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田中 真弘 院長の独自取材記事

田中整形外科

(大田区/長原駅)

最終更新日:2026/01/27

田中真弘院長 田中整形外科 main

大田区上池台の閑静な住宅街で、35年にわたり診療を続けてきた「田中整形外科」。理学療法士など約30名のスタッフをまとめるのは2代目院長の田中真弘(まさひろ)先生だ。高齢者を中心にあらゆる世代の患者が訪れるが、多種多様な整形外科疾患に臨機応変に対応している。診察室には先進の超音波検査機器を備え、精密な診断に基づき適切な治療を行うのがモットーだ。リハビリテーションにも注力しており、2階と3階にはリハビリルームを設け、フレイル予防などにも積極的に取り組んでいる。生涯にわたる自立した生活への希望、不調を解消したいという願い、スポーツを楽しみたいという気持ちなど、世代を問わず誰の願いも叶えたいと奮闘する田中院長。アットホームな雰囲気の院内で診療にかける思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2025年8月21日)

2つのリハビリルームを備え、優しく丁寧な診療を提供

待合室から見えるお庭が素敵ですね。

田中真弘院長 田中整形外科1

日本庭園風なのは、かつてここが祖父母の屋敷だった頃の名残りです。1990年に初代院長の父がクリニックとして改築、長年にわたって地域の健康を見守ってきました。代替わりした後もしばらくは「院長先生の息子さん」と呼ばれていましたが、今ではすっかり2代目院長として定着できたようです。ずっと当院にいらしている患者さんが戸惑わないように、父の「優しく寄り添い、丁寧に診る」というモットーはそのままに、少しずつ改良も重ねてきました。大きく変わったのは、昨年、面談室だった3階を改装してリハビリルームを追加したことでしょうか。2階、3階と2フロアがリハビリエリアになっているクリニックはめずらしいと思います。院内エレベータを完備しているので、1階の診療エリアからの移動もスムーズです。

2つのリハビリルームをどのように活用していますか。

以前からある2階のリハビリルームにスタッフを配置して、父の代からの予約なしで利用できるシステムを残しました。「診察の帰りにいつでもリハビリに立ち寄れる」と認識しているご高齢の方も多いという考えからです。一方、仕事や育児で忙しい世代からの予約制のご希望も以前よりいただいていました。そこで、3階に新たに完全予約制のリハビリルームを増設することにしたんです。こちらには理学療法士や作業療法士が常駐し、体幹、足、腰など部位別に分かれたトレーニングマシンも設置。高齢者のフレイル予防、働き世代のテニスひじやばね指、お子さんの骨折後のリハビリなど、あらゆる年齢層にご利用いただけます。

リハビリスタッフなど総勢約30名ものスタッフがいるとか。

田中真弘院長 田中整形外科2

たくさんのスタッフがいますが、全員が患者思いでとても助かっています。父の代から長く勤務している方も新人さんも、みんな仲が良いのも自慢です。受付は常時3人ほどいますが、どの患者さんもできるだけ快適に待ち時間を過ごしていただけるよう、協力し合って見守ってくれています。看護師は、待合室で患者さんが目を通せる資料を作りませんかと自ら提案してくれました。骨粗しょう症の検査や治療の意味などをわかりやすく解説した資料などは患者さんたちからも好評です。その他、エックス線撮影を担当する診療放射線技師、コルセットやインソールなどの装具の専門家にも毎週来てもらうようにしています。これからも、多職種の多様な視点を大切に、チームワークで患者さんを見守っていきたいです。

運動教室を開催するなどして予防への意識を啓発

院内設備のこだわりなどをお聞かせください。

田中真弘院長 田中整形外科3

エックス線だけでは見えない部分も多々あるので、整形外科診療に超音波検査装置は欠かせないと考えています。超音波検査装置にはこだわっていて、診察室には先進の機器を導入。クリニックではまだ導入例の少ない機器のようです。筋肉、腱、神経まで詳細に観察できるので、痛みのある神経の近くに麻酔薬を注射する神経ブロックなどの際に役立っています。五十肩、60歳以上に多い肩腱板断裂の診断にも有用ですね。靭帯損傷、出血、血腫などは超音波でしか評価できませんし、患者さんにも「このような問題があります」「治療でこうなりました」と画像をお見せしながらわかりやすく説明できます。3階のリハビリルームにも1台設置して、リハビリ前後の変化点などを理解していただいています。

