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須藤 将章 理事長の独自取材記事

すどうストレスケアクリニック

(小牧市/小牧駅)

最終更新日:2021/10/12

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小牧駅から徒歩3分ほどにある「すどうストレスケアクリニック」。2014年に須藤将章理事長が開業。院内はモダンで清潔感にあふれており、居心地の良い空間が広がる。「患者さんが気軽に相談できる、精神科らしくないクリニックでありたいです」と須藤理事長。クリニックの内装や診療時の雰囲気に至るまで、受診しやすい親しみのもてるクリニックであろうとする姿勢や工夫が随所に見られる。須藤理事長の深く温かい患者への想いがあってこその配慮だ。発達障害や、働く人のうつ病の治療に注力し、小牧市はもちろんのこと、広く県外からも通う患者の心の痛みに寄り添い、支えている。穏やかな笑顔が印象的な須藤理事長に、診療方針、注力する治療、今後の抱負など、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2020年9月15日)

気軽に相談できる精神科らしくないクリニックをめざす

来院される患者さんはどういった訴えが多いですか?

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一般的に精神科・心療内科というと精神疾患のイメージを持つと思いますが、例えば学校に行けない小学生から、仕事に行けない方、彼女と別れたとか、寝れない、人との関わりが得意でなく生きづらさを感じている方も来られます。もちろん統合失調症の方、パニック障害、発達障害の方も来られます。高齢の方ですと認知症の症状が出ているですとか、最近元気がない、体が痛いといったことで病院にかかったけれど異常がないと言われた方などですね。地域は小牧市以外にも、中には豊田市ですとか、県外から来られる方もいます。精神科・心療内科は相性もありますので、患者さん自身がインターネットで探されて、遠方から来られる方も多くいらっしゃいますね。

診療ではどういったことを心がけているのでしょうか。

患者さんの話をしっかりと聞くこと。これは一番心がけています。そして、怒らないということ。医師はただでさえ怖く緊張する存在なのに、強い態度で怒ると正直に話してくれなくなってしまうんですね。例えば薬を飲んでいないと怒られるから飲んでいると言う、といったようにです。飲んでいない理由が必ずありますから、「飲み忘れました」と率直に話せる関係を大切にしています。そうすると、ちょっと元気がないとか、今日はよそよそしいといった患者さんの変化もわかるようになるんです。よく精神科っぽくないと言われますが、むしろそうでありたいのです。精神科に行くのはすごく勇気がいることですから、それこそ彼女と別れたとか、夫婦喧嘩でも気軽に来れるように、院内も音楽をかけたり照明に気をつけたりして工夫しています。

サロンを併設されていますが、きっかけは?

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女性がクリニックに入りやすいようにするためですね。美容に関する診療があれば、そこに通っていると言えますから。精神科は女性にとって入りづらい場所で、周りを見てさっと入るようなことだけは避けたいですし、精神科の偏見を減らしたいという想いがあります。あとは、精神的な面が良くなってきたときに、お肌が気になるといったご相談が出ることがあって、その話をする時の患者さんはいい表情をされているんです。良くなった先の楽しみや、次の目標につながるといったこともありますね。

心の痛みを乗り越えた先の生きやすさを、全力で支える

性同一性障害の診断・治療もされていると伺いました。

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はい。精神科で診断をしているクリニックは全国的にも少なく、九州や四国、大阪といった遠方から、月に一度飛行機で来る方もいます。カウンセリングをして、ガイドラインに沿った聞き取りをして診断につなげていきます。ご本人にとって一生に関わることなので、対応できる医療機関がもっと増えてくると良いなと思います。行うに至ったきっかけは、以前勤めていた病院で診療していた時に困っている方が思った以上に多く、必要性を強く感じたんですね。生まれ持っての戸籍上の性別とは違うもう一つの性別を持って生まれて、小さい時から違和感を持っていた方が性同一性障害を知って、手術やホルモン療法をしたいということで、診断を求めて来られる方は後を絶たないですね。

力を入れている治療はありますか?

