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太田 眞夫 院長の独自取材記事

太田医院

(入間市/入間市駅)

最終更新日:2020/02/10

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西武池袋線の入間市駅南口から徒歩8分の地にある「太田医院」。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本循環器学会認定循環器専門医の資格を持つ太田眞夫院長は、2つの専門分野のほか一般内科全般を幅広く診療するベテランの内科医師だ。症状のある場所だけでなく、全身を診て隠れた病気を見逃さないことをモットーにしている。昨年から院内で薬が受け取れるようにしたほか、一部予約制や、すぐに結果がわかる糖尿病の検査機の導入など、患者の待ち時間短縮にも力を入れている。「白衣の下の袖の部分は操作の邪魔」と冬でも半袖のシャツで精力的に診療する太田院長に、同院の特徴や専門分野である糖尿病・循環器内科の治療内容について話を聞いた。
(取材日2020年1月6日)

予備軍の段階から努力したい「あ」の1増4減

2007年の開業ですが、そもそもこの地を選ばれた経緯から伺います。

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もとは父がこの場所で診療していて、父が亡くなった後、患者さんをサポートするために私が週2日間だけ診療を続けていました。その後、2009年7月より正式に医療事業を承継して現在に至っています。それまで勤めていた日本医科大学付属病院の治験推進室室長も、その時点で退職しました。父は呼吸器を専門とする医師でした。現在の国立病院機構東京病院に勤めていましたが、入間の地にあった国立病院の院長に誘われて、こちらに住居を移したので、私も幼少時からこの地で育っています。

専門分野である糖尿病の診療について教えてください。

主要な指標である血糖値やヘモグロビンA1cの値を調べて糖尿病であるかどうかを確認します。予備軍と判断した際は、薬を使用せずに運動や食事指導などで改善を図っています。当院はヘモグロビンA1cを計測する機器を備えていて、約1分半で結果が出るため、その日から治療を開始できます。現在糖尿病の薬はたいへん進歩していて、種類が増えましたので、病態に応じて選んで処方しています。高血圧ではどの患者さんにも処方する降圧薬のおよその順番が決まっていますが、糖尿病は患者さんによって処方する薬が異なります。そこが糖尿病治療の醍醐味でもあり、難しいところでもありますね。

糖尿病では栄養指導も必要ですが、どのようにされていますか?

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毎週土曜の午後、管理栄養士に依頼して食事の注意点や摂取カロリーの計算方法、炭水化物の取り方などを1人1時間くらいかけて指導しています。さらに当院独自の伝え方としては「糖尿病治療の『あ』の1増4減」というのがありまして、まずは「歩く」ことを増やし、食べ物では「甘いもの」「油もの」「あいだ食い(間食)」「アルコール」の4つを減らしてもらいます。歩くことは習慣づければできますが、食べることは本能に結びついており、控えることはなかなか困難です。しかし、それを実行すれば健康にもつながるので、努力してほしいと思います。治療途中でドロップアウトする方もいますが、通院間隔が開いたからといって叱責されることはありませんので(笑)、安心して戻ってきていただければと思います。ただ何も治療をせずに放置してしまうと、糖尿病が進行してしまいます。服薬や食事制限はぜひ継続してほしいです。

大学医局時代の経験が開業後の今も生きている

診療において大切にされていることは何でしょうか?

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これは簡単なことですが、具体的には患者さんからよく聞いて、よく見て、診察をするということです。特に初診の方は、効率度外視で慎重に全身を診るようにしていますよ。というのも大学病院にいた頃、新入りの医師から具合の悪いお母さんを私に診てほしいと頼まれたことがあったのです。主訴は「フラフラする、目が回る」でした。念のためにおなかを触ってみると、胃の部分に軽い圧痛を訴えました。実は胃がんだったのです。幸い早期発見だったので手術ができましたが、主訴と原因は一致しないのだと気づいた経験が、全身を診る姿勢となったきっかけですね。だから高血圧で来院された方にも必ず聴診器を当てます。すると100回に1回、心音や呼吸器の異常を見つけることができます。心房細動などは自覚症状がない方が結構いらっしゃいますので、そうしたことを心がけているのです。

