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いびきや強い眠気には要注意
睡眠時無呼吸症候群の検査

むらいクリニック

(大垣市/大垣駅)

最終更新日:2021/10/12

むらいクリニック いびきや強い眠気には要注意 睡眠時無呼吸症候群の検査 むらいクリニック いびきや強い眠気には要注意 睡眠時無呼吸症候群の検査
  • 保険診療

いびきがひどい、熟睡感が薄く昼間強い眠気に襲われる、倦怠感がぬぐえない、長時間集中できない……。これらのような症状がある場合、睡眠の質が低下している可能性があるかもしれない。さまざまある睡眠を妨げる要因の中でも、身近なものの一つが睡眠時無呼吸症候群だ。睡眠中何らかの理由から呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群は、放置しておくと循環器や心臓、脳などに病気を発症するリスクにつながるといわれているが、睡眠中の出来事であるため患者本人が気づきにくく、家族などから指摘されるまで自覚しないケースも珍しくないという。今回は「むらいクリニック」の村井道典院長に、睡眠時無呼吸症候群を放置することのリスクや早期発見に役立つポイント、検査の流れについて詳しく解説してもらった。

(取材日2019年10月3日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q睡眠時無呼吸症候群とはどういった病気なのですか?
A

何らかの理由から空気の通りが悪くなり、睡眠時に呼吸が止まってしまうことで、さまざまな症状が現れる病気です。特徴的な症状の一つがいびきですが、患者さん本人は眠っているわけですから、当然自覚しづらく、ご家族などからの指摘で疑い始めるケースが多いです。患者さん自身で気づくきっかけとして多いのは、日中に強い眠気に襲われる、熟睡感が薄い、夜間頻繁に目が覚めるといった、睡眠の質に関する悩みです。過去には居眠り運転による交通事故が頻発したことをきっかけに、検査を希望された患者さんもいました。最近ではスマートフォンのアプリで睡眠時の様子を記録したことで異変に気づいたというケースもよく耳にします。

Qどんな方が発症しやすいですか? 症状を放置するデメリットは?
A

体格が良く肥満度の高い男性は発症リスクが高いといわれます。また、骨格がきゃしゃで顎が小さいと無呼吸になりやすい傾向にあるため、女性や子どもが発症することも珍しくありません。特に子どもの場合、扁桃腺肥大やアデノイド肥大が原因して呼吸が制限されることもあり、必要な場合には切除手術を検討します。呼吸が止まると酸素が全身に十分に行き届かなくなるため、高血圧や虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病のリスクにつながるといわれています。睡眠の質も低下するため集中力が持続しにくくなり、精神面も不安定になりやすいです。最近では認知症の発症リスクにつながるとの報告もありますから、早期に発見し治療に進むことが重要です。

Q検査方法について教えてください。
A

睡眠中の呼吸状態を評価する検査には、主に2つの方法があります。一つは自宅で行う簡易検査です。患者さんには呼吸状態や血中酸素濃度、心拍数などを記録するセンサーを装着して普段どおりに睡眠をとっていただき、記録した情報をもとに睡眠中の呼吸の状態を評価します。検査の結果、さらに精密に調べる必要があると判断した場合に行うのが、終夜睡眠ポリグラフ検査です。当院のような専用の入院施設を備えた医療機関に1泊していただき、呼吸や心拍数だけでなく脳波なども測定します。睡眠の質に影響を与える病気は睡眠時無呼吸症候群に限らないので、さまざまな可能性を考慮しながら、適切な診断につなげていきます。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診や視診を通じて睡眠状況や悩みを共有
むらいクリニック 問診や視診を通じて睡眠状況や悩みを共有

受付を済ませて問診票を記入する。診察では、医師が自覚症状や周囲からの指摘など受診のきっかけとなった事柄や、鼻や喉、耳の持病の有無などを確認し、鼻や喉、耳の症状を視診する。その際、内視鏡を用いて扁桃肥大やできものなど、呼吸を妨げるようなものがないかも併せて確認。

2検査の種類や流れの説明を受け、簡易検査を実施
むらいクリニック 検査の種類や流れの説明を受け、簡易検査を実施

問診と視診の結果と簡易検査に関する説明を受け、貸し出し用の検査機器を持ち帰る。検査結果は2日程度で出るため、予定と照らし合わせて次回診察を予約する。簡易検査は普段と同じ状況のもとで睡眠時の様子を記録できるのが特徴の一つで、例えば夕食の晩酌が日課となっている場合、検査を行う日も同じように過ごすなど、いつもどおりの生活を送ることがポイントとなるそうだ。都合が合えば検査機器は翌日以降に返却する。

3睡眠の質をより詳細に分析するため、精密検査に進む
むらいクリニック 睡眠の質をより詳細に分析するため、精密検査に進む

簡易検査の結果、さらなる検査が必要である場合、精密検査に進む。精密検査は1泊2日で行うため、入院当日は食事や入浴を済ませてから指定された時間に来院。中にはパジャマに着替えてから車で来院する患者もいるそうだ。仕事の都合などで入浴を済ませておくことが難しい場合には共用のシャワールームを利用できる。入室後、検査技師が呼吸状態や心拍数、脳波を計測する各種モニターを装着する。

4普段と同じように就寝し、日常生活に戻る
むらいクリニック 普段と同じように就寝し、日常生活に戻る

翌朝起床後、検査結果の出る2週間程度を目安に次回診察日を予約し帰宅。就寝時間は8時間程度を目安とし、明朝5~6時頃に帰宅するケースが多いそうだ。車は併設駐車場にとめ置くことができるため、着替えを持参していれば起床後そのまま登校・出勤することも可能だ。

5検査結果を踏まえ、必要に応じて治療を検討
むらいクリニック 検査結果を踏まえ、必要に応じて治療を検討

検査の結果、症状に合わせた治療が提案される。重症度が高い場合に採用されるCPAP法は、条件を満たせば保険適用となる。比較的症状が軽い場合には、気道を広げて呼吸を補助することを目的としたマウスピースで改善を図るという。同院では院長が信頼をおくマウスピースの作製を得意とする歯科医院を紹介。治療後は睡眠時の呼吸の状態を評価するため、定期的にクリニックを受診する。

ドクターからのメッセージ

村井 道典院長

睡眠時無呼吸症候群をはじめ、最近では睡眠の質に対して多くの注目が集まっています。自覚なく睡眠時間が不足し、日中に強い眠気に襲われる睡眠不足症候群と呼ばれる症状などもその一つ。「睡眠負債」という言葉もあるように、睡眠の不足分は疲労や倦怠感などの症状として体に蓄積されていきます。しかも金品と違って、前もってためておくことができません。大事なのは、毎日の睡眠の質を高めていくことなんです。女性の場合、いびきの相談は恥ずかしいと受診に二の足を踏んでしまうこともあるでしょうが、早期に発見できれば治療の負担も軽くしやすくなります。周囲から指摘されたり異変を感じたりしているのなら、まずは気軽にご相談ください。

村井 道典院長 むらいクリニック
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