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折山 文子 院長の独自取材記事

おりやま小児科クリニック

(西宮市/西宮北口駅)

最終更新日:2021/11/05

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阪急神戸本線の西宮北口駅から車で10分ほど。閑静な住宅街に立つ医療ビル1階に「おりやま小児科クリニック」はある。待合室には温かな色合いのインテリアとやわらかな照明が用いられており、リビングにいるかのようなアットホームな雰囲気。優しい笑顔が印象的な折山文子院長は、小児科の医師として長年研鑽を積んできた経験豊富なドクターだ。親に対しても子どもに対しても丁寧にわかりやすく説明するよう心がける折山院長。「赤ちゃんにも人権があると私は思うのです。ですから、赤ちゃんを診る際にもきちんと声かけするよう心がけています」と優しく語る。2児の母としての経験から、母親の悩みをサポートすることにも尽力する折山院長に、これまでの経歴や診療の際の心がけ、今後の展望など、幅広く聞いた。

(取材日2019年10月18日)

子育て支援に尽力。どんな悩みでも相談してほしい

まずは先生のご経歴を教えていただけますか?

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兵庫医科大学を卒業後、大学院に進学。子どもが好きでしたので、小児科学を専攻しました。大学院まで進んだのは、内科の医師だった父に「若いうちに何でも勉強しておきなさい」と勧められたから。その後、結婚と出産を経て、外科の医師である夫の先輩が院長を務めていた総合病院に勤務。院長はとても理解のある方で、子育てと両立できるよう時短勤務を認めてくださいました。私自身子どもと過ごす時間も大切にしたいと思っていたのでありがたかったですね。クリニックを開業したのは、私が52歳で、長女が大学に進学した年。子育ても一段落していたため、落ち着いて患者さんに向き合うとともに、地域医療にも携わることができています。ちょうど良いタイミングだったのではないでしょうか。

2006年に開業されたのですね。

それからもう13年たちましたので、当時3~4歳だった子が今は高校生。小児科は中学生までが対象ですが、そうした子も継続して通ってきています。当院では、不登校など思春期特有の悩みの相談にも乗るようにしていまして。子どもたちの話をじっくり聞いてあげるよう心がけていますね。もちろん、深刻な場合は専門の先生に紹介します。また、小児科ではお母さんを支えることも大切。子育て支援といいましょうか。お母さんのお悩みをサポートすることにも力を入れています。お母さんたちの大変さをいくらかでも和らげてあげたいので、「それは専門ではありません」と言ったりせず、何でも相談に乗って差し上げるよう努めていますね。私の一言が少しでも支えになれば幸いです。

力を入れている診療についてお聞かせください。

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兵庫県小児科医会の感染症対策委員会に所属していることもあり、予防接種には力を入れています。当院では、お母さんが来院されたら、接種漏れがないか母子手帳を確認させてもらうようにしているんです。スタッフ全員がそのことを意識してくれています。看護師が気をつける点などをメモに記して伝えてくれることもあります。また、子どもたちが予防接種を怖がらないようにも工夫していますね。注射を打つ際に、はやりのギャグを使って声かけしたりするんです(笑)。先日お母さんが3歳ぐらいのお子さんを予防接種に連れてこられました。どこに行っても泣いていたらしいのですが、「折山先生のことを保健師さんから聞いて来ました」とのことで。本当にうれしかったですね。

親にも子どもにも、丁寧でわかりやすい説明を心がける

診療の際には、どんなことを心がけていますか?

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私たちの側と親御さんとでは診療に対する意識が異なることもあるため、常に患者さん目線で診療するよう心がけていますね。問診の際にお母さんがお子さんの状態をうまく伝えられないようなら、こちらから必要な点を上手に引き出すよう努めています。また、病気や家庭での対処方法などについて、丁寧でわかりやすく説明することも心がけていますね。口で言うだけでなく、リーフレットをお見せしながら説明するんです。また当院では、スタッフ全員がお子さんもお母さんも元気になれるような方法で接するよう心がけています。そのために、スタッフたちと意思の疎通を図るようにも努めていますね。実は、スタッフのほとんどが当院に通うお子さんのお母さん。私の考えをよく理解していくれているので助かっています。

