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本部 千博 院長の独自取材記事

ほんべクリニック

(名古屋市中村区/名古屋駅)

最終更新日:2019/08/28

20180919 bana

名古屋駅から徒歩3分、好立地な「ほんべクリニック」(2018年に「ほんべ眼科」から名称変更)は開業10年を超える眼科医院で2016年にリニューアル移転している。院長の本部千博先生は、もともと内科医師だった知識と経験を眼科転向後にも生かし、西洋医学だけでなく鍼灸といった東洋医学も取り入れる勉強家。特に子どもの近視矯正に注力し、多くの書籍や親子教室の開催を通じて近視になりやすい行動や生活環境に警鐘を鳴らし、視力に関する情報を積極的に発信している。就寝中にコンタクトレンズを装着して近視を治療する角膜矯正療法(オルソケラトロジー)も、日本で紹介され始めた初期から導入。「近視は治らないものではない」と語る本部先生に、視力回復にかける思いや、理想とする医療について聞いた。
(取材日2018年9月3日)

「近視は治る可能性あり」。子どもの視力回復に注力

どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

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オフィス街ですので、この辺りで働いていらっしゃる方が多いです。目の使いすぎで疲れたり調子が悪い方、ストレスから来る目の病気の方が多いですね。土曜日も午後5時まで診察していますので、お子さんもよく来ています。特に私が視力回復に関する本を多数出していることもあって、本を見て子どもを連れてくる方が結構いらっしゃいます。小中学生は近隣から来る子どもが多いのですが、視力のことだけで東京や大阪から来るお子さんもいます。遠方から来た方の診察では、それだけの価値をちゃんと感じてもらえるように心がけています。

近視の矯正に力を入れていらっしゃるのですね。

私は今61歳ですが、まったく眼鏡なしの裸眼で生活しています。学生時代に視力が0.1になったときもありましたが、それを克服して裸眼で過ごせるようになりました。多くの医師も目が悪い人が多く、自分の経験から近視は治るわけはないと考えていると思います。しかし、私は自分の経験から近視は治ることもあると知っています。当院には視力回復の方法がいろいろあり、その方法や結果に驚かれることも多々あります。最近、片頭痛は心臓の手術をすると治る場合もあるということがわかってきたように、世の中には大学で習ったこと以外でも、こういうふうにすれば治るということがあると思います。視力についても、まさにそうなのです。

生活環境と近視には関係がありますか?

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目の使い方が悪いから近視になる、ただそれだけだと思っています。子どもが急に視力が悪くなった場合は、絶対に生活の変化があります。本が好きになったとか、勉強をよくするようになったとか、塾に行きだしたとか。お母さんが「ゲームもしておらず、目を使っていない」と話していたお子さんのことをよく聞くと、細かいパズルブロックに夢中になっていたということもありました。海辺の漁師さんたちはいつも遠くを見ているから、ほとんどの人が裸眼でしょう。近視になるかどうかは、遺伝よりも環境で変わってくるのだと考えています。

近視の原因の一つは生活環境。啓発のため親子教室開催

子どもの近視への意識啓発のため、親子で受講する視力回復教室を毎月1回、開かれていますね。

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親子教室では近視が進んでしまう行動や具体的な視力回復方法についてすべて話しています。診察の中でも親御さんに伝えているのは、まず姿勢について。背骨をまっすぐにして座ることができる子どもが今は非常に少ないのです。学校でも姿勢についてはあまり注意しませんからね。背骨が曲がったり、猫背になっていたり、そういう座り方をしていると目にも影響することがあります。大人になったときに腰痛や首痛の原因にもなってしまいますので、体全体のところから近視の話をするようにしています。また、実は、夏の終わりから秋にかけては日が落ちるのが早くなり、気づかないうちに真っ暗な部屋で勉強して目が悪くなってしまうことが多いのです。暗い場所で目を使わないこと、寝ながら本を読んだりスマホを触らないことを大人が注意してあげるのも大切です。

視力回復の方法にはどのようなものがありますか?

昼間は裸眼で生活ができるオルソケラトロジー(ナイトコンタクト)という角膜矯正療法を、2001年から導入しています。最初に知ったときは、まゆつばだと思っていましたが、アメリカでオルソケラトロジー治療で知られるニック・ストーヤン氏の講習を受け、オルソケラトロジーの第1回国際学会に参加して、これはすごいと思いました。何より訴訟大国といわれるアメリカで、オルソケラトロジーの認知度は日本より高いにもかかわらず、訴訟になることが少ないというリスクの少なさ、安全性も優れていると感じたのです。これまで当院では小学1年生から70歳までの治療実績があり、十数年続けている方もいます。

印象に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

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眼底検査をしたときにちょっとおかしいなと感じたので、視野検査をしたところ、やはり視界の変な部分が欠ける患者さんがいました。これは脳腫瘍だと思って脳外科病院を紹介したところ、すぐに手術を受けることに。その後、その方が診察に来られ、「脳外科の先生がこんな初期の腫瘍は見たことがないと言っていました」と話されて。まったく違う理由で受診された方の命に関わる大きな病気を見つけられた、医者冥利につきる経験でした。

内科医だった経験を生かし、体全体から診てアドバイス

先生は眼科医師になる前に、内科医師として勤務されていたと聞きました。

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内科の医師として約5年勤務し、その頃に漢方薬の勉強もしていました。出身の岐阜大学に戻って眼科の研修をしたときも、最初は言われるがままの研修をしていたのですが、やはり目というものは目の玉だけの問題ではなくて、さまざまなツボなどとも関連するものですから、井穴刺絡(せいけつしらく)といったツボの勉強もしました。今の医学はどんどん細分化していて、それはそれでよいところもあるのですが、自分は医師免許証というのは、オールマイティーな免許だと考えています。眼科医師である前に一人の医師として、全体的な体のこともわかっているような医者でありたい。これまでの常識が覆っていくような新しい発見がどんどんあるのだから、そういう医者であるためにも、日々最新の情報を得て勉強するようにしています。

今後、さらに力を入れていきたいことは?

オルソケラトロジーと子どもの視力回復は、今までと変わらず重要だと考えています。一般眼科診療だけでなく、やはり私でなければできないことに力を入れたいと思っています。また、「どこに行ってもダメでしたが、何とかなりませんか?」という患者さんに、鍼や漢方などで何とかできればというのも感じている思いですね。西洋医学と東洋医学を活用して、患者さん一人ひとりに合わせた統合的な治療とケアにも力を入れていきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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子どもの視力については、できるだけ頻繁に視力を測ったほうがいいですね。国の制度では年に一度の検査でOKなのですが、それでは目が悪くなったのが3ヵ月前なのか、1年前なのかわからないからです。悪くなったときに原因となる生活習慣を見つけて改善するためにも、当院では視力検査表を渡して家でチェックしてもらっています。また、働いている方は気づかないうちに仕事量が増え、疲れた分はちゃんと休まなければ、どんどん目が悪くなることもあるので注意してください。例えばものもらいになった場合には、「汚い手で目を触っていた」と指摘されることが多いと思いますが、実はものもらいは体調の悪さ、食事が関係していることも。ですから、ものもらいの患者さんに対する指導は、早く寝ること、脂っこい食事の節制なのです。そういった身近な目の疾患についても、やはり専門家にみてもらってほしいです。目の大切さは誰しもが理解しているはずですから。

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