形成外科医師との協力とCO2レーザーの活用
できものの除去手術
町野皮ふ科
(坂戸市/北坂戸駅)
最終更新日:2024/04/11


- 保険診療
- 自由診療
粉瘤やほくろをはじめとする良性のできものは、痛みを伴わないことが多いため、そのまま放置されてしまいがちだ。しかし中には炎症を起こしたり、「実は皮膚のがんだった」というケースもあるという。「町野皮ふ科」では、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医と複数人の形成外科の医師が協力し、日帰り除去手術を年間556件実施(2022年1月~2022年12月)。手術後は、除去した組織を皮膚専門の病理組織診断機関に送り、病気を見落とさないよう注意を払っている。またCO2レーザーをほくろやイボの除去に活用し、保険診療・自由診療ともに対応できるのも同院の強みだ。どのような症状が手術の対象となるのか、また同院での手術の流れについて、町野哲院長に詳しく解説してもらった。
(取材日2023年12月1日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q除去手術の対象や、かかる時間、費用について教えてください。
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A
粉瘤やほくろ、高齢になるとできやすいイボ(脂漏性角化症)、高齢者の顔にできやすい皮膚がんの一種である基底細胞がんなど、顔や体にできたできものの多くが除去対象となり得ます。いずれも30分ほどの日帰り手術で、入院の必要はありません。ちなみに当院の場合、ほくろやイボをCO2レーザーで除去することも可能なんですよ。その場合は自費診療となりますが、メスを使うよりも傷痕が目立ちにくく、手術直後の生活にほぼ影響がないのも利点です。このように、できものによって選択できる治療法も変わりますので、少しでも気になったらご相談にいらしてください。
- Qできものは除去したほうが良いのでしょうか?
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A
大きさや場所によります。例えば、首にできた粉瘤が枕に当たって痛みや炎症を起こしたり、膿んだりすることがあります。それを繰り返すことで皮膚が汚くなったり、臭いが気になったりすることもあるでしょう。そのような場合は、除去したほうが安心かと思います。また先ほど挙げた「基底細胞がん」は転移の可能性がないがんですが、放っておくと周囲の組織を破壊して大きくなりますので、タイミングを見て除去することをお勧めしています。ただし、メスを使ってのほくろの除去など、場合によっては傷痕が残るなどのデメリットもあるんです。当院ではまず除去の必要性を見極め、患者さんにとって必要のない手術を勧めることはありません。
- Qこちらで行っている手術の特徴を教えてください。
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A
皮膚科専門の医師の診断をもとに、大学病院に所属している形成外科の医師を中心に手術を行っており、複数の医師が多角的に診ているのが特徴です。週に3日、手術の時間を設けていますので、予約もスムーズに取りやすいかと思います。さらに手術後は、除去した組織を皮膚専門の病理組織診断機関に送り、最終的な診断をつけてもらいます。というのも、ほくろだと思っていたものが、実はがんだったということもあり得るからです。場合によっては、私が非常勤で勤務している埼玉医科大学病院へご紹介することもありますね。またCO2レーザーを備えており、保険診療・自由診療ともに対応できるのも当院の強みです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1皮膚科専門の医師による説明と検査
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まずは実際にどのような手術が行われるのか、医師から説明。疑問があればこの場で質問しておこう。手術が決定したら、血液検査による感染症チェックを実施。さらに、手術箇所の撮影や、できものの状態などを記録。万が一追加の治療が必要となった際に、術前の様子がわかると役立つことがあるそうだ。
- 2術前診断
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皮膚科専門の医師によるダーモスコピー検査を実施。特殊な拡大鏡がついた「ダーモスコープ」を用い、除去する部分に強い光を当てて、色素や毛細血管などを観察する。検査の結果をもとに医師が診断。症状によっては超音波検査を埼玉医科大学病院で行うこともある。皮膚科の医師がつけた診断を形成外科の医師が確認し、実際の手術に臨む。
- 3手術の前日と当日
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手術というと大ごとのようなイメージがあるが、できもの切除の日帰り手術は特に準備もいらず、食事も気にする必要はない。手術の前日はリラックスして過ごし、当日に臨もう。メスを使う場合には手術後当日は入浴できないが、CO2レーザーを使う場合には特に制限はない。手術前に、眼鏡・指輪・時計など肌に直接触れる金属類をすべて外しておく。
- 4執刀医からの説明を受け、手術開始
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手術前に、担当の医師から手術内容について説明。メスを使う手術は局所麻酔をしてから行うが、CO2レーザーを使う場合には麻酔の注射は必要ない。手術中はリラックスできる静かな音楽が流れ、看護師も適時声をかけながら様子を確認しているそうだ。手術自体は15~30分ほどで完了。術後の痛みはほとんどないそうだが、同院では念のために痛み止めの薬を処方している。
- 5術後のメンテナンス
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手術後24時間は患部を濡らさないようにする。メスを使う手術の場合、当日にシャワーを浴びることはできるが、抜糸するまでは傷口が湯につからないよう注意。手術から1週間後にクリニックにて抜糸を行う。CO2レーザーでの手術後は保護シールが貼られているので、あまり気にする必要はない。抜糸の必要もなく、患部を避ければ当日からメイクも可能だ。いずれの場合も紫外線には気をつけて、異常があればすぐに受診を。
自由診療費用の目安
自由診療とはほくろ(CO2レーザー)/9800円~、イボ(CO2レーザー)/2万9700円~