わかりやすい説明を心がけているのですね。

お子さんに対してもそうするよう心がけています。長女が小学生ぐらいの頃、日本が「子どもの権利条約」を批准。それは私にとってとても印象的な出来事でした。「赤ちゃんにも人権がある」と私は思うのです。ですから、赤ちゃんを診る際にも「これから採血するよ」「こういう検査をするよ」など、きちんと声かけするよう心がけています。子どもも一人の人間。理解できる年齢の子なら、予防接種をする際にも、「これはあなたを守るし、周りの子たちに病気をうつさないようにするものなんだよ」などと説明します。処置を行う前に子どもたちに説明することを、看護業界では「プレパレーション」といいます。看護師たちにも、きちんと声かけしてから処置するようお願いしていますね。

印象深い患者さんのエピソードをお聞かせください。

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子どもたちから手紙や絵などをプレゼントされることは喜びですね。もらった手紙や絵は大切に残しています。先日も小学1年生の子からお手紙をもらいまして。お兄ちゃんたちも当院で診ていた子なんです。お母さんから聞いたのですが、学校の道徳の時間に「自分を支えてくれた人は誰ですか?」と先生から質問されて、まず「お母さんです」と答えたそう。次に、「お」という言葉が出たので、でっきり「お父さん」と言うのだろうと思ったら、「折山先生」と言ったらしくて(笑)。他に、小学生の女の子が「大きくなったら先生と一緒に働きたい!」と言ってくれたこともありますね。「その頃はもう先生いないかも」って(笑)。そんな子たちが、健康を保ち楽しく人生を送ってくれることを心から願っています。

日々研鑽を重ねつつ、地域の小児医療を支えていきたい

地域医療にも貢献していらっしゃるのですね。

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小児科は地域医療に携わる機会が多いのが特徴です。西宮市が実施している乳幼児健診にも参加していますし、休日診療所での診療も含め、医師会の活動にも積極的に取り組んでいます。この地で開業したからには、地域にお住まいの皆さんを支えることが大切。地域医療に貢献することは、開業医の務めだと思うのです。お昼休みの時間を利用して医師会などの活動に出向くことが多いですね。医師会などから「これをしてもらえませんか?」とお願いされたら、できるだけ断らないようにしているんです。西宮市に住んで40年以上。子育てを含め、地域の皆さんの温かなサポートのおかげで、今の私があります。「西宮の皆さんに恩返しをしたい」という思いは強いですね。

今後の展望についてお聞かせください。

今後も、子育て支援に力を入れていきたいと思っています。また、さまざまな方法で小児医療を支えたいですね。近年、小児科のクリニックが果たすべき役割は大きくなってきているように感じます。食物アレルギーを診断するための食物経口負荷試験や人工呼吸器や胃ろうをつけているお子さんの在宅でのケアなど、これまで大学病院が主に担っていた診療を、大学病院と連携しながら地域のクリニックでも実施するようになってきました。そうした地域医療連携の取り組みは今後ますます進んでいくと考えられます。私は兵庫県小児科医会の理事も務めていますので、新たな情報に接する機会も多くあります。日々研鑽を重ねながら、これからも地域の小児医療に貢献していきたいですね。

最後に読者に向けたメッセージをお願いします。

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当院では、待合室にテレビなどを置かず、絵本や学童向けの本をたくさん用意しています。発育にも影響を与えかねませんので、メディア漬けにしないことが大切だと考えています。お母さんたちには、親子一緒に遊ぶ時間を大切にしてほしいですね。また、お子さんをかわいいと思う気持ちを大切にするとともに、お母さん自身も人生を楽しみながら前向きに子育てしてほしいとも思っています。私も周りのサポートのおかげで、子育てしながら医師としてのキャリアを積むこともできました。若い女性医師にも、「医師としての技術を研鑽しつつ、自分の人生も楽しむように」と常々話しています。子育て中のお母さんも一緒。私自身の経験も踏まえて、明るく元気に人生を楽しめるようサポートできれば幸いです。

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