運動教室という啓発活動も始めたそうですね。

運動教室では患者さんの「もっと知りたい」というテーマに沿って、普段の診察では伝えきれない内容をリハビリの説明も交えながらお話しています。先日「変形性膝関節症」で第1回を開催したところです。まず、私がスライドを使って簡単にレクチャーし、理学療法士による運動療法を実際に体を動かしながら理解していただきました。変形性膝関節症は手術をするにせよしないにせよ、リハビリは欠かせませんからね。患者さんにアンケートを取ったところ「姿勢・歩行」が気になっている方が多かったので、第2回のテーマとして検討中です。姿勢と歩行を正しくすれば筋肉の維持が見込めます。このエリアは一人暮らしのお年寄りも多いので、できるだけ長く自立して元気に過ごせるようにサポートしていきたいです。

骨粗しょう症への取り組みも注力しているとか。

田中真弘院長 田中整形外科4

私は大田区整形外科医会の幹事も務めているのですが、大田区では骨粗しょう症検診の受診率が十分ではない点が気になっています。がん検診のついでに内科で受けている方もいますが、リスクを指摘されたら必ず整形外科を受診してください。整形外科ならばDXA法というより精密な骨密度検査も可能です。また、整形外科では骨密度が高い人に対しても、さらに深い問診をしています。骨密度に問題がなくても一度でも腰の圧迫骨折があれば骨粗しょう症と診断されるからです。ただ、腰の圧迫骨折は軽い腰痛程度の自覚症状しかないこともあります。過去に腰痛があった、腰が曲がってきたという方はぜひ、整形外科で骨粗しょう症の検査を受けていただければと思います。閉経後は誰でもかかり得る疾患なので、40歳を過ぎたら気にかけるようにしてください。

子どものスポーツ障害にも積極的に取り組んでいきたい

今後の展望についてお聞かせください。

田中真弘院長 田中整形外科5

現在、運動器疾患へのリハビリは保険診療では原則150日しかできないという制限があります。しかし、途中でリハビリが途絶えてしまうことで、十分な回復が見込めなくなってしまう患者さんも少なくありません。これを解消するために、介護保険で利用できる通所リハビリができないかと数年前から検討しています。お困りの方も多いので、どうにかお力になりたいです。また、混雑緩和のためにもいずれは二診体制にできたらと考えています。今も週に一日だけ父も診療していますが「どうしても大先生に会いたい」という、昔からの患者さんも来られます。私もそのような信頼関係を築けるようにますます精進したいです。

お忙しい毎日ですが、オフはどうお過ごしですか。

長男と次男が野球をしているので、練習に連れて行くなどしています。昔、私が所属していた少年野球チームに入っているんですよ。「先生、日焼けしていますね」と患者さんにたまに言われますが、コーチ登録をして指導にも携わっているからでしょうか。指導者としても心配しているのは、子どもは大人がストップをかけないと練習のしすぎでけがをしてしまうことが多い点です。当院でも野球ひじのための治療とリハビリのプログラムをご用意しており、すでに何人かに実施しています。これからも、子どものスポーツ障害にも積極的に取り組んで行きたいです。パフォーマンスの向上をめざすはもちろん、生涯にわたってスポーツを楽しむためにも、気になることは整形外科に相談する習慣を作ってみてはいかがでしょうか。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

田中真弘院長 田中整形外科6

これまでの気軽に足を運べる町の整形外科としての機能を守りつつ、新しい機器や治療も取り入れて行きたいと思っています。たとえば、最近では指の変形性関節症の装具療法も始めました。母校である東海大学の先輩方が開発に携わった装具で、まだ導入しているクリニックはあまりないかもしれません。適用があれば保険診療での治療になるので、ヘバーデン結節などでお悩みの方もご相談ください。整形外科疾患は予防も大事なので、運動教室にも力を入れていく予定です。これからも地域の方々と積極的に交流していけたらと思っていますので、少しでもお困りのことがあれば気兼ねなくお立ち寄りください。

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