薬を院内処方にされている理由もお聞きしたいと思います。

当院では、約5年間行っていた院外処方を基本的に中止し、私がその方に最適だと思える薬を責任を持って処方し、スタッフから渡してもらっています。院内で薬を受け取れるほうが患者さんも便利だろうと昨年から院内処方に戻しました。院外薬局の場合は他のクリニックの薬を待つ人もいて、それだけ時間もかかることが多いことなどから総合的に判断しました。当院は高齢の患者さんが多いため、屋外に薬を受け取りに行く困難さに配慮しました。電子カルテに移行して待ち時間の短縮と、診療そのものの効率化をめざしました。このような取り組みで待ち時間をかなり短縮し、患者さんの利便性第一をモットーにしています。

ところで、院長がそもそも糖尿病と循環器を専門分野に選ばれた理由は何だったのでしょう?

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大学卒業後は循環器を専門分野とする医局に入りましたが、糖尿病を専門に診療、研究しているグループから誘われて、その分野に取り組みました。両方とも血管を扱う医療で密接な関連があり、自身にとって結果的には良かったと思います。その後、大学の内科准教授、付属病院の治験推進室室長を務めました。治験推進室とは、製薬会社から新薬開発の臨床試験(治験)に関する相談や実施の取りまとめを行う部署であり、その時の新しい薬剤についての知見・経験を得られたことが開業医となった後もバックボーンとして生きていると思います。例えば現在広く処方されている糖尿病のDPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬などは、開発段階からその効果や副作用などの知識を得ることができました。今の診療に役立っていると自負しています。

筋力トレーニングに励むことが病気の予防にもなる

循環器系の病気で来院する患者さんも多いそうですね。

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高血圧症の方はもちろん多いのですが、狭心症や心筋梗塞の治療後などや、心房細動や心臓弁膜症などの患者さんもかなり来院されています。超音波検査について、研鑽を積んだ臨床検査技師による心エコー検査を行っています。近年の弁膜症の多くは動脈硬化が原因ですから、高齢になると発症リスクも高まります。動脈硬化は、そのリスクファクターを避ける生活を送ることでその進展を予防することが可能です。このような観点から高血圧症、糖尿病、高脂血症の治療のほか、禁煙治療にも力を注いでいます。

運動の大切さについては、患者さんにどのように伝えていますか?

歩くことは大切ですが、現在では高齢であっても多少の負荷をかけて筋肉を鍛えることが重要とされています。私も自宅のエアロバイクで週に4~5日、30~40分ほど運動する習慣をつけています。軽い坂道を登るくらいの負荷をかけて筋力トレーニングとすると良いと思います。さらにラジオ体操もしています。ラジオ体操をしてみると、日常では意外に上半身を使っていないことに気がつきます。体操してみると手や腕の筋肉を鍛えることにつながることを感じられます。もちろん、筋肉を鍛える際に最も重点を置いてほしいのは、太ももの大腿四頭筋です。立ち上がって佇立姿勢を保つなど、日常動作をスムーズに行うにもこれらの筋肉が必要ですし、衰えると「ロコモティブ症候群」、「寝たきり」につながってしまうからです。高齢の患者さんには折に触れて「筋肉を鍛えることが大事です」とお伝えしています。

最後に今後の抱負をお願いします。

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近々に手と足の血圧を同時に測定できて、かつ、動脈硬化の状況を調べられる機器を導入したいと考えています。ところが足の血圧が低い場合は、途中の血管が狭くなっている可能性が高いわけです。とくに糖尿病の方は足の血管が詰まって組織が壊死する(壊疽)こともあるので、早期にそうしたことも発見できます。一方、私自身の話をしますと、それなりの年齢になりましたが、できるだけ長く現役でいたいと考えています。

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