全国のドクター9,284人の想いを取材
クリニック・病院 158,654件の情報を掲載(2024年4月18日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 葛飾区
  4. 新小岩駅
  5. 医療法人社団 靭生会 内科メディカルプラザ
  6. 馬島 浩美 院長

馬島 浩美 院長の独自取材記事

内科メディカルプラザ

(葛飾区/新小岩駅)

最終更新日:2023/06/29

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ main

新小岩駅北口からすぐの「内科メディカルプラザ」は、地域の基幹病院「江戸川病院」のサテライトクリニックとして2013年4月の開院から10周年を迎えた内科クリニック。2021年8月に小岩駅近くからさらに駅に近い現在の場所に移転し、「江戸川病院の駅前ATM」としての機能を果たしている。「顔を合わせてお話しすることで初めてわかることも。困り事があれば気軽に立ち寄って相談でき、重篤な病気を逃さず早期に捉える診療をめざしています」と話すのは、親しみある笑顔が印象的な馬島浩美(ましま・ひろみ)院長。新型感染症流行下での移転直後から、自治体の要請に応えてワクチン接種で多忙な日々を送ったという馬島院長に、クリニックでの診療と思いについて聞いた。

(取材日2023年3月31日)

患者の近くで寄り添い続けて10周年、昨夏には移転も

開業して10周年を迎えられたそうですね。

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ1

10年続けていると、長く通っていただいている患者さんとはすっかりなじみとなり、深いご縁を感じます。患者さんからひ孫が生まれたと聞けば一緒に喜んだりして、まるで家族のようなお付き合いです。中には大きな病気で亡くなった方もいらっしゃいますが、残されたご家族と「すてきな方でしたね」と語り合うことも。月に1度でも定期的に顔を合わせてお話しできることで、単なる患者と医師以上の絆を感じられるのは、地域に密着し患者さんにより近く接することができる、クリニックでの診療ならではの良さであると思っています。

昨年夏には移転されたのですね。

小岩駅近くから新小岩駅北口すぐの現在の場所に移しました。両駅は総武線各駅停車でひと駅ですが、小岩駅が江戸川区なのに対し、新小岩駅は葛飾区になるのです。ひと駅とはいえ高齢の方などには通いづらくなったという方もあり、区民検診などでご利用いただいていた方からも継続が難しいといったお声もいただきます。しかし、移転後も通い続けていただく方もいらっしゃり、さらには駅前の便利な場所ということもあって新規の患者さんもご来院いただいています。昨冬は区の要請で新型コロナワクチンの接種を引き受け、たくさんの人たちに接種を行いました。これをきっかけに当院を知っていただけたのも良いことでした。

院内のこだわりを教えてください。

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ2

限られたスペースではありますが、「私の目が届きやすいように診察室をクリニックの中央に配置する」、「診察室の机は患者さんと正面で会話できるように設置する」という2点は、前クリニックからのこだわりです。診察室が真ん中にあれば、点滴中や心電図モニター中の患者さんの経過状態が把握しやすいですし、机を挟んで患者さんと対面する診察室では、患者さんのお話しされる内容はもちろんのこと、その様子、しぐさ、表情などにも疾患との関連がないか、患者さん全体を落ち着いて観察することができます。聴診は、「胸の音を聴く、つまり肺の呼吸音や心音」が主で、その胸腔音聴取は背部に回り込んで行うスタイルにしています。患者さんに動いてもらうより、私が動けば良いのです。

患者さんとスタッフさんについても教えてください。

地域柄年配の方が多いのですが、新小岩駅に近いことから働き盛りの方々も通勤の途中に寄ってくださっています。やはり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群など生活習慣病関連で来られる方が多いです。皆さんさまざまな経験値が高く、食事管理や運動にも積極的で、逆にいろいろ教えてもらっています。そのためか若々しい印象がありますね。また、若い方では花粉症や胃腸炎などでの受診も多いです。看護師、受付スタッフは気持ちの優しい明るいメンバーに恵まれ、患者さんたちに褒めていただくことも。彼女たちの協力のおかげで充実したクリニックに成長しつつあります。

内視鏡検査と超音波検査で病気を早期発見

力を入れていることは何ですか?

