芦塚 修一 院長の独自取材記事
緑が丘小児科
(八千代市/八千代緑が丘駅)
最終更新日:2026/05/26
東葉高速線・八千代緑が丘駅から歩いて3分という便利な場所にある「緑が丘小児科」。2023年に前院長の間崎亮介先生から院長職を引き継ぎ、以来、地域の小児科医療に力を注いでいるのが芦塚修一先生だ。芦塚院長は小児外科を専門とし、それまで国立小児病院(現:国立成育医療研究センター)や東京慈恵会医科大学附属病院で、先天性疾患や小児がんなどの治療などに携わってきた。それらの経験を生かし、感染症やアレルギー性疾患などの診療に幅広く対応するとともに、専門である小児外科疾患や泌尿器疾患の診療も行っている。芦塚院長に小児科診療への思いについて聞いた。
(取材日2026年2月4日)
重症化する小児疾患を見つけ、適切な医療につなげる
先生は小児外科がご専門ですが、なぜその道を選んだのですか。

長崎大学卒業後、同大学病院の外科に進みましたが、そこでさまざまな部位の外科疾患から小児外科まで幅広く臨床経験を重ねてきました。小児外科を診療している中で、重い病気を患っているために他の子どもたちと同じスタートラインに立てないという子どもたちの現状を目の当たりにしました。将来のある子どもたちを少しでもみんなと同じスタートラインに立たせてあげたい、自分の手で治療してあげたいという思いが強く、小児外科を専門にしました。
重い病気を抱える子どもたちを数多く診療してこられたのですね。
その後、先天性疾患や小児がんの治療、小児疾患の術後管理などに携わってきました。患者さんの中には、最初は風邪や胃腸炎と診断されても、実は悪性疾患や難病だったという例もありました。大学病院の仕事にはやりがいを感じていましたが、管理職になってからは患者さんと接する機会も減り、直接向き合う時間を大切にしたいと考えることもありました。そのような矢先、縁あってクリニックの前院長より継承の話をいただき、2023年4月から院長を務めることになったのです。
どのような思いでクリニックを継承なさったのですか。

継承した当初から、重症化する可能性のある病気を見落としたくない、見落とさないという思いを持ち続けています。自分の専門性を最大限に生かして診断をして、適切な医療に導いて差し上げたいと思っています。ただ、小児外科疾患や泌尿器疾患について、当院で専門的に診られることはまだ広く知られていないようですので、今後もさらに周知していければと思っています。最近では、専門性についてわかりやすく記載したホームページを見て、思いもよらない遠方から小児外科や小児泌尿器疾患で相談に来られる方もいます。
一般的な小児疾患ではどのような患者が多いのですか。
インフルエンザやノロウイルス、溶連菌などの感染症や、腹痛、下痢などの消化器疾患、軽い皮膚疾患、アレルギー性疾患などです。アレルギー性鼻炎や花粉症に対しては舌下免疫療法、アトピー性皮膚炎に対しては新しい塗り薬による治療法にも対応しています。アレルギー性疾患の予防としてスキンケアにも力を入れています。当院は院内感染対策を徹底していて、感染症にかかっている患者さんは待合室や診療室を別にして、予防接種や検診の時間帯も区切っています。開業以前に勤めていた東京慈恵会医科大学附属病院は感染対策に非常に厳しく、当院でもその方針を踏襲しています。
小児外科疾患や小児泌尿器疾患の診断や治療に注力
こちらで設置している舌小帯を専門とする外来について教えてください。

舌小帯は、舌の裏側にある膜状の組織です。新生児期は一般的に太く短いのですが、舌の発育とともに退縮し細くなっていきます。しかし、舌の発育と舌小帯の退縮がうまくいかないと、舌の動きが制限される舌小帯短縮症になります。舌が動きにくいため哺乳がうまくできなかったり、歯茎で乳首を噛んだり、あるいは吸う力が弱いため、お母さんの胸の乳腺が詰まって乳腺炎を引き起こすという場合もあります。また、舌足らずになって「サ行」「ラ行」「タ行」の発音が不明瞭になります。この疾患を専門的に診られる医療機関はごく限られていますので、当院で診察ができれば、親御さんたちも安心できるのではないかと考え、土曜日に専門の外来を設けています。
治療はどのように行うのですか。
舌小帯短縮症は乳児検診や歯科検診の際に指摘されることも多いのですが、正しい診査診断には高い専門性が必要となります。経過観察で良いのか、あるいは手術をしたほうが良いのか、お子さんの症状と親御さんのご希望を総合的に考えて判断しています。1歳未満のお子さんの場合は、当院で局所麻酔による手術が可能ですが、1歳以上の場合は専門機関にご紹介しています。
他にこちらで受診できる小児外科疾患の例を教えてください。

