小川 憲市 院長の独自取材記事
小川歯科クリニック
(稲沢市/稲沢駅)
最終更新日:2023/12/19
稲沢駅の東口から北へ車で5分、岐阜街道沿いに立つ「小川歯科クリニック」は、子どもから高齢者まで通うことができる地域密着型の歯科医院である。院長の小川憲市先生を一言で表すなら「気遣い」の人。患者の気持ちを第一に考え、どんな小さな悩みや問題でも話してほしいというスタンスはカウンセリングルームの設置やその他にも多くの点において、患者とのタッチポイントをつくることでその人のニーズを聞きだし、解決に向けての提案をする、その一貫したスタンスが多くの患者から支持されている。自身も子育て中の小川先生に、小児歯科治療の特徴をはじめ、こだわりや信念など、先生の思いをじっくりと聞いた。
(取材日2016年12月14日)
カウンセリングでじっくり話をするところから
先生が大切にしていることについて教えてください。
真面目に治療に取り組むことですね。患者さんに対して施す治療は、皆自分の家族だったら、というスタンスで行っています。だから家族に対して「できない」内容の治療は当クリニックの患者さんにはお勧めしていません。当クリニックの特徴の一つに、カウンセリングルームでの問診があります。患者さんも治療台に上がってお話するよりも、このカウンセリングルームのほうがより正直に、本音でお話してくれるようになると思っています。患者さんは主訴の痛み以外にも、必ず何らかの悩みや以前の治療に対しての不満、こうしてほしいという希望など「伝えたい」ことがたくさんあるはずなので、私はそれをできるだけ話してもらえるように心がけています。だから、患者さんには過去の歯科治療についての悩みなど、どんなことでも結構ですのでお話ししてほしいです。
患者さんの悩みやニーズをカウンセリングで話してもらってからの治療開始という流れなのですね。
初診のタイミングでは必ずカウンセリングを行いますが、お口の症状が悪い場合は、患者さんへの治療方針の提案から治療計画を立てていくためにも、2度、3度カウンセリングを行うこともあります。さらに問診に時間が必要な患者さんに対しては、診療時間外にゆっくりお話を聞いたり、説明する時間を設けています。お話する時間を設けて丁寧に説明すると、患者さんはより本音で話してくれますし、歯科医師を信頼してくれるようになります。私は信頼こそが歯科治療を進める上で大切なことだと思っていまして、信頼してくれた患者さんはその後の予防ケアなども熱心に通ってくれるようになりますね。
主訴が治った後は予防歯科へ移っていく流れですね。
そこで本当に来てくれるようになる患者さんについては、当院の方針である3ヵ月に一度の定期検診に通ってくれますので、虫歯をはじめとする疾患を予防する力がついてきます。また、繰り返し見て、アドバイスを行うことで患者さん自身の口腔ケアのレベルも上がります。問題は、まだ多くの患者さんの思考として、「悪いところを治療したら歯科に通うのはおしまい」と考えている場合が多いことです。多くの歯科医師が予防歯科の大切さを訴えているのですが、患者さんの意識の差はさまざまあり、多くの人がまだ予防歯科の大切さを本当に理解して実践していることが少ないのが現状だと言わざるを得ません。
治療へのこだわりと予防歯科の重要性
小川歯科クリニックの患者さんの特徴を教えてください。
年齢層はばらつきがありますね。時間帯では午前中が高齢者、夕方からは学校帰りの子どもたち、夜はサラリーマンが多いという傾向はありますが、患者さん全体で平均年齢を出してみると私とほぼ同じ40歳あたりという結果でした。どの年代かが突出して多く利用しているわけでもなく、平均年齢が40歳だとすると、本当に子どもからお年寄りまで幅広く通ってくれていることになると思います。ご家族皆さんで来てくれる人もいれば、友人からの紹介というパターンもあります。
先生の専門、あるいは得意な治療内容を教えてください。