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ3

がんや脳の病気など重い病の早期発見です。早期に発見することができれば、治療の可能性も広がりますので、年に1回は検査を受けることをお勧めします。当院では上部消化管内視鏡検査、腹部や心臓、甲状腺、乳腺などの超音波検査を実施しています。そのほかにも、血液検査全般、心電図、胸部エックス線検査、血圧脈波診断装置などを備えています。一般的な血液検査は1~2時間で結果が出せますし、CT、MRIは江戸川病院など関連施設で対応しています。心臓や肝臓の精密検査を行うCT検査は、関連施設の「メディカルプラザ市川駅」に、MRIは「小岩駅北口クリニック」に紹介します。患者さんが検査後に当院に戻られると画像が送られてきていて、そのまま結果が確認できます。総合病院のようなレベルで診断することと、スピーディーだということが、当院の強みですね。

内視鏡検査は「痛い」「苦しい」というイメージがあります。

そういったイメージをお持ちの方も多いので、検査時の苦痛が少なくなるよう努めています。ハード面では、経口内視鏡は太さ8mmの細いタイプを用意。静脈麻酔下で眠ったような状態のまま受けていただく方法や、経鼻内視鏡検査もご希望に応じています。経口内視鏡は、詳細に胃粘膜の形態を観察する狭帯域光観察という画像強調観察機能つきです。経鼻内視鏡は、太さ5.5mmの細いファイバースコープです。口からの内視鏡検査で苦しかった経験を持つ人やバリウムによる胃透視が苦手な方など、検査に不安がある患者さんにお勧めしています。また当院では、心電図モニターを活用し、心拍と呼吸の状態を確認しながら検査を行っていて、高齢の方や透析患者さんにも安心して受けていただける体制を整えています。

先生のめざすクリニック像や診療スタイルについて教えてください。

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ4

「江戸川病院の駅前ATM」的な役割を果たし、地域の人々が困った時に気軽に駆け込めるクリニックになることが目標です。私個人としては、地域のかかりつけとして、「何でも診る」をモットーに、患者さんと正面から向き合っていける医師になりたいです。毎日さまざまな症状を抱え、困惑した患者さんがおいでになります。心身のつらさをこらえ、時間と体力を使ってわざわざ来てくださるのですから、短時間で適切な診断を下し、治療を行えるように努力します。何よりも重篤な病気の見落としがないことが重要だと考えていますので、細心の注意を払って毎日診療しています。

一日一日を大切に、医師としての学びは今もなお

先生が医師を志されたきっかけは何だったのでしょう。

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ5

両親が医師だったこと、家族を病気で亡くしたことでしょうか。特に小学生の時に家族を病気で亡くした時は、両親ともに「医師なのに助けられなかった」と嘆き責める姿が、心の奥に引っかかっていたのだと思います。40年以上前のことで、当時の医学では仕方がなかったのですが……。その父母も私が医師になるまでに亡くなり、にぎやかだった家族は長兄と私の2人だけになっていました。医師になってから今日まで休まず働き、それなりに研鑽を積みました。毎日同じということがない仕事なので勉強になり、常に勉強不足な気持ちにさせられます。時間が足りなくて、もう一人私が欲しいと思うことも。地道な努力が求められますが、好きな仕事だからこそ苦にすることなく続けられていると思います。

休日の気分転換に楽しんでいらっしゃることはありますか?

医師になってからは旅行も花見も宴会も興味なし。「明日の仕事のために今夜もよく寝る!」という日々です。そんな中、毎朝6時に起きて犬の散歩をし、ラジオ体操をすることは日課としています。また、空き時間には読書をして過ごすことが多いですね。歴史の本を読むことが大好きで、現在は中国の歴史にはまっています。4人の作家が書いた作品をそれぞれ読み比べるほどです。

読者にメッセージをお願いします。

馬島浩美院長 内科メディカルプラザ6

よく患者さんには「一日一日を生き生きと大切に」とお話ししています。元気にこうしてお仕事ができるのは、この患者さんたちとの日々があるからで、「おかげさまで」とよく思います。だからいつも患者さんの後ろ姿には、自然と「お大事に」と呟かずにはおれません。リフィル処方やオンライン診療など、必ずしも対面を必要としない医療が提案されていますが、私自身は直接「会う」ことが大切だと思っています。「胸が痛い」という症状でも、疑われる病気は20種以上ありますし、ご本人が風邪や花粉症だと思い込んでいる症状の裏に大きな病気が隠れていることもあります。丁寧な診察と充実した検査体制でご対応しますので、どんなに小さな気がかりでもまずはお気軽にご相談いただければと思います。

Access