若倉 真吾 院長の独自取材記事
若倉診療所
(横浜市神奈川区/岸根公園駅)
最終更新日:2023/10/12
岸根公園駅から徒歩3分の場所にある「若倉診療所」。院長の若倉真吾先生は、大学卒業後、約10年間にわたって都内の大学や病院で研鑽を積んだ、日本循環器学会循環器専門医。その後横浜で4年ほど小児科の外来と訪問診療の経験を重ね、2023年4月に同院の院長を継承した。患者が自分を頼って来院してくれることに、一番のやりがいを感じるという若倉院長。自身の入院体験から、患者目線に立った説明が大切であることを実感し、診療でも心がけているという。患者を温かい言葉で出迎え、なんでも相談しやすい雰囲気づくりにも余念がない。「ここに行けば、何とかしてくれる」というクリニックをめざす若倉院長に、診療の特色や今後の展望について話を聞いた。
(取材日2023年7月28日)
患者から頼られることが仕事のやりがい
こちらは建物の3フロアを使って診療されているそうですね。
当院の2階は美容皮膚科、3階は内科、循環器内科、消化器内科、小児科などのご相談を保険診療で対応させていただき、4階は検査フロアになっています。2023年4月にスタートした美容皮膚科の2階について言えば、エレベーターから降りた時に緊張せずに安心できる雰囲気にこだわりました。私には3人の子どもがいるので、私と同世代の子育て世代真っただ中のお父さんやお母さんが、気軽に立ち寄れる美容皮膚科が理想のかたちだと考え、妻や知人からさまざまなアドバイスをもらい、同フロアにキッズスペースを用意することにしました。キッズスペースのある美容皮膚科は、あまり存在しないのではないでしょうか。この点は、当クリニックの特徴の一つでもあります。
この地域の患者さんの特徴はありますか?
ここは住宅街なので、お仕事帰りの方というよりは近隣住民の患者さんが多い印象です。約60年間、祖父の代から3代にわたって岸根地域の医療に携わっているので、祖父を知っている患者さんのケアも行っています。高齢になるに従い、かかりつけ医を変更するのはメンタル的な負担が大きくなってきます。また当院に定期的に通院していた方が高齢になり、通院が難しくなる場合もあります。そうした方々を丁寧にフォローしたい、負担を少しでも軽減したいという強い思いから、訪問診療も行っています。年齢層は乳児から高齢の方まで、とても幅広い患者さんに来院いただいているので患者さんの主訴も多岐にわたります。現在当院は、理事長の父と院長の私が2人で診療にあたっており、地域の皆さんが抱えるお体の不安に対してきめ細かに相談に乗らせていただいています。
院長を継承するまでの経緯を教えてください。
2010年に東邦大学医学部を卒業し、都内の大学や病院で循環器内科の医師として研鑽を積んできました。この時期は、主に救急医療に従事。大学時代から「地域医療に貢献」したいと思っていたので都内を離れ横浜市泉区のクリニックで4年間ほど小児科の外来と訪問診療を経験しました。そして2023年4月、父から当院の院長を継承。勤務医時代は、命に関わる疾患の診療にあたることにやりがいを感じていました。院長になった現在、私が一番やりがいを感じるのは、患者さんが私を頼って来院してくれることです。患者さんから、「ここに来て良かった」と言っていただけるような診療を行っていきたいですね。
ニ診制によって、患者の負担軽減を図る
全世代の診療ができるクリニックであると伺いました。
当院では、0歳から100歳までの健康をサポートさせてもらっています。当院の強みは、全世代の健康相談に応じられること。一般の小児科では、お子さんの風邪は診てもらえても、子どもから感染した親御さんは別の内科へ行く必要があります。ですが、それはとても不便なことですよね。当院では、お子さんも親御さんも一緒に診ることができますので、特に親御さんの負担を減らして差し上げられます。また、症状があるけど来院できない場合は、その方のご家族や知人からご相談いただければ、訪問診療を行うこともできます。私はこの地に生まれ、現在もこの地域に暮らす住民の一人です。この地域の患者さんに温かい医療を提供できるよう、今後も引き続き精進してまいります。
今年の4月から、院長と理事長であるお父さまとのニ診体制になりましたね。
基本的に父の担当は、定期受診患者さんの診療と胃の内視鏡検査。私は、訪問診療、睡眠時無呼吸症候群やアレルギーに対する舌下免疫療法、禁煙治療、循環器疾患などを専門に診る外来、そして美容医療を担当しています。今の体制になる前は、父が内視鏡検査や発熱患者さんの診療を行っている間、定期受診患者さんの待ち時間が長くなることもありましたが、ニ診体制になり、そうした問題がずいぶん解消されました。また、待ち時間をさらに短くできないかとウェブ予約サービスも開始しましたので、ぜひご利用ください。
医院継承を機に美容皮膚科の診療も始められたそうですが、どのような理由からですか?
