安が大きかったようです。そこで当院のOCT(光干渉断層計)で画像診断をしてみると、病気は安定している状態だと判断できました。今後は定期的に経過を見ていきましょうと画像を見ながら説明し、患者さんにも安心していただきました。

白内障の日帰り手術にも力を入れておられるとか。

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はい、白内障は高齢の方の視力が悪くなる原因として最も多い症状です。点眼(目薬)による局所麻酔を使いますから、術中の痛みはほとんどありません。先進の白内障手術装置を使用し、手術時間は10分程度、傷口は通常2mmほどで済みますので、術後20~30分くらい休んでいただくだけで帰宅できますよ。手術を行う時期は人それぞれです。運転免許が取れなくなった人、テレビがぼやけて見える人、新聞が読みにくくなった人などです。その人に適切な時期を相談しながら、慎重に判断します。当院では、ご家族にも「安心を提供する」ことを大切にしていますので、手術室には手術中の様子を見ることができる見学者用の窓を設けるなど、付き添いの方にも安心していただけるように配慮しています。

先進の治療を積極的に取り入れた地域医療をめざす

先進の治療も行っておられるようですね。

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細かい糸や蚊のような濁りが目の前に動いて見える飛蚊症という症状があります。自分の眼の中の硝子体内にある濁りが、自分で見えてしまう現象です。軽い飛蚊症なら徐々に症状に慣れていく場合もありますが、硝子体内の濁りが多く、どうしても鬱陶しく感じられる場合もあります。治療を希望される時は、保険がきかないので自費になりますが、新しい治療法としてレーザービトレオライシス治療を行います。レーザー光を眼球内の濁りに対して照射し、それを細かい破片に分解することによって目立たなくして、飛蚊症の症状を和らげていくというものです。このビトレオライシス治療は、すべての飛蚊症の人が適用となるわけではありませんが、対象例においては非常に効果が期待できると同時に、合併症発生率も低いと報告されている治療法です。患者さんにも満足していただけているのではないかと感じています。

ところで、プライベートではどんな趣味をお持ちですか?

安心感のある診療をめざしているのに、私が健康を損なっていては駄目なので、数年前からランニングを続けています。大阪マラソンを完走するぐらいに走り込んでいますよ。年々、タイムがよくなっているのも励みになっていますね(笑)。それと音楽です。アメリカ留学時代はペンシルベニア大学のあったフィラデルフィアからニューヨークへ、クラシックやジャズをよく聴きにいったものです。また、私はバイオリンを、妻はピアノを演奏するんですが、患者さんを招いて妻と一緒に演奏会を開いたこともあります。音楽を楽しむことは気持ちの切り替えに役立っていますね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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当院では「目の病を持つ方に、自分の家族のように全力で診断と治療を行い、安心を提供する」という診療理念を掲げています。常に「自分の家族だったらどの検査や治療を選ぶか」また「最新医療が必要な時にどの医療機関に紹介するか」といった場面でもその判断基準に重点を置き、最善の治療を提供できるように心がけています。クリニックに来てくださったすべての方に安心感を持ってもらえる診療を、そして目にまつわる不自由を少しでも軽くするお手伝いに、これからも全力を注ぎたいと思っています。

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