例えば、便秘による切れ痔があります。子どもの切れ痔は身近にみられますが、専門の医師が少ない上に適切な治療が行われていないケースが散見されます。排便痛があると我慢して便秘がひどくなりますし、長く放置すると浣腸ができなくなったり、腸が伸びてしまったりと管理が大変になります。下剤のみの治療もありますが、当院ではその前段階のトイレトレーニングから関わるなど、その子に適した排便管理をします。また、いわゆる「でべそ」と呼ばれる臍ヘルニアにも対応しています。生後半年以内であれば圧迫療法で比較的きれいな治癒がめざせますが、2~3歳になると手術を要し形も悪くなってしまいます。当院では親御さんへ、圧迫の方法や皮膚のケアまでお伝えします。
泌尿器疾患ではどのような疾患を診てもらえますか。
例えば精巣が陰嚢内に降りてこない停留精巣があります。その場合、疾患のガイドラインの目安からも、1歳までに病気か否かの診断をするようにして、病気の場合には手術ができる病院を紹介します。その他、男の子の包茎や女の子の陰唇癒合などもご相談いただけます。また、足の付け根の辺りに腸が飛び出して膨らむ鼠径ヘルニアは、超音波検査で手術を要するかどうかの診断ができます。これらの疾患に関しては、当院では外科手術までは行っていないものの、専門的見地から治療が必要な病態かどうかの診断が可能です。少しでも気になる症状がある場合には、ぜひお気軽に受診し相談していただければと思います。小児外科や泌尿器疾患では十分な説明が必要ですので、一般の診療とは別に、土曜日に特別な時間を設けて対応しています。
検診で指摘された症状などがある場合は電話で相談を
診療の際はどのようなことを大切にしていますか。

お子さんたちが怖い思いをしないよう優しく接するように心がけています。親御さんには、短時間で簡潔にわかりやすく説明するようにしていますが、現実的には難しい面も多いですね。じっくり説明をしようとしますと時間もかかりますし、お子さんたちも待っていられないでしょう。ですので、詳細な説明が必要な場合には、改めて受診してもらうなど工夫しています。また、日曜日も診療を行っていますので、平日仕事で忙しい親御さんたちもお子さんを連れてきやすいと思います。
大学病院との連携について教えてください。
以前お話しした舌小帯に対する手術や、胸部がへこむはと胸などの治療は大学病院と連携しています。はと胸は研究会の世話人も務めていて、多くの症例を診てきました。当院でも手術を要する症状かどうかの判断はできます。いきなり大学病院にかかるより精神的・経済的なご負担も少なくなるかと思いますので、お気軽にご相談ください。また、疾患によってそれぞれ専門性を持った病院もありますので、病院を決めるためのアドバイスなども行っています。
ところでお忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか。

最近ではゴルフと犬の散歩です。すぐ近くに練習場もありますので、通いやすいんですよ。犬の散歩は、毎日、診療から帰ってから1時間行っています。休日には2時間くらい歩くこともあります。体力や健康維持にもつながりますね。
では最後に地域の方へのメッセージをお願いいたします。
これからも地域のお子さんたちの重い病気を見逃さないように努めるとともに、適切な治療を提供していきたいです。今お話ししたような専門性を生かした診療に、さらに力を注いでいきたいですね。外科疾患の症状や検診で指摘された症状などがある、あるいは病院への受診を迷われているときなどは、まずお電話でご相談していただければと思います。その上で感染症対策を考慮した診療時間のご案内をいたしますので、お気軽にご連絡ください。

