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栗本 泰行 院長の独自取材記事

くりもと循環器クリニック

(大阪市東淀川区/瑞光四丁目駅)

最終更新日:2019/08/28

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大阪市営地下鉄・瑞光四丁目駅から、徒歩約10分。阪急上新庄駅からは市バスを利用して、江口君堂前停留所から徒歩すぐ。大阪市内の北部に位置し、昔ながらの下町風情を残す東淀川区南江口に、「くりもと循環器クリニック」は2010年12月に開院した。院長を務めるのは日本循環器学会循環器専門医として、淀川キリスト教病院で約四半世紀にわたり従事してきた栗本泰行先生。同院の最大の特長は、クリニックとしては数少ないという、日帰りで心臓カテーテルの検査、治療を行っていること。また、人工透析内科も併設。栗本院長は循環器の専門医の視点から透析治療にも携わり、総合的に患者の健康をケアしている。カテーテル治療の歴史とともに専門医として歩んできた栗本院長に、話を聞いた。
(取材日2017年10月26日)

大規模病院での経験を生かし地域に開業

循環器専門のクリニックを、こちらで開院した理由を教えてください。

私は24年半ほど、東淀川区の淀川キリスト教病院に勤務していたんです。ここを開院したのは、2010年の12月。開業するにあたっては、キリスト教病院に来ていた患者さんにも来てもらえるようにと、東淀川区内で場所を探していたんです。そうしているときに、同じ東淀川区内で透析のクリニックを展開しておられる先生から、「この地にビルを建てて、透析と循環器の専門クリニックを一緒にやりませんか」とお話があって、ここで開院することになりました。循環器がメインですので、来られる患者さんの年齢層の平均は70代後半くらい。主に心臓、不整脈、高血圧を診ていますので、そういう疾患を持った方が多く来られていますね。

循環器を診る医師の、やりがいはどんなことですか。

治療をして、病気の状態が驚くほど良くなる場合があることですね。瀕死の状態に陥って救急で運ばれて来た患者さんが、治療を施すとスッと良くなり、歩いて帰っていくということもあるんです。救急で対応する場合が多いので、心身面でこちらの負担はあります。でも患者さんから、命の恩人のようにありがたがっていただけたり、そうしただけのやりがいがあるんです。こちらではやれることが限られていますので、救急の受け入れは難しいですが、例えば不整脈が止まらないなどに関しては診ます。しかし心筋梗塞など急を要するものであれば、すぐに淀川キリスト教病院など提携している病院に送っています。

やりがいとは逆に、難しさはどんなところでしょうか。

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見落としがあると、それが致命傷になる危険性があるところですね。テレビでもやっていましたが、「肩に痛みがあったのは、実は心臓の症状であった」とか。まずは、正しい診断ができないといけません。そうでないと、数日経って患者さんが大変な状態で入院したり、突然亡くなられてしまう場合もある。そういう重圧感は、ありますね。そういうさまざまなケースに対して、常にアンテナを張っています。私はここを開くまでに大学院で4年、その後はキリスト教病院で24年半。それらを含めると30年以上はこの分野の専門医師としてやっていますので、特殊なケースも頭のなかに入れています。

日帰りで心臓カテーテルを用いた検査、治療にも対応

こちらのクリニックの、特徴を教えてください。

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当院ではカテーテルを用いて、日帰りで心臓の検査、治療までやっています。こうしたクリニックで、日帰りで心臓関連の検査および治療をやっているところは、日本でも数少ないのではないかと思います。手首、あるいは肘から冠動脈まで、治療用カテーテルを挿入して、検査や治療を一定時間に終えるには、多くの経験が必要だと思っています。私は専門の医師として、30年以上この分野で経験をしてきたので、その点では安心材料の一つにしていただけるのではないかと思います。

30年以上のご経験のなかで、カテーテル治療の進歩を実感されているのではないですか。

心臓のカテーテル治療は、私が大学に行っている頃、1980年過ぎから始まったんです。医療は日進月歩と言いますが、私が医者になったころと比べると、雲泥の差ですよ。治療はすごく、進歩しています。カテーテル治療はすごく進歩していると感じていて、その歴史とともに私も専門の医師として歩んできました。そういう進歩をリアルタイムで経験してきているのは、やはり大きいですね。例えば、万一トラブルが起こった場合でも、変化の流れを見てきたので対応できるケースがあります。そもそも今は、トラブル自体がほとんどありませんが、昔はかなりあったんですよ。あってはならないことですが、経験を生かしての緊急時の対応には、長けていると思っています。

人工透析内科も併設され、3階の人工透析室には20台あまりのベッドが用意されていますね。

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透析治療はここで開院するきっかけにもなった、専門の先生と一緒にやっています。その先生がスタッフの教育もしっかりされていますので、私は治療の細部にまでは関わっていません。私が立てた治療プランをもとに、有能なスタッフたちがやってくれています。実は透析の患者さんが亡くなられる原因は、がんよりも心臓病や脳卒中が多いと言われています。ですので、ここに私がいることで、心臓病などを早期に発見して、重篤な状態になる前に治療をしていける。循環器の医師が透析の患者さんの治療に介入していくことは非常に有用だと考えています。

患者の言葉にある、重要な情報を引き出す

先生はなぜ、循環器をご専門にされたのですか。

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今は大学を卒業するときに専門科を決めないといけないのですが、われわれの頃は内科を1年間ローテーションしてから医局に入局するシステムでした。内科は大きく分けるとがんか、それ以外ということになるのですが、僕はがんに苦手意識があって……。大学を出て最初の頃に受け持たせていただいたのが、年齢の若いがんの患者さんでした。その当時はがんを告知しなかったので、こちらはそのことを言わない。でも患者さんは、なんとかして聞き出そうとする。そのやり取りは、つらかったですね。そうして内科をローテーションしている間に、興味が持てそうだった循環器に進みました。循環器の治療はシンプル。高い・低い、大きい・小さいなどが、比較的容易に理解できる分野だと思っています。これは自分に向いているなと思い、現在に至っています。

ところで学生時代は、どんな学生でしたか。

運動が好きでしたので中学、高校と野球をやっていました。医学部に行くのに必死で勉強をしないといけないという思いはなくて、スポーツを楽しんでいましたね。高校時代は授業が終われば、すぐ練習。当時の思い出といえばクラブのことや、部の仲間とのことばかりです。大学で野球はもう嫌だと思っていたんですけど、2学年上に滋賀県大会の決勝まで行ったピッチャーがいたんです。その人が入ってから野球部が強くなって、西日本の大会で2位になった。僕が入学する際に、医学部に高校野球の経験者はめったいにいないので、ぜひやってくれと口説き落とされまして(笑)、大学でも続けることになりました。おかげで大学3、4年生のときに、2年連続で全日本大会優勝という素晴らしい経験ができました。

治療を進める上での、先生の方針を教えてください。

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例えば心臓病はなにもなくて起こるのではなく、血圧やコレステロールが高かったり、糖尿病を抱えているなどの原因疾患があります。それをコントロールできれば、心臓病のコントロールも可能なんです。そうやってトータル的に患者さんの健康に関わり、相談相手になってアドバイスができる医者をめざしています。そのためにも患者さんと接する際には上から目線でモノを言わず、丁寧語や敬語で話す。患者さん自らでお話しいただくことは、大事だなと痛感しています。患者さんの何気ない言葉や雑談のなかに、実は病気に関する重要な情報が入っていたりするんです。話しやすい環境をつくることを心がけ、当院は予約制ですので、ゆっくりとお話いただけるようにしています。

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