発達障害と、働く方のうつ病です。まず働く方のうつ病では、休職される場合はリワークプログラムを活用いただいて、会社とも連携を取り、良い形での復職をめざします。同時にご家族とも連携をとって、言わば巻き込む。ご家族にも参加してもらって、治療を進めていきます。休職となるとご本人が一日中家にいるわけですから、例えば旦那さんが休職されて家で横になっていると、奥さんとしては収入面も含め心配になるでしょうし、イライラもしてくると思います。ですので、時には奥さんに来てもらって、理解や納得を得られるようお話をしていきます。良い方向に向かっていくためには、ご家族の協力が欠かせないのです。心理士による家族教室も取り入れていますが、まずは私からしっかりとお話ししています。

発達障害についてはどのように診療されているのでしょうか。

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まずは困っていることをしっかりと聞きます。可能性がある場合は心理士による心理検査を行って、次に受診されるときに結果をお話しします。ただ、数字上では異常がなくても考慮すべき困っている状況があれば、診断がつく場合もあります。治療ではADHDは薬がありますが、それ以外は薬はないんですね。ですので、カウンセリングをしたり、お勤めの方でしたら会社に診断書を書いて配慮をお願いしたりしてサポートします。治療とは別に、寝れない、気持ちが落ち込むといった場合は必要に応じてお薬を出すこともあります。めざすところは患者さん自身の生きやすさ。薬を上手に使って状況をコントロールしていくほうが、結果的に早く薬も減っていくんですね。その管理をするのが医師の仕事だと思っています。私の出す薬の量は少ないと思いますが、薬を調整しながら生きやすさをゴールに。そこを大切にしています。

患者が正直に話せる雰囲気をクリニック全体でつくる

スタッフさんに心がけてもらっていることはありますか?

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やはり先ほどお話ししたことと同じように、患者さんには決して高圧的な態度を取らないということ。そして、患者さんに患者さんだと意識させない、病気を抱えた方だということを意識させないように接するということです。礼儀は固く守りながらも、「患者さま」とは呼ばず「患者さん」ですとか、「○○さん」といった形で、親しみを持って接するようにと話しています。スタッフとは朝礼で顔を合わせますし、面談の機会も設けています。それ以外にも、雑談をしたり、調子が悪そうなスタッフがいたら話を聞いたりして、普段からコミュニケーションを取り、話しやすい関係性を築くようにしています。スタッフからもよく話してくれますし、歳が私より上のスタッフもいますので、逆に教わることも多いんですよ。

なぜ精神科の医師になろうと思ったのですか?

初めは救急科外来を診ていたり、胃カメラや大腸カメラをしていたりと、精神科とは遠いところにいました。ですが、救急科外来にいた時に過呼吸発作で運ばれてくる方が思った以上に多く、検査しても異常がないので結局帰っていただくことしかできないのです。比較的女性に多く1週間後にまた来られることもあって、検査上異常がないから大丈夫ということではいけないなと。救急で命を救うことはもちろん大事だけれど、助ける必要がある方もいると強く感じて精神科の医師になったのが、一番大きなきっかけですね。

最後に、今後の目標と読者へのメッセージをお願いします。

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重傷な患者さんにも対応できるように、いずれは入院も可能な病院を備えたいです。すべての経過に携わることが、患者さんを良い方向に導いていくために一番大切だと考えるからです。今はまだ難しいですが、そこに向かってクリニック全体で頑張っているところです。心の痛みやストレスは、身体的な病気にもつながります。自分だけではなくご家族や生活をともにする人が「なんだか元気がないな」と感じたら、どんな些細なことでも構いません。まず一つの窓口として相談にいらしてください。ご家族からのご相談も大丈夫です。話を聞いてもらうだけでも一人じゃないと感じられるのではないかと思います。一度受診してみて何もないとわかるだけでも安心できると思いますし、治療が必要な場合は全力でご相談に乗ります。入りやすいクリニックを心がけていますので、気軽にお越しください。

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