心不全などの循環器疾患から生活習慣病まで
精密な診断でサポート
薬院内科循環器クリニック
(福岡市中央区/薬院駅)
最終更新日:2023/11/24
- 保険診療
国民の4人に1人が後期高齢者となる2025年問題。超高齢社会である現在、糖尿病、高血圧症、高脂血症など慢性疾患の増大、さらには高齢の心不全患者が急増する心不全パンデミックに備えた地域医療の構築が求められている。その取り組みに早期から着手しているのが「薬院内科循環器クリニック」の村岡聡一院長だ。医療の流れは病院完結型医療から地域完結型医療へ向かう中、病気の早期発見が患者や日本の今後を大きく左右するともいえるだろう。その鍵となるのが、さまざまな精密検査だ。循環器疾患を専門とする村岡先生は、血液検査、エコー、そしてCT検査など、患者の症状に応じた検査を実施し、早い段階での病巣発見に尽力している。そして今回、実際の検査の流れについて村岡先生に聞いた。
(取材日2020年6月15日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q先生はどのような病気や症状を診られているのですか?
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A
循環器が専門ですが、基本的に何でも診ています。日本には高血圧の患者さんがとても多くいらっしゃいますので、慢性疾患は多いですね。動脈硬化、糖尿病、そして心不全の方……。これから心不全パンデミックといって高齢の心不全患者が急増するといわれています。心臓を診ることができると他も多く診られるんです。そのため、患者さんをオールマイティーに診ることができると思っています。しかし、症状が出てからよりも、やはり未病の段階で健康診断を受けられるのが一番です。そこで、血圧やコレステロール値、尿酸値など確認できますからね。当院にも会社や地域の健康診断で出た数値が気になって来られる方も多くいます。
- Qでは、こちらで行える検査や内容について教えていただけますか?
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A
当院にはレントゲン、CT、エコー、心電図、血液検査、脈波検査、それからFeNoといって喘息の診断などで使用する呼気中の一酸化窒素濃度を測る機器もあります。エコーの機械だけでも心臓、腹部、頸動脈などを見れるように設備を整えていますので、聴診で雑音がする場合は心臓エコー、胆石がある方には腹部エコーというように、必要に応じた検査をします。高血圧の方は血管年齢や動脈硬化、あと更年期障害の方で婦人科に行くのは抵抗がある方もおられますので、その場合も血液検査など必要に応じた検査をします。必ずしも症状がないと診療できないわけではありません。定期的に検査していただくことが大切だと考えています。
- Qここで検査を受けられる患者さんのメリットも教えてください。
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A
CTに関しては必要な時にすぐに当院で検査を行うことが可能です。そのため大きな病院への紹介状を書かずに当院だけで済むというのは、患者さんにとっても待ち時間や通院のご負担が少ないというメリットがあり、結果として感染症対策にもつながるでしょう。悪性腫瘍が見つかる場合もありますし、緊急性の高い疾患が見つかれば早急に対応していくことが可能ですので、CTがあるのとないのでは対応スピードが大きく違ってきます。そして、CTもエコーも血液検査もすぐに結果を出して、患者さんにご説明しているのも大きなメリットでしょう。早期発見が患者さんの今後を大きく左右しますので、些細なことでも見逃さないように心がけています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1来院して検査の受けつけ
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診察は予約の人を優先に進めていくが、予約をせずに当日の来院での対応も可能。家族の相談も受けつけている。また、症状はないが不安なことや気になることがあり、どの診療科目のクリニックを受診して良いかわからないというような場合も気軽に来院してほしいとのこと。駅のすぐそばという好立地のため、仕事の合間や帰りの来院も便利。そのような仕事の有無など患者のライフスタイルも、次のステップにてじっくりとヒアリング。
- 2問診と必要な検査の説明
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時間をかけて症状や悩み、困っていることなどを診察で聞いていく。自身では関係ないと思うようなことでも、早期発見の糸口になることもあるため、どんなことでも気軽に話してほしいとのこと。また、話すことで気持ちが和らぐ場合もあるため、メンタル面で気になることがある時も遠慮せずに、まずは聞いてもらうことが重要だ。問診後は、症状などから疑われる疾患と必要な検査の説明を受ける。その内容を理解した上で検査へと進む。
- 3各種検査の実施
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注意事項など事前に説明を受けた上で、患者の負担が少なくなるよう、配慮しながら検査を行ってくれる。CTであれば最短で来院から15分ほどで検査と説明まで終わらせることも可能なのだそう。また、エコー検査は画像を患者と一緒に見ながら検査を進めていくため、会話をしながら新たな情報も得られる場合があるとか。医師が患者とコミュニケーションを取りながら、細かく確認し、早期発見に努めてくれる。
- 4検査結果と説明を受ける
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検査結果について画像やデータを見ながら説明を受ける。CTも含め、行った検査の大まかな結果は当日聞くことが可能。その結果次第で、他の医療機関を紹介してくれる場合もあるとのこと。その際、患者にとってわかりやすく、丁寧な説明を心がけているそう。逆に問題がなかった人にも不安に感じる要素が残らないように、万が一こういう症状が出た場合は念のために来院をという、再診の目安もじっくり説明してくれるのだそう。
- 5今後の治療プランについての提案
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結果が良好な場合は、健康維持のためのアドバイスを受ける。また、薬の服用など今後の管理が必要になった場合は、患者のライフスタイルに合ったプランを医師と話し合いながら立てていく。高齢者や認知症患者に関しては、家族にしっかりヒアリングし、患者と家族の双方にとって無理のない形で進めていけるようプランを立てていくのだそう。また、他の機関と連携した治療が必要な場合も患者の意向を聞いた上で、回復をめざしていく。