畠中 龍生 院長の独自取材記事
アクア畠中歯科
(尼崎市/出屋敷駅)
最終更新日:2024/10/28
阪神本線の出屋敷駅から徒歩5分、尼崎センタープール前駅からも同じく5分でアクセスできる「アクア畠中歯科」は、院長の畠中龍生(はたけなか・たつお)先生を中心に、「気軽に行ける街の歯医者さん」をめざす歯科医院だ。自身も歯科医院が苦手だったと話す畠中院長によってつくられた同院は、「治療ゾーン」と「予防ゾーン」に分けられており、それぞれに違った雰囲気で患者を迎える。「歯科医院を怖いところではなく、心地良いと感じる場所へ。皆さんが持つ歯科医院のイメージを変えていき、健口(けんこう)と健康をめざしたい」と畠中院長。単なる治療を超え、地域住民の健康を支えるための取り組みにも注力。今回は、同院が大切にしていることや、治療のこだわりと同時に、畠中院長がめざす未来について詳しく話を聞いた。
(取材日2022年11月17日)
医療への想いを断ち切れず歯科に転向
先生は一度、歯科医師とは別の道を進んでいたそうですね。
最初に進学したのは工学部で、遺伝子工学を学んでいました。中学生・高校生の頃にロボット系のアニメにはまって、科学者をめざしたんです。しかし、実際に勉強を始めると違和感があったというか。当時は就職難の時代でもありましたし、科学者という漠然とした目標よりも、手に職をつけるべきなのではないかと考えるようになったんです。そんな時、同じように工学部に進んだ友人が「将来を見つめ直した結果、医学部に入り直す」と進路を変えました。その決意を聞いて、自分の中で何かが大きく変わったような気がしました。もともと従兄弟が医師で、親戚にも歯科医師がいたので、医療には興味があった。自分の人生について改めて考えているうちに、自分の中の医療への想いがどんどん膨らんでいきました。
そこで、歯学部を受験し直したわけですね。
大学3年生の秋には、「自分も医療系の道へチャレンジしたい」という気持ちが抑えられなくなり、1校だけと決めてチャレンジした結果、無事に合格することができました。合格した時は、人生の歯車が噛み合ったような気分でしたね。大学時代にはアメリカのテキサス大学に留学するなど、さまざまな経験をしました。卒業後は自分の出身地でもある四国に帰って仕事をしようと思っていたのですが、ご縁をいただき、守口市の診療所で仕事をすることに。働くうちにたくさんの方々と知り合い、関西を離れがたくなっていったので、尼崎市で開業することに決めました。この街は活気があって幅広い層の方が住んでおられ、自分の経験を大いに生かせる街だと感じています。
「気軽に行ける街の歯医者さん」をポリシーに掲げておられます。
僕自身、歯科医院が大の苦手だったんです。だから、僕のような人も安心して通える歯科医院をつくりたいなと思っています。実際、大学や診療所での経験を通して、歯科医院には「怖い」「叱られそう」というイメージを抱きやすく、受診をためらう方も多いことを実感してきました。そのせいで虫歯や歯周病が悪化し、嫌々通院しなくてはいけなくなる、といった悪循環が起きてしまうこともあるんです。ですから、通いやすい歯科医院をめざそうと思いました。知識を充実させ、技術を高めることはもちろん大切ですが、それはもはや当たり前。それを確かな土台に、気軽に受診できるような間口の広い歯科医院にするのが目標です。
歯科医院でのケアを、楽しみの一つに変えていく
気軽に通ってもらうために、どんな工夫をされていますか?
院内の雰囲気にこだわっています。院内は目的別に「治療ゾーン」と「予防ゾーン」に分け、治療ゾーンは明るさや清潔感を大事にしながらも、歯科医院というよりは「おうち」の感覚でリラックスできる空間にしました。一方、リラックスできる歯科医院づくりの考え方をさらに進めたのが、「予防ゾーン」です。よりゆったりとした雰囲気にするために歯科医院らしくない落ち着いた色調で統一し、照明も控えめにしています。また、スタッフには笑顔で患者さんと接するようにと指導を徹底しています。もっとも、今のスタッフはみんな自然な笑顔で患者さんと接することができる人ばかりで、僕が見習う部分が多いくらいです。もちろん、僕自身も笑顔で接し、ゆっくりと丁寧に話すことを心がけています。
「デンタルフィットネス」という、健口(けんこう)のための取り組みもされていますね。
「デンタルフィットネス」は、健康な人が健口を保つための当院のプログラムです。会費や会員登録などの必要がなく、健康保険が適用されますので、高額な費用の心配もありません。定期検診ではないので、普段の歯磨きができていなくても怒られたり、指導を受けたりすることはありません。美容院でシャンプーがうまくできていなくても怒られることはないですよね? それと同じです。ですから、普段の磨き残しをきれいにするために来てほしい。「デンタルフィットネス」の歯磨きは、トレーニングを積んだ歯科衛生士が、特殊な形状の歯ブラシを使用して行います。私も経験したことがありますよ。肩や腰が痛い時や疲れた時にマッサージを受けるように、ぜひ皆さんに体験してほしいです。
通院というよりも、気軽で楽しそうな雰囲気が魅力的ですね。
僕は皆さんに、生涯できるだけ自分の歯で食事をしてもらいたいです。そのためには、可能な限り歯を削らない、神経を抜かない治療をしていきたいし、治療の必要がない健康な口を維持してもらいたい。そのための通院を習慣にしてもらえたらなと思っています。そうすれば、もし虫歯や歯周病があったとしても簡単な治療で済むので、「嫌だな」と思いながら通院する必要がなくなるんです。先ほども話しましたが、シャンプーが痛いと感じる美容院には、わざわざ行きませんよね。歯科医院でのケアも同じように、気持ち良く、きれいになるためのものという認識ができれば、通う楽しみの一つになるはず。僕はそんな未来をめざしています。
口から始まる健康づくりで、地域医療に貢献したい
実際に来院される患者さんからは、どんな相談が多いのですか?
一般的な歯科治療はもちろんですが、ご高齢の方も多い地域なので、デンチャー(入れ歯)のご相談は結構多いですね。入れ歯については、一般的なものや金属のバネを使用せず見た目も自然なノンクラスプデンチャーなど、さまざまなタイプのものをご用意して、患者さんの症状やご要望に対応します。また、歯が欠損している場合はインプラント治療も選択肢の1つに入ります。治療を計画・提案する際には、患者さんに負担が少ないこと・歯を欠損させないことを第一に考えます。治療には口腔内スキャナーも取り入れていますので、より正確性にこだわった治療を行うことが可能になりました。患者さんにも喜んでいただいていると思います。他にもいびきや歯ぎしり対策、スポーツ用のマウスガードの作製にも対応しています。
幅広い治療に対応されているのですね。
患者さんの層が広いので、どんな領域にもしっかりと対応するのが当院の基本姿勢です。最近では、矯正専門の歯科医師に来てもらい、矯正治療も幅広く受け入れられるようになりました。どんな治療においても、より良いと思える治療を受けていただきたいので、新しい知識を積極的に取り入れています。また、必要な機材を取り入れていくことも重要だと思っています。手あたり次第になんでもというわけではありませんが、患者さんのためになるものは積極的に導入していきたい。また、一番大切なのは患者さんと話し合うこと。ご自身の状況や治療についてしっかり理解していただき、健康的なお口づくりに一緒に取り組んでいきたい。そのために、スタッフ一丸となって患者さんの気持ちに寄り添いたいと考えています。
最後に、今後の展望について聞かせてください。
今、大学などが歯の冷凍保存に取り組んでいて、将来的には欠損した歯を再生することも可能になるかもしれません。僕はもともと遺伝子工学を専攻していたので、このトピックスにはずっと興味があり、研究の進展に注目しています。将来的には遺伝子工学と歯科医療をつなぐようなこともできればいいですね。また、そこまで壮大じゃなくても、医科と歯科が連携することで、地域医療への貢献の幅が大きくなっていくと思っています。歯の健康は全身の健康の始まりです。高齢化していく社会の中で、不安にならず楽しく年を重ねられるように、歯科治療を通して貢献していけたらうれしいです。歯科医院が苦手な人も、そうでない人も、疑問や不安に感じていることについて、できる限り丁寧にお話しします。どうぞお気軽にお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはノンクラスプデンチャー/10万円~(大きさによって異なる)、インプラント治療/1本約30万円(インプラント、手術費用、かぶせ物の歯を含む)、スポーツ用マウスガード作製/1万円~、矯正治療/5万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。