保存修復学が私の専門でして、簡単に説明しますと軽度の虫歯をプラスチックで埋めていく治療方法です。非常に多種多様な治療方法が歯科治療にはある中で、私は虫歯の詰め物を白いプラスチック(レジン)を使って見た目も目立たないものにするなど、機能だけでなく、見た目の改善といった要素もある治療に取り組んでおり、開業した現在もこれまで学んできたことを生かす治療ができていると思います。
こだわりの設備について教えてください。
衛生面での環境づくりには力を入れています。消毒、滅菌に対しては自分が納得のいく設備投資をしました。基本は自分がもし患者さんだったとしたら、と考えたクリニックづくりをしています。衛生面については、きれいなほうが当然患者さんにとっては良いと思いますし、現代において感染予防対策は非常に大切な分野です。
小児歯科治療の特徴を教えてください。
子どもが1歳くらいになったら見せに来てほしいです。治療のためというよりも、歯科医院通いに慣れてもらうのが大きな目的です。慣れた子は3歳くらいになると、進んで治療を受けてくれるので、例え少し悪いところができても、治療がスムーズに進みます。子ども向けの矯正治療もお勧めです。私個人的な意見としては、大体小学校3年生から6年生くらいまでの間に矯正治療を施すのが良いタイミングだと思っています。私自身も子育て中の父親ですし、子どもたちの歯を何とかして良い状態に持っていきたいという思いは開業以来ずっとありますね。
これからも「患者さんの気持ち」を大切にした診療を
スポーツマウスガード作製にも力をいれていらっしゃるのですね?
マウスガードは僕自身が作っていますよ。僕は拳法をやっているのですが、競技中に前歯が折れてしまった経験があります。そのため自分自身も見た目の問題などで悲しい思いを経験したので、スポーツをする皆さんにはぜひマウスガードをつけてほしいです。特に学生さんは毎日のように部活で体を動かしていると思いますので、リスク軽減のためにも、マウスガードを使う文化が広まってほしいですね。その思いを含んだ価格設定になっていますので、試しに使ってみてほしいです。最近、さまざまなプロスポーツを観ていると、マウスガードをしている選手を多く見るようになりました。もっと「当たり前」のようにマウスガードが普及すると良いなと思っています。
診察時における患者さんとのコミュニケーション面で心がけていることなどありましたら教えてください。
ごく普通に行っていることですが、例えば治療が終わり、会計のタイミングで患者さんにできるだけお声をかけています。患者さんの不安を少しでも和らげたい、という思いがそうさせていますね。また、できるだけ患者さんには言いたいことを言ってほしいので、カウンセリングルームでお話しする以外にも、治療中はもちろん、治療後に廊下を歩いている時にも、患者さんが本音をお話ししてくれるようなきっかけづくりをしています。その意味もあって、当院のカルテ内容を入力するパソコンを廊下の真ん中に位置させて、患者さんと私の接点が自然と多くなるようにしています。
先生も子育て真最中でいらっしゃいますね。
今、小学4年生と3歳になったばかりの子どもたちのパパです。仕事から帰ったら、寝ていることも多いのですが、起きている時は一緒に遊んでいます。あと、歯科医師で良かったと思うことの一つに、「木曜日休み」があります。土日休みですと、子どもも必ずお休みなので、「子ども中心」に家庭が動いていきますよね。もちろん、子どもの歯も私が診ていますし、矯正もしていますね。
今後、力を入れていくこと、未来の展望や目標を教えてください。
やはり定期検診に通ってくれる人がもっと増えて、早期発見、早期治療を行うことができる環境をもっと増やしていけたらと思います。どんなものでもそうだと思いますが、メンテナンスを欠かすことなくやっていけば、お口を常に良い状態に持っていくことができます。地域の皆さんの健康づくりもお手伝いできるこのお仕事に誇りを持ってこれからも頑張ります。
自由診療費用の目安
自由診療とはスポーツ用のマウスガード/3000円~(年齢により異なる)、インプラント/35万円~、歯列矯正/30万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。