私自身が脱毛などの美容に興味がありましたし、妻から子どもがいるから美容施術になかなか行けないという話を聞いていました。興味はあっても、時間、費用、安全性などを心配するがゆえに、美容クリニックは敷居が高いと感じている人が私を含めてたくさんいると感じていました。男女問わずに気軽に美容施術を受けられるスポットが必要だと思い、さまざまな勉強と検討を重ね、ようやくこの4月から当院で提供する運びとなりました。コンセプトは「ファスト美容」。誰でも手軽に受けられる、低侵襲な美容ケアの提供をめざしています。私が最初の問診、同意書やリスクの説明、そして経過観察を行い、看護師が施術を行います。医療知識のない脱毛サロンではなく、人体構造や血流などの専門知識を有する医師が医学的な観点からサポートする美容施術ですので、安心してご利用ください。
めざすは「家族ぐるみで安心して通えるクリニック」
医師として大切にしていることがあると伺いました。
医師としてのキャリアをスタートしたばかりの頃、2ヵ月間ほど入院したことがあるんです。その時に患者さんと医師が心配している箇所は、まったく異なることに気づきました。また、検査結果一つとっても患者さんの感じ方や捉え方は、医師のそれとは別物であることを知ることに。この経験を通じて、患者さんの目線に立ち、患者さんが理解しやすいように、できるだけ専門用語を使用しない説明を心がけるようになりました。そして、患者さんが何を心配されているのか、それを言外からもくみ取れるよう、細心の注意を払ってお話を伺うことも心がけています。お子さんがいらっしゃる方に向けては、私の子どもの話題なども交えて、患者さんがお話ししやすい雰囲気づくりも大切にしていますね。
こちらのクリニックの強みについてお聞かせください。
医師2人体制であることと、感染症にも柔軟に対応できる環境を整備している点です。一時期、発熱症状の患者さんはクリニックを受診しても「当院では診られないから、他の所へ行ってください」と言われるケースが頻発したそうです。おそらくその理由の一つは、医師が1人しか在籍しない医院の場合、比較的長い時間を要する発熱診療を行うと、他の診療が止まってしまうからだと思われます。また、建物の関係で発熱患者さんを隔離するスペースを確保できず、ほかの患者さんや医師自身の感染予防のためにお断りせざるを得ないケースもあったでしょう。その点当院では、発熱患者さん用のスペースを確保し、父と私の2人体制で対応していますので、安心して受診してください。「若倉診療所に行けば何とかしてもらえる」と思っていただけるような医院をめざして、全スタッフが日々邁進しております。
最後に、今後の展望についてお聞かせください。
お子さんだから小児科医院、大人は別の医院という考え方ではなく、ご家族すべての方の診療を、当院一ヵ所だけでカバーできるように体制を整備していきたいですね。また、私の専門は循環器ですが、「胸が痛い」という症状の場合、その胸の痛みの原因が心臓によるものなのか、逆流性食道炎など消化器からくるものなのか、原因は複数考えられます。大きな病院であれば、循環器の検査も消化器の検査も対応可能ですが、町の開業医の多くは、その対応が難しいのが現状です。当院がチャレンジしたいのは、まさにその部分。胸や胃の症状に不安があれば、大きな病院へ出向く前にまず気軽に当院にいらしてご相談ください。循環器と消化器、それぞれの分野で技術研鑽を積んだ医師が、その不安に真摯に向き合い丁寧に診察させていただきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは医療脱毛(1回)/5500円~、しみケア(1回)/1万1000円~