全国のドクター13,609人の想いを取材
クリニック・病院 157,059件の情報を掲載(2025年4月28日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市港北区
  4. 菊名駅
  5. きくな湯田眼科
  6. 円錐角膜や水疱性角膜症による視力低下には角膜移植の検討を

円錐角膜や水疱性角膜症による
視力低下には角膜移植の検討を

きくな湯田眼科

(横浜市港北区/菊名駅)

最終更新日:2025/02/14

きくな湯田眼科 円錐角膜や水疱性角膜症による 視力低下には角膜移植の検討を きくな湯田眼科 円錐角膜や水疱性角膜症による 視力低下には角膜移植の検討を
  • 保険診療

目の表面にある角膜は、私たちが物を見る上で重要な役割を担っている。そのため透明な角膜が病気やケガなどの理由で濁ると、視力が大幅に低下してしまう。そんなときに検討されるのが角膜移植だ。これまでは角膜のすべての組織を入れ替える全層角膜移植が一般的だったが、近年注目を集めているのが、傷んだ組織のみを取り換える部分的な角膜移植。全層角膜移植に比べて侵襲が少ないため拒絶反応が起こりにくく、大幅な視力回復が期待できるという。菊名駅そばの「きくな湯田眼科」は、部分的な角膜移植のDMEK(ディーメック)や、円錐角膜の治療としてメジャーになりつつあるCAIRS(ケアーズ)など、さまざまな角膜移植方法に対応しているのが特徴だ。湯田健太郎副院長に、角膜移植の詳細や患者に知っておいてほしいことなどについて聞いた。

(取材日2024年12月4日)

角膜移植を考える人は、角膜を専門とする医師が在籍するクリニックへ

Q角膜移植とはどのようなものですか?
A
きくな湯田眼科 角膜移植についてわかりやすく説明する健太郎副院長

▲角膜移植についてわかりやすく説明する健太郎副院長

角膜は、眼球の一番外側にある、透明なドーム状の膜です。厚さは約0.5mmで、細分化すると5層に分かれています。主に、物を見るために光を取り込んでピント調節をするという、カメラでいうレンズの役割を果たすほか、異物の侵入を防ぐ役割もあります。この角膜が、病気やケガなどの要因から白く濁ることがあるのです。角膜が濁ると、光が入りにくくなるため視力が著しく低下します。こうした状態で、薬物による内科的治療で回復が見込めない場合に検討されるのが角膜移植です。具体的には、濁った角膜を取り除き、新たに透明な角膜を縫いつけて視力の回復をめざします。

Q角膜移植にはいくつかの種類があるそうですね。
A
きくな湯田眼科 角膜移植手術に必要な検査設備を整えている

▲角膜移植手術に必要な検査設備を整えている

細かく分けると数種類ありますが、大きく分けると全部の層を取り除いて入れ替える全層角膜移植と、傷んでいる組織のみを取り換える部分的な角膜移植です。昔は全層角膜移植しか手段がなかったのですが、多くの細胞を入れ替えるため侵襲が大きく、場合によっては拒絶反応が強く出てうまく定着せず、再移植しなければならないような状況も生まれました。一方で部分的な角膜移植は、取り換える細胞が少量のため、拒絶反応も少ないのが利点です。さらに、全層角膜移植に比べて見込める視力回復が良いとされ、術後1週間で1.0以上の視力が期待できるのも特徴です。

Q 御院では部分的な角膜移植にも対応しているのですね。
A
きくな湯田眼科 専門性の高い眼科医が在籍

▲専門性の高い眼科医が在籍

当院には角膜移植のスペシャリストである林孝彦先生が在籍しており、さまざまな角膜移植に対応できるのが強みです。林先生は非常に高い技術を持ち、これまで数多くの手術を手がけて来ました。特に部分的な角膜移植の中でも、内皮層のみを取り替えるDMEKを得意としています。DMEKは、水疱性角膜症やフックス角膜内皮ジストロフィーといった疾患に適した手術です。対応できる医師は非常に少ないですが、患者さんにとっては比較的侵襲が少なく、術後1.0程度まで視力を取り戻すことを目標としています。また、円錐角膜に対してはCAIRSという移植手術も取り入れています。

QCAIRSとはどのような治療なのですか?
A
きくな湯田眼科 患者の体に負担の少ない手術を実施できるよう尽力

▲患者の体に負担の少ない手術を実施できるよう尽力

まず円錐角膜とは、角膜の構造がゆがんでしまい乱視が強くなるなど視力に影響が現れる疾患です。CAIRSは、ヒト由来のコラーゲンリングを角膜に埋め込むことで、角膜のゆがみを治して視力の回復を図るという治療になります。ヒト由来のリングを使うため、アクリル樹脂でできたリングを埋め込むICRSと比べてなじみが良いのが特徴で、進行した円錐角膜にも治療が可能です。多くのメリットが期待できる治療である一方、こちらに関してもDMEKと同様に対応できる医師が少ないのが現状です。当院ではDMEKとCAIRSどちらも施術できますので、角膜移植を検討中の方はぜひ一度ご相談ください。

Q角膜移植は、日帰りでの手術が可能と伺いました。
A
きくな湯田眼科 手術室の手前にはリカバリースペースを用意

▲手術室の手前にはリカバリースペースを用意

手術時間はケースバイケースですが、基本的に約1時間、早いと約30分で終わる場合もあります。術後は院内で1時間ほど休んでいただいてから医師が診察を行い、問題なければご帰宅いただくという流れです。手術時の恐怖心が強い場合には、笑気麻酔を使用することもできますよ。帰宅後は定期的に目薬を差すことなど、医師の指示をしっかり守って過ごしていただくことが重要です。2週間くらいは安静にしていただき、その後日常生活に復帰できるイメージです。ご高齢の方など、入院を伴う角膜移植が必要な方は大学病院へご紹介しますので、ご安心いただければと思います。

ドクターからのメッセージ

湯田 健太郎副院長

一般的な眼科で角膜の病気について相談すると、角膜を専門とする医師でない場合は、様子を見ましょうと言われることが多いと思います。また、角膜移植に恐怖心があって決断を遅らせている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そのままにしておくと生活に大きく影響するのはもちろん、病気が進行する可能性もあります。角膜の病気に対しては、患部の状態にもよりますが、侵襲の少ないレーザー治療などにも対応しています。まずは治療の選択肢を知るという意味でも、できるだけ早めに、角膜を専門とする医師がいるクリニックにご相談されることをお勧めします。

Access