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金 雅子 院長の独自取材記事

あやこレディースクリニック

(大阪市東成区/玉造駅)

最終更新日:2023/06/09

金雅子院長 あやこレディースクリニック main

大阪環状線・玉造駅から歩いて約2分の場所にある「あやこレディースクリニック」。金雅子先生が院長を務める同院には、幅広い世代の患者が訪れる。来院する患者の多くは緊張や不安を抱えていることから、「患者さんが少しでも安心できるように、一人ひとりのお話を聞いて、一番つらい症状は何かを聞き出すようにしているんです」と金院長。漢方薬も積極的に取り入れており、希望する患者には症状に合わせた処方を行っている。取材では、医療を通じて地域貢献することを目標に掲げる金院長に、同院の特徴や強み、訪れる人たちへの思いなどについて幅広く聞いた。

(取材日2023年5月22日)

女性のよりどころとなるようなクリニック

最初に、開業に至るまでのお話をお伺いします。

金雅子院長 あやこレディースクリニック1

私は、女性の心身の不調をメンタルヘルスも含めてしっかり診ていきたいと思っていました。ただ、医師になった当初は開業しようとは考えていなくて。家族に医師がいるわけでもなかったので、勤務医としてキャリアを積んだり、入院患者さんを診たりしていくものだと考えていました。そこで大学卒業後に勤務医として働いて途中で大学院に入り、研究の傍らで臨床もするというコースに進んだのですが、学位を取得して本格的に臨床に戻るとなった時、初めて開業も一つの選択肢として意識しました。そこからは展開が早かったです。この物件がちょうど空いていて、慣れ親しんだ地域に根差し、医療貢献することができたらと開業を決めました。

貴院ならではの特徴はどんなところでしょうか?

当院よりも機械や設備が整っているクリニックはたくさんあると思います。当院はこぢんまりとしたクリニックではありますが、おかげさまで私自身も楽しく働かせてもらっていますし、私と同じ目線で患者さんに対応してくれるスタッフや、一生懸命手伝ってくれる看護師など、スタッフにもとても恵まれているんです。私が感じている、このアットホームで温かな雰囲気が当院の一つの特徴といえるのではないでしょうか。もともと、婦人科に通っていただく敷居を下げるために、病院のような堅苦しさをなくしたクリニックにしたいと考えて開業しました。今後も患者さんが話しやすい雰囲気、不安を少しでも取り除けるような対応を心がけていきます。

どういった患者さんがいらっしゃいますか?

金雅子院長 あやこレディースクリニック2

20代から50代までの女性が多いですね。もちろん、10代や60代以上の方もいらっしゃいますよ。当院の周辺には若いファミリー世帯向けのマンションが多く立っていますので、地域柄もあるかと思います。この辺りにお勤めの方や、多くはありませんが京都や滋賀、奈良、神戸など近県からもいらっしゃいます。患者さんの主訴で多いのは、月経痛、PMS(月経前症候群)、生理不順の3つ。40代後半以降の患者さんからは更年期障害の相談が多く、ホルモン補充療法などで治療を行います。PMSの方は、月経困難症の可能性もありますので、患者さんと相談の上で必要に応じて漢方薬やピルを処方します。

患者に合わせた漢方薬の組み合わせ処方が強み

貴院では漢方薬も積極的に取り入れているそうですね。

金雅子院長 あやこレディースクリニック3

私自身が開業する前から漢方薬に興味があり、専門家から学んだり勉強会に参加したりしていました。開業前に勤務していた医療機関の外来でも、ピルや鎮痛剤、ホルモン補充療法とはまた別のオプションとして、必要に応じて漢方薬を処方していました。例えばPMSや月経痛では、次の生理、もしくは次の次までに症状が少しでも楽になることをめざします。生理不順はもう少しじっくり取り組む必要があって、半年から1年、短くても3ヵ月スパンで症状の推移を見守ります。更年期世代のほてりや発汗、不妊などの方にも漢方を処方していますよ。漢方薬もピル、また、ホルモン補充療法それぞれの特徴がありますから、症状に応じて、説明をした上で患者さんに選択していただいています。

漢方薬の良さはどのあたりにあると感じていますか?

漢方薬の良いところは、患者さんの症状に合わせていくつかの種類のお薬を合わせられるところでしょうか。西洋薬との併用も可能です。PMSの患者さんで、生理痛のほかニキビなどの皮膚トラブル、鼻炎などのアレルギー症状など、複数の症状があれば、それらのためのお薬も合わせることができるので、その方に合わせた処方ができるんです。あとは極端な副作用が少ないというのも大きいですね。薬なのでリスクはもちろんありますが、重篤なトラブルは出にくいと思います。また、10代の子の食欲不振や倦怠感、めまい、なんとなく元気がないから学校に行けないといった主訴にも役立つと感じています。自律神経が関係する症状には適応の幅が広く、診療のバリエーションが広がるといった良さもありますね。

子宮頸がんワクチンの啓発にも力を入れているそうですね。

金雅子院長 あやこレディースクリニック4

子宮頸がん9価ワクチンが2023年4月から公費対象となり、小学6年生から高校1年生までの定期接種、また対象年齢を過ぎてからも1997年度生まれから2005年度生まれのキャッチアップ接種対象者は無料です。接種率は少しずつ上がってきていますが、正直まだまだだと感じています。そのため対象年齢の方がいらしたらワクチン接種の説明をしたり、チラシも配布したりしています。質問も積極的に受けつけていますよ。ワクチンについて本当に知らなくて接種機会がないという方もいますし、知っていてもワクチンが怖いという方もいます。大切なワクチンですから、今後も婦人科医として適切な知識を広めていき、認知度、接種率の向上に貢献したいです。

医療を通じて地域貢献をめざす

診療する上で大事にされていることがあれば教えてください。

金雅子院長 あやこレディースクリニック5

医師として、自分自身のコンディションを整えることはとても大切なことだと考えています。そのため日頃からの体力づくりを意識していますね。それから、患者さんは緊張や不安を持って来院されることが多いので、その不安を増長させるような空気はなるべく出さないようにしています。そして少しでも安心してもらえるよう、患者さんの不安や一番つらい症状を聞き出せるよう努力しています。患者さんと医師との間で問題としている部分にずれが生じないようにすることも大事ですね。「先生と話していたら、何だか元気が出ました」「安心しました」なんてお言葉をもらえたならとてもうれしいです。

貴院の1階には内科があるそうですね。

ええ。以前当院の分院が1階にあったのですが、2023年1月から権利譲渡しましたので、今は別の内科が入っています。当院の患者さんに糖尿病や高血圧、脂質異常といった内科症状があり、すぐに診てもらったほうがいい場合などにご相談させていただいています。もちろん1階の内科から当院に紹介でいらっしゃる方もいます。何かあればいろいろと相談させてもらっていますので、密な連携が取れているのかなと。私の目標は、医療を通じて地域貢献をすることなんです。直接的あるいは間接的に患者さんの健康をサポートさせていただき、地域の人々の健やかな暮らしに寄与することをめざしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

金雅子院長 あやこレディースクリニック6

私は、女性は家庭のキーパーソンだと思っているんです。特に20代から50代くらいまでの女性は、家庭のほかにも学校や職場など、さまざまな場所で重要な役割を果たす存在ですよね。頑張りたいけれど体や心の不調を感じてなかなかうまくいかないというようなことがありましたら、遠慮なく当院へご相談いただけたらと思っています。これからも女性を応援し、地域の皆さんの助けに少しでもなれるようなクリニックをめざしてまいります。

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