地域と連携し口の健康を守っていく
障害者歯科・有病者歯科
かわい歯科
(門真市/門真市駅)
最終更新日:2021/11/02


- 保険診療
「歯科医院はいつでも駆け込める安全地帯で在りたい」。そんな思いを持ち、日々診療にあたる河合利彦先生が院長を務める「かわい歯科」。障害者歯科・有病者歯科の分野に強みを持つ河合院長が、地域の医療機関や介護関連施設などと連携を取りながら、障害や持病があり、歯科医院への通院が困難な患者に幅広く対応している。障害者歯科や有病者歯科の対象とその診療内容、患者に接する際に大切にしていることや受診方法などを河合院長に聞いた。
(取材日2021年8月24日)
目次
地域の医療機関・介護施設などと連携し、障害や病気のある患者に対応
- Q「障害者歯科」の診療について教えてください。
-
A
▲専門的な知識も生かして診てくれる
対象とする患者さんは、身体的であれ精神的であれ「誰かの支えがなければ生活ができない方」。車いすの方、在宅酸素療法をされている方、精神疾患の方などさまざまですが、当院の対象患者さんの多くは地域の医療・介護関連施設からのご紹介で、うち半数の方は訪問診療で対応させていただいております。例えば発達障害や認知症など、心の問題で診療台に座れない患者さんであれば、実際に器具を見せて手に当てる、できたら賞賛するなど「行動変容法」と呼ばれる心理的アプローチの複数の方法を活用し、治療へとつなげていきます。専門的な知識・経験を数多く積んできましたので、当院では課題のある方の歯科治療も完遂をめざし取り組んでいきます。
- Q「有病者歯科」はいかがでしょうか。
-
A
▲関係性を大事に治療を行っている
心不全、糖尿病、がんの手術前後など全身の状態が悪い方は、通常の歯科治療がお体の負担になる可能性があります。そうしたリスクが高く、医学的な配慮が必要な患者さんに対する歯科治療です。例えば循環器疾患を抱える方は心電図や血圧計などの機器をつないでの治療が必要。容体により治療時の対応を変えるんです。また、嚥下障害や構音障害など口の機能障害に対応します。全身の状態を把握するには、患者さんの主治医や介護者との情報共有がとても大切で、その積み重ねが関係各所との信頼関係を築き、職種間連携を充実させ、より良い医療を提供するための循環をつくります。多職種との情報共有は障害者・有病者歯科の真骨頂とも言えるでしょう。
- Q診療の際に大切にしていることはどのようなことですか。
-
A
▲患者のことも考えた上で治療を進める
先ほども申し上げたとおり、ご家族、医療機関や介護施設との信頼関係ですね。障害者歯科・有病者歯科は、そもそも口腔ケアや歯科治療を行うことの負担が、通常に比べて格段に高いでしょう。ですから例えば「1日3回必ず歯を磨く」ということは理想ではあるものの、それを無理強いすることは決してありません。しかしご家族の方が「河合先生がこうしたほうがいいと言うならやるよ」と言ってくださるような関係性を築けるよう努めています。それでもやはりできないという場合には、訪問診療の回数を増やすことも考えますし、デイサービスやヘルパーさんと連携を図って日常のケアができるように模索していきます。
- Qどんな診療が受けられますか。
-
A
▲さまざまな治療に対応する
訪問診療の場合でも、虫歯を削って詰める、入れ歯を作製する、歯周病治療をする……などほとんど問題なくできます。例えば神経まで悪くなった要治療の歯が何本もある、年齢が若いので早めに治しておきたいなどの場合は、当院にお越しいただいての治療をご提案することもありますね。体を動かしてしまってできないというケースもありますが、緊急性が高いと考えられる場合は、門真市保健福祉センターにお願いし、一気に治療してもらうなど臨機応変に対応させていただきます。そして治療ももちろん大切ですが、実際には日常の口腔ケアができていない方がほとんどですので、ケアする環境づくりにも力を入れています。
- Q受診方法、費用について教えてください。
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A
▲訪問診療に力を入れている同院
お電話や受付でのお問い合せにも、医療・介護関連施設などからのご紹介にも対応しています。先ほども申し上げたとおり、地域医療において信頼関係をきちんと構築してきましたので、地域のケアマネジャーさんにご相談いただければ当院をご紹介いただくことも多いと思います。初診の際は普段お飲みのお薬の確認のほか、付き添いのご家族にお話をお聞きしますが、わからないことがあればすべて当院から医療機関などに問い合わせますのでご安心ください。費用については保険診療となり、自己負担割合は保険証どおりです。