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関山 英一 院長の独自取材記事

さくら眼科クリニック

(宝塚市/宝塚駅)

最終更新日:2020/03/31

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JR宝塚駅・阪急宝塚駅から徒歩約5分、宝塚独特の街並みに溶け込む建物の3階にある、「さくら眼科クリニック」。大学院や留学先、大学病院などでさまざまな眼科疾患の研究・治療に携わってきた関山英一院長をはじめ、それぞれ専門分野を持つ4人の医師が専門性にこだわった医療を提供するクリニックだ。院内は手術室やリカバリー室まで用意され、広々としている。一人ひとりとじっくり対話することを大切にしているが、患者が増えた今では昔のようには時間を取れなくなったのが目下の悩みだという。そんな関山院長の、患者や周囲への「感謝の気持ち」と「愛情」が強く伝わってくる取材となった。
(取材日2019年5月9日)

2人の恩師との出会いが医師としての生き方に影響

留学や大学病院時代の話、開業された理由をお聞かせいただけますか?

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留学したのは、いろいろな研究がアメリカでは進めやすかったり、認可が下りやすかったりと、自由度が高かったからです。先生方も気軽に共同研究をしてくださるなど、研究の幅を広げやすく深めやすい環境で非常に貴重な経験をさせてもらいました。また、大学病院や市中病院では、多様な疾患を診させていただき、幅広く臨床を勉強させていただけました。ただ、病院だと導入したい機械や器具があっても、予算内でという事情もあります。他の科との兼ね合いもあり、眼科ばかりいろいろ導入するわけにはいかない。そういった面で自由度が低かったこともあり、それを高める目的もあって開業を決意しました。

なぜ眼科を選ばれたのですか?

京都府立医科大学時代、当時は各科が、食事会や飲み会などを開いてくれて学生がその科の雰囲気を知る、そういう場があったんです。僕は、当初眼科は考えていなかったのですが、同級生が眼科を志望していて、誘われて行ったところ、たまたま隣に座られたのが眼科の前教授の木下茂先生。そのスケールの大きさに惹かれて眼科へ進みました。実際にご指導を受けるようになって、先生の素晴らしさをより感じましたね。先生は研究、臨床、教育全てに熱心で、教授として必要と考えられる要素である、カリスマ性、人格、展望、人脈などをすべて兼ね備えていらっしゃると思いました。あんな方はなかなかいないと思います。

人との出会いを大事にされているのですね。

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僕、人に恵まれていると思うんです。もう1人の恩師に中尾先生という方がおられます。中尾先生も本当に素晴らしい方で、僕がモットーに掲げている“for the patient”、すなわち患者さんのために、ということをまさに実践されている方だと思います。疾患に対する洞察力が頭抜けていて、しかも患者さんに寄り添うような診療スタイルで。医師の鏡のような先生です。まったくの偶然ですが、うちのクリニックの開院日と中尾先生の誕生日が同じなんです。

ベトナム医療支援で医師としての幸せを再確認

患者さんを外まで介助されたりと、スタッフさんも一生懸命ですね。

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患者さんからの、スタッフの評判がすごく良いんです。仕事をしている時間は人生でも多くを占めるので、スタッフみんなが明るく楽しく働けるようにと意識はしています。毎朝、朝礼をして、仕事、人生へのモチベーションを高めたり、医療に関する知識を共有したり。うちには常勤スタッフが9名おります。この規模で、この常勤スタッフの数はかなり多い方だと思いますが、スタッフの人生の一旦を僕が担わせてもらっていると考えておりますので、その責任を果たす意味でも、スタッフにはできる限りのことをしたいと思っています。

ベトナム医療支援に従事された経験もおありなのですね。

もともと大学の先輩がベトナムでの医療支援活動に従事されていて、僕もお手伝いをしたいなと思い、開業してからは毎年同行させていただくようになりました。スタッフも毎年2~3名同行します。日本では医療機器が素晴らしいので、何となくできてしまうようなことでも、ベトナムでは機器がそれほど充実していないこともあって、手間取る場面があったりします。そんな時は手術の基本に立ち返り、自分の手技を見直すことができますね。また、開業すると誰も叱ってくれなくなることもあり(笑)、知らず知らずの間に独りよがりになっていたり、傲慢になっていたりする部分もあると思うんです。でも、ベトナムではベテランの先生方が1人2人おられて、アドバイスをくださったり、時にお叱りくださったりと、非常に良い勉強になっています。

ベトナムでの経験によって、先生のお気持ちにも何か影響はありましたか?

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自分の手術手技を見直せたり、先輩医師からご指導いただいたり、謙虚さを取り戻せるのに加えて、感動・感謝を得られたりするということでしょうか。日本の患者さんも喜んでくださるのですが、ベトナムの患者さんは、無償だから一層なのかもしれません。今年3月のことですが、最後の手術を執刀させていただいたのですが、その手術が終わるなり、患者さんがベッドから起き上がられて「先生、先生」と僕を探されるんです。それで僕を見つけたら、「ありがとう、ありがとう」って握手を求められたんです。それはもう感動ですよね。その瞬間に2~3日の疲れが吹き飛びました。医師冥利に尽きるというか、むしろこちらが、感謝・感動させてもらっています。

医療の枠を超えて人として社会の役に立つことをめざす

診療に際して心がけておられることはありますか?

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「来た時よりも心身ともに元気になって帰っていただく」が目標です。そのためには、自分たちが目の前の患者さんに何ができるか、画一的な検査や対応ではなく、僕も含めて、スタッフ一人ひとりが常に考えることを大切にしています。それと笑顔ですね。笑顔は世界共通ですし、年齢問わず心を癒やせる、最も大切なものだと考えています。診療としては理念にも挙げていますが、「最適最善な治療で」というので、やりすぎても足りなくてもいけない。自分の手に負えない部分は専門の先生に任せなくてはいけない。そういったいろいろなものの見極めを大切にしています。

患者さんとのコミュニケーションも大切にされているそうですね。

開業してしばらくは患者さんも少なく、かなりたくさん会話できたんです。スタンスとしては、患者さんの「身の上話も楽しく聞く」でした。目に詳しい親戚のおじさんくらいの感覚でいろいろ相談してもらって、そこから体のことなどを聞いていく。それが最近は多くの方に来ていただくようになり、十分時間を取れなくなってきたのです。とてもありがたいことなのですが、僕自身患者さんとお話ししたい気持ちが強いので、お話をじっくりする時間がないことはストレスになっています。話さないとどんな人かわからないし、バックグランドも見えてこない。患者さんによっては、ちょっとしたことでも治療してほしい方がおられれば、多少ならそのままで良いという方もいる。そういう微妙なところは話さないとわからない。それが目下の悩みです。

医療とは関係ありませんが、中学校に本を送る活動もされているとか。

眼科医師やクリニックといった枠を超えて、社会貢献の形となるものをずっと模索しているのですが、具体的にはなかなか思いつきません。今行っている活動は、子どもが好きで子どもたちには明るく元気に育ってほしいという思いから、宝塚市の公立中学校に毎年本を送ることです。僕も本が好きなんです。読むタイミングもあるとは思いますが、本を読んで考え方が変わったり、人生の何かのきっかけになったりもする。本はそのくらい大切なものだと思っているので、図書室の司書さんが希望される本に加えて自分が中学生に読んでもらいたいと思う本を送っています。あと最近ちょっと考えたのは保育園の設立に関わるなどですが、それはまだ具体的には考えがまとまっていないので、まとまったらホームページの「院外活動」に書きますね(笑)。

今後の展望を教えてください。

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ご質問の趣旨とずれるかもしれませんが、スタッフたちがもっと充実した生活を送ることができるよう、余裕がほしいなと思っているんです。もっとスタッフを増やしていければ、みんなの自由度も上がると思います。「仕事にはできないけど趣味としてやりたい」ことや「生きている間にこんなことしてみたい」ということがあるのなら、定期的に休みを取ってでも積極的に楽しんでもらいたい。そんなふうに思っています。クリニックとしての展望としては、新しいことは随時アップデートしながらも、基本的には今後も今の形を維持していく、そんなところでしょうか。

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