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白内障手術で鍵となるのは
目の状態に合わせたレンズ選び

きくな湯田眼科

(横浜市港北区/菊名駅)

最終更新日:2023/09/15

きくな湯田眼科 白内障手術で鍵となるのは 目の状態に合わせたレンズ選び きくな湯田眼科 白内障手術で鍵となるのは 目の状態に合わせたレンズ選び
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加齢などにより、目の中の透明な水晶体が濁ることで起こる「白内障」。進行すると、濁った水晶体を取り除いて人工の眼内レンズに置き換える手術が必要になる。レンズは大きく分けて2種類で、1ヵ所の距離に焦点を合わせる「単焦点レンズ」と、複数の距離に焦点を合わせる「多焦点レンズ」がある。「きくな湯田眼科」の湯田健太郎副院長は、焦点の数や価格以外に、見え方の質を左右するコントラスト感度もレンズ選びにおける重要なポイントだと話す。同院では前眼部OCTなど特殊な検査機器を備え、眼鏡で調節できないピントのずれも含めて目の状態をしっかり確認。その上で、患者一人ひとりに合ったレンズを提案している。今回は、白内障手術やその注意点などについて湯田副院長に話を聞いた。

(取材日2023年8月21日)

白内障の眼内レンズは、焦点の数だけでなく見え方の質も確認して選ぶことが大切

Q白内障とはどのような病気なのでしょうか。
A
きくな湯田眼科 検査によって、目の状態をしっかりと把握することが大切

▲検査によって、目の状態をしっかりと把握することが大切

白内障とは、目の中でレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気です。加齢により発症する方が多く、近視の強い方は進行も早いです。また全身疾患や薬の影響により、若くして発症する方もいらっしゃいます。「目がかすむ、物が二重に見える」などの症状を自覚される方が多いですね。これを放置してしまうと水晶体の濁りが進行し、見えづらくなるだけでなく、水晶体の膨化も進行します。それにより目の中の排水溝の役目をする部分が圧迫され、眼圧の上昇から急性緑内障発作を引き起こすことも。これは遠視の方に多く見られます。さらに進行すると失明にもつながります。年齢を重ねて「見えづらいな」と感じ始めたら、眼科の受診をお勧めします。

Q手術の流れを教えてください。
A
きくな湯田眼科 できるだけ短い時間での手術によって、患者の体への負担を減らす

▲できるだけ短い時間での手術によって、患者の体への負担を減らす

まずは目の脇に小さな穴を開け、特殊な超音波装置で濁った水晶体を細かく砕きながら除去します。その後、水晶体の代わりとなる人工の眼内レンズを目の中に挿入します。眼内レンズは水晶体のように濁ることはありません。また、手術で白内障の原因となる水晶体を取り除くため再発の心配もないです。医師の熟練度にもよりますが、私が執刀する場合、手術自体にかかる時間はおよそ3~5分。点眼麻酔下で行うことが多いのですが、当院ではご希望があれば笑気麻酔ガスを使うことも可能です。手術に不安を感じる方はご相談ください。

Q眼内レンズにはどのような種類があるのでしょうか?
A
きくな湯田眼科 患者の希望や目の状態によって、眼内レンズを選ぶ

▲患者の希望や目の状態によって、眼内レンズを選ぶ

大きく分けると「単焦点レンズ」と「多焦点レンズ」があります。近方・遠方・中間距離など1ヵ所の距離に焦点を合わせる単焦点レンズは、保険が適用されます。一方、複数の距離に焦点を合わせる多焦点レンズは、選定療養を適用できるものか自由診療のものとなります。こちらは、使用する多焦点レンズによって、費用が異なってきます。レンズを選ぶ際は、焦点の数や価格以外に、光の明暗や色の濃淡を見分けるコントラスト感度も重要なチェックポイントだといえるでしょう。当院では「高次収差」と呼ばれる微細な屈折異常を、前眼部OCTをはじめとする特殊な検査機器で調べ、目の状態をしっかりと確認した上でレンズ選びをサポートしています。

Q御院では難しい症例にも対応されているそうですね。
A
きくな湯田眼科 さまざまな症例に対応できるように、設備を整えている

▲さまざまな症例に対応できるように、設備を整えている

ええ。白内障が進行して水晶体が硬くなってしまったり、水晶体を支える組織が弱かったりするケースでは、先ほど挙げた超音波装置で水晶体を砕く方法が使えません。その場合は眼球を大きく切開して水晶体を取り除く「水晶体嚢外摘出術」が必要となるのですが、当院ではこちらの術式にも対応しています。また白内障は加齢により発症する方が多いことから、黄斑上膜や緑内障を併せて患っている方もいらっしゃり、その場合は白内障とそれらの手術を同時に行います。角膜移植をされる方に白内障がある場合も同様です。

Q手術後の注意点について教えてください。
A
きくな湯田眼科 手術時の注意事項について丁寧に説明を行う健太郎副院長

▲手術時の注意事項について丁寧に説明を行う健太郎副院長

白内障の手術はわずかではありますが、目の脇に穴を開けていますので、細菌感染のリスクを考慮して、術後1週間ほどは洗顔などの制限があります。また、決められたとおりに目薬を使うことも大切です。もし見え方に気になる点があれば、遠慮せずに医師に伝えましょう。中には手術後に眼圧が下がらないケースや、角膜への侵襲が原因で水疱性角膜症になってしまうケースもあります。そのような異常がないかを確認するためにも、忘れずに定期検診を受けることが大切です。

ドクターからのメッセージ

湯田 健太郎副院長

多焦点レンズの長所は複数箇所にピントを合わせられる点ですが、それだけ光が分散しやすく、見え方のクリアさでいうと単焦点レンズには劣るといわれています。感じ方には個人差があり、特に他の眼科疾患があったり、コントラスト感度が低下していたりする場合、焦点の数のみでレンズを選ぶと望む結果につながらないこともあるでしょう。当院では、焦点がずれる原因となる高次収差も含めて状態を把握しながら、その方に合ったレンズをご提案するよう心がけています。単焦点レンズも多焦点レンズも多数取り扱っていますので、いつでもご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

多焦点眼内レンズ(選定療養)/24万2000円~ ※多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は選定療養の対象となり、手術費用の一部が保険適用となります。詳しくはお問い